晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

稲架二十日 9/28

2010-09-29 | 違いのわからん農学士

2010.9.28(火)曇

 タイトルは「はざはつか」とか「はではつか」とか「はせはつか」とか色々言うらしい。要するに刈り取った稲を稲木に掛けて天日干しをするのに20日かかるということだ。この諺を吉右衛門から聞いて初めて知った。いやーさすがに米を作っている人間だ、違いのわからん農学士には初めて聞く言葉だった。私が子供の頃、天日干しが終わって脱穀するのは体育の日あたりだった。20日ほど干すとしたら、9月の20日頃には稲刈りをしていたということだ。そうなると稲刈りの時期というのは今とそう変わっていない。コンバインではすぐにお米になるので何となく収穫が早くなっているように思うのだが、それは錯覚のようだ。
 散々苦労して手刈りをした吉右衛門が家の前に稲木干ししているというので、見学に行く。ちょっと昔ならどこにでも見られる風景だったのだが、今では珍しいことだ。今月のじょんのカレンダー写真が余りにも惨めなので、最撮影も兼ねて訪問する。Img_1442
 
吉右衛門が手刈りしたというありがたーいコシヒカリ。


 南向きの空き地に二段の稲架掛け(はせがけ)された姿は田舎に生まれ育った者のノスタルジアを呼び起こす。傍らに妙に紅い曼珠沙華がちこっと咲いているのも嬉しい。じょんにはノスタルジアは感じられないようで、うまく撮影が出来ない。いい写真は撮れなかったけれど、以前のコンバインによる切り株の写真よりはずっと良いだろう。
 この二段、或いは一段の稲掛け法はこの地の古来の方法ではないようだ。私の田舎でもそうだったように、七段も八段も稲木を組んで竿の先に稲を刺して二人一組で掛けていったのがかつての方法のようだ。まだその方法で干しておられるうちもあり、今のうちに写真にでも残しておかなければと思う。稲干しの方法は地方によって異なっており、百種以上の方法があるそうだ。気象の違い、田んぼの違いなどにより異なるのだろうが、最も芸術的と思われるのは棒掛けである。東北地方はほとんど棒掛けで、朝霧の中に法師のように立っている棒掛けの姿は感動ものだ。吉右衛門に来年は棒掛けやってみてと頼んだが、いざとなるとその構造が解らない。Img_0826 Img_1291
左:棒掛け、鰺ヶ沢(2006.9.24)ほんにょともいう。

右:遠野(2006.10.19)稲架掛けと向こうに見えるのはじんだての一種か。

Img_0895
青森市南部(2006.9.29)汁田に直接立てかけている。じんだて(地立て)という方法。


【作業日誌 9/28】
人参、白菜間引き
白菜防虫ネット掛け
じょんのび水道保守

今日のじょん:本日も本文に登場のためお休み。


 
 

 

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2 コメント

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あれから3日、毎晩ナゾの動物に荒らされてますわ。... (Unknown)
2010-09-30 19:12:49
あれから3日、毎晩ナゾの動物に荒らされてますわ。オレの食う分残るのか…!?
返信する
寝ずの番でもせんかい。 (じょんのび村村長)
2010-09-30 20:57:25
寝ずの番でもせんかい。
返信する

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