晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

日置のこと(22) 穴虫-2 9/6

2013-09-06 | 上林地名考

2013.9.6(金)雨

 一つの穴虫は、亀岡市千代川北ノ庄穴虫である。地図で見ると千々川が山間部に入らんとするまさに穴虫といった感じの場所であり、そこには岩城神社(いわしろじんじゃ)と薬師さんのお堂がある。
 訪問は8月13日、日置や国分寺や西光寺、文覚池など盛りだくさんの訪問をした日である。P1060784



府道25号線蔵宝寺付近から千代川方面を望む。いかにも穴虫という感じだが、その向こうに見える三角錐の山は気になる。

 さてその岩城神社、大己貴命(おおなむちのみこと)が祀ってあれば穴虫のいわれになるかも知れないと思いながら訪れる。残念ながら市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)と大山咋命(おおやまくいのみこと)が祭神であった。市杵島比売命は宗像三女神の一つで、日置の大送神社にも祀られていた。
 いつものように盃状穴を探したり、何か見つからないかと調べるが、盃状穴は見つからなかった。社殿の奥にある石の祠が妙に気になる。何も記載が無く、扉を開けてみたいがそんな勇気も無く気残りのままである。岩城神社は寿永二年(1183年)に創祀されたということだが、それ
以前の神様が祀ってあるのかも知れない。元々は弁財天を祀っていたという話もあるそうだ。
P1060769P1060768P1060767



岩城神社、気になる祠、湯立祭の行われる竈。

 また境内に石造の竈があり、園部町西林の八幡神社にもあったなあと思い出す。偶然にも本日、9月6日に例年湯立祭が行われているそうだ。

 なにしろ この地は、山陰道の通過地点でもあり、丹波国府の推定地でもあるのだ。
P1060777

 


山陰街道は千代川から本梅(ほんめ)に出る。この先右手が穴虫、右手の古屋の所に道標がある。

  丹波国府推定地は千代川町拝田および八木町北屋賀の二ヶ所だが元々千代川にあり北屋賀に移ったという説もある。国道9号線から千代川インターチェンジの西の辺りまでが国府推定地のようで、桑寺廃寺跡や瓦、土器の出土もあるそうだ。付近には国司ヶ森、国司牧、学堂、大門などという地名が残っている。
 穴虫が西に日の落ちる穴に通じる道とすれば、その日を見ている主体はやはり国府なのだろう。P1060770



鳥居からの景色、遠くの稜線は愛宕山の稜線か。かつてはこの下に国府の建物が見えたのかも知れない。

 なお隣のお寺は何処にも表示がなく一体何という寺かわからなかったのだが、近所で訪ねたところ薬師堂ということだった。お堂の中には飾られた大きな地蔵さまがいらしたが、これが薬師さんで、後で調べると石像だそうだ。P1060772

 


立派な石像だ。

  もうひとつ気になることがある。岩城神社の案内板を見ると住所が鳴滝となっており、社寺案内などでは鳴滝42と書かれている。インターネットの地図で穴虫を探すとまさにこの地をさすのだが、近所で穴虫の位置を聞くと、穴虫は聞いたことがあるがどこか知らないと言われた。角川地名大辞典字一覧には穴虫は載っているが鳴滝は載っていない。穴虫は小字で鳴滝は大字なのかも知れない。つづく

【作業日誌 9/6】
倉庫作業場の整理
夏野菜整理、秋蒔き準備

【今日のじょん】やっと晴れたかと喜んで散歩に出る。ところが奥の方から雨がやってきて慌てて帰る。以後一日中しびしびと降り続けた。畑も木こりも草刈りも何にもできやしない、イライラがつのる。なんでも明日以降も雨だって、、、。午後少しだけ上がったので畑だけなんとかできた。P1010063



雨がやってくるのがよくわかる

 

 

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