「沖縄の風土、気質を活かした人材育成&企業経営」

2009年02月04日 00時05分00秒 | 沖縄現地情報

▲<左、高野登氏。右、高橋俊介氏>

▲<左、川畑保夫氏。右、比屋根隆氏>
2月2日、沖縄県・(財)雇用開発機構主催の沖縄発経営シンポジウムが、ハーバービューホテルクラウンプラザであった。
ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー日本支社支社長高野登氏の基調講演に引き続き、「パネルディスカッション」が行われた。
パネリストは、高野登、高橋俊介(慶応大学大学院教授)、川畑保夫(沖縄教育出版代表取締役社長)、比屋根隆(レキサス代表取締役社長)<敬称略>

テーマ①「ESという切り札」人を大切にする会社はなぜ成長するのか?
毎朝、朝礼を最低でも一時間行う「沖縄教育出版」の事例をもとに進める。
朝礼は、朝から感情を解放させるので生産性を上げる。モチベーションとテンションを同時に挙げるのは素晴らしいやり方だ(高橋)。
仕事は役割の追求。働く人は皆んな成長を実感したい。やりがいと成長があれば給与は、少し低くても問題ない(川畑)。

テーマ②「人材育成の秘訣」理念の共有と採用の心構え
採用側の基準が大切(川畑)。
料亭菊川(京都・赤坂)やり方から学べ(修行制度は雇用主の都合主義で、今の時代には合わない)。中国では、3年でMgrにと主張する学生が多い。意欲は高い人材だが、日本はその時点で不採用にする。しかし、欧米企業は、その高い意欲を評価し、まず採用して、3年間でMgrになれない事を学ばせる。このような採用方法も考える余地はある。スキルや経験より、学習する意欲がある事が重要だ(高橋)。
採用は、企業の将来の健康を担保するもの。笑顔は創れるが、目の光りだけは誤魔かせない(高野)。
雇用関係でなく、お互いに期待できる関係が大切(比屋根)。

テーマ③「沖縄のポテンシャル」沖縄人の長所を伸ばす育成戦略とは?
我が社は、長期休暇が多いが業績には影響ない。大切なのは、全社員で会社が楽しくなるように考えれば大丈夫だ。心を育て、生活習慣を変えてあげる。経営者に大事にされている社員は迷わない(川畑)。
沖縄の普通の学生を、シリコンバレーに連れて行ったら、一週間程度ですっかり変わった。刺激を与えれば、変化出来る事が解ったので、やり方次第で沖縄の時代が来る予感がした(比屋根)。
人間は生もので流されやすいので、当社にはクレドがある。会社は学ぶ機会を創ってあげる。多様化の時代はコミュニケーション能力が重要。当ホテルでは、恥ずかしがり屋の沖縄県人の、一歩下がったサービススタイルにファンが多い(高野)。
沖縄の人の欠点は、恩を忘れる事で、「義に弱く、情に強い」。義は、内向的で孤立化するが、情に強い気質の沖縄県人は、これからの時代にピッタリ。人間は生まれて3ヶ月で心を読めるので、安直な儲けをする沖縄の経営者が多いので注意が必要、そこを従業員に悟られると、尊敬されなくなる (高橋)。

時間が、あっという間に過ぎ、知的興奮が多くあった。
終了後、別ルームにて交流会があったので参加した。
高野氏、高橋氏、比屋根氏と名刺交換をさせて頂く(川畑氏は以前に面識あり)。
それぞれの方と、話も出来たので感激(高橋教授、年に20回も沖縄に来てるなら今度一緒に飲みましょう)。