晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

佐伯天空の城 3/17

2007-03-25 | 旅行記

 2007.3.17(土)快晴、風強

 8:00 起床 
 9:45 延岡グリーンホテル発~延岡郵便局~R10~R217~
15:30 佐伯市清風荘着~佐伯市平和記念館やわらぎ~国木田独歩記念館~佐伯城跡
18:10 清風荘着
 
 すっかり晴れた朝が来た。自転車の生活がまた始まる。駐車場で空気を入れたり、ホイールをはめたり、またこいつと二人の旅となる。宜野座村から持ってきた村史を郵送する。勿論読んではいないがとにかく重すぎる。延岡の街は、駅の周辺は野暮ったい感じだが、郵便局のあたりはすっきりしている。昔なら駅周辺が主になっていたのだろうが、また歴史は繰り返されるので、いつかは賑やかな街となるだろう。
 国道は日豊本線と並行して北上する。土曜日というのに通行量が多い。日向街道と呼ばれるこの道は昔から重要な街道で、あちらこちらに石塔、石碑が並んでいる。また、西南の役の激戦地であり、西郷隆盛敗走の街道でもある。Img_3299 Img_3302
Img_3303
道ばたの石碑、水神様と田の神様は宮崎の特徴だが、田の神様は見つけられなかった。

 北川で国道326号線が分岐すると、10号線の交通量は格段に減る、皆無といってもいいくらいだ。鎧川に沿って鉄道と道路が交差しながら進む。景色は山と川ばかりで寂しいことこの上ない。たまに工事の車などが止まっているとほっとする。こんな静かな二桁国道も珍しい。よく見ると旧の国道が使われることなく、交差したり、川向こうに並行して走っている。所々に橋も残っているが、どれも使われてはいない。草ぼうぼうになり、朽ちはてている道がなんとも愛おしい。鹿児島錦江湾沿いで見た廃線路もそうだが、なぜこんなに心引かれるのだろう。大原の手前でやがて自然の中に消えてしまうだろう橋を写真に納める。Img_3305 Img_3307

川向こうの廃道と廃橋

 大原を過ぎると人家が現れ、ほっとするが交通量は以前少ない。直川には村営のゴルフ場がある。数年前訪れて、休業日だったことを思い出す。やむなく小半鍾乳洞(おながら)に行ったら、水没で入洞出来なかった。まんの悪い日というものはあるものだ。懐かしく思い出す。やがて国道10号線と別れ、佐伯に向かう。番匠川の堤防を通ってゆくと5Km程で佐伯の市街に着く。佐伯は城山を中心とした城下町だ。武家屋敷や町並みが保存されており落ち着いた雰囲気がある。港側は造船やセメント工場で工業地帯となっている。
 その一角に佐伯市平和記念館やわらぎというのがある。なんでもこの地は真珠湾攻撃の出撃基地であったそうで、それらの関係で戦争関連の資料館が有るようだ。訪ねてゆくと残念ながら改装中で数日間休館だそうだ。一期一会の旅人としては残念だ。やむなくこの地にゆかりの国木田独歩の記念館に行く。閉館の時間となっており、丁度しまっておられるところである。直川のゴルフ場と同じような状況だ。城山は休みも、閉館時間もないので行ってみる。Img_3312 Img_3314

番匠川沿いの道と平和記念碑


 本丸跡は山頂にあり、三の丸櫓門から700mもあるのだ。自転車でも登れるが、所々押し歩く。散歩というよりトレーニングの市民が多くいて、親しまれているようだ。這々の体で山頂に着くと、いやはや絶景で往時の殿様の気分となる。特に暮れなずむ番匠川の景色は素晴らしい。山頂は本丸、二の丸、西の出丸、北の出丸などの跡があり、石垣だけとなっているが、奈良の高取城を思い出す。山が人の心を引きつけるように、山城も魅力がある。平地の城には何も感じないのだが、、、。
 下りは自転車でさっさと降り三の丸櫓門など写真に納めていると、その前に佐伯小学校がある。武家屋敷をそのまま学校にしたらしく、屏や門が残っている、素晴らしい小学校だ。Img_3320 Img_3323

佐伯市海側と光る番匠川


Img_3322Img_3330_1Img_3332_2   




左:本丸跡  中:三の丸櫓門  右:佐伯小学校
 走行距離 87Km(城山等10Km含む) 累計 7、251Km
 経費1,322円

★ホテル清風荘 佐伯市駅前 1泊2食6,300円 古いがサービス良く、気持ちよく泊まれた。

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駅舎温泉 3/16

2007-03-25 | 旅行記

 2007.3.16(金)曇り

 8:00 起床 
 9:00 高千穂民宿春芽発~高千穂峡~民俗資料館~国見岳~天の岩戸神社~日之影温泉~
17:00 延岡グリーンホテル着

 高千穂峡は行けそうで行けなかった所で、今回行かなかったら一生行けないという気持で、気合いを入れて訪れる。あの切り立った渓谷の中を(廊下という)船に乗って見てみたいものだ。船乗り場駐車場と言うところに駐車するが、あの写真で見たモーターボートは今はない。総て手漕ぎのボートに代わっているのだ。寒い上に五十肩ではボートは難しい。やむなく渓谷沿いの遊歩道を歩くこととする。船から見るほどの臨場感はないが、景色は充分堪能できる。ポスターやカレンダーで有名なあの景色もしっかりある。玄武岩の柱状節理の両岸に滝の水が注ぎ、幻想的な景色となっている。上流に行くと両岸はもっと狭くなり、うまくすれば飛び越えられるかというところがある。ここが槍飛びで、戦国時代の追われた武士が槍の柄を着いて飛び移ったと言われるところだ。なんとか飛べそうにも思えるが、底の深さを見ると躊躇せざるを得ないようだ。少し上流に行くと「神硯の岩」
というのがある。三条大橋に鎮座する高山彦九郎がここを訪れているのだ。高山彦九郎は一体何をした人かよく解らないのだが、寛政の三奇人と言われたそうだから普通じゃ無いようだ。江戸時代の旅人として名を馳せているようである。細い水流と切り立った岩壁、
高千穂峡は裏切ることは無かった。Img_3254 Img_3257 Img_3267
 
左:高千穂峡おなじみの真名井の滝

中:槍飛周辺

右:仙人の屏風岩


 民俗資料館は宮崎県特有の横穴墓や神楽の展示が豊富で、職員さんの説明も丁寧である。
自転車では絶対に行かない国見岳に行ってみる。神話の舞台となる山であるが、なるほど見晴らしはよい。神話の像などもあるが、傍らにあるひっそりとした祠の方が臨場感がある。Img_3277
 高千穂温泉は源湯を天の岩戸温泉から引いているという。ではそちらへ行こうと、向かうが、設備の点検で休業とのこと、がっかりである。天の岩戸神社の上流に天の安河原と仰慕ヶ窟(あまのやすがわら、ぎょうぼがいわや)という神秘的な場所がある。天照大神が天の岩戸に籠もった際に八百万の神々が相談を下のが天の安河原である。天の岩戸神社は中々幻想的な神社である、帰りがけにさざれ石を見つけた。伊勢にもあったあれである。
そういえば伊勢にも天の岩戸があった。どちらかと言えばこちらが正統派の感があるが、神話なんて所詮征服者の都合のいいように造れれているものだから、深刻に考えるものではない。Img_3288
Img_3295
仰慕ヶ窟とご存じさざれ石


 高千穂鉄道は延岡から高千穂まで旧国鉄の高千穂線を引き継いだ会社で、トロッコ列車など走らせたりして頑張っていたのだが、2005年の台風による橋梁の流失等で運行再開が難しくなり、現在は廃線状態になっている。地形的にはもの凄いV字渓谷地帯で、この地帯の鉄路の維持を一民間会社で行うのは絶対に無理である。当たり前のような国鉄民営化が、実は大きな矛盾であることが明白である。ほぼ廃線状態となっている高千穂線、日之影温泉駅に駅舎の温泉がある。高千穂線のせめてもの思い出に入ってみようと思う。入浴料は500円、駅舎の二階にあり、のんびりとしている。お湯自身はたいしたこと無いが、駅舎の温泉、応援したい。Img_3296 Img_3298_1

列車の通らないプラットホーム
二階の部分が温泉となっている



 走行距離 0Km    累計 7、164Km   経費8,400円

★日之影温泉 単純泉 循環 加温 無色無臭500円 高千穂線の日之影温泉駅の2階にあるユニークな温泉

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秘湯新湯 3/15

2007-03-25 | 旅行記

 2007.3.15(木)雨

 8:00 起床 
 9:00 えびの高原荘発~新燃岳新湯~
17:00 高千穂民宿春芽着~高千穂温泉~高千穂神社夜神楽

 少し期待はずれのえびの高原であったが、昨日見つけた秘湯新湯は期待ができる。ガスで10m程の視界の中を鹿児島側に回り込む。小さな地獄があり、すれ違いも困難な道をそろりそろりと下ってゆく。やがて右手、谷の向こうに木造の宿が見えてきて、硫黄の臭いと湯気が見えてくる。ご主人が個人で開発し運営されてきた、硫化水素を多量に含んだ硫黄泉で特に皮膚病には絶大な効果があると言うことである。内湯は男女別になっており、露天風呂は混浴となっている。内湯は大きな岩から源泉があふれ出ており、硫黄の湯の花で真っ黄色になっている。久々の濃い温泉で大満足。秘湯といえども観光バスが横付けするような温泉もあるが、ここは秘湯そのもので、めっけものと言うところだ。Img_3235_1
 お風呂を出てからはひたすら高千穂に向かって走る。結構遠くて、夕方の到着となる。
民宿の向かいに高千穂温泉という大きな設備があり、食事後に行く。新湯の立派なお湯に入っただけに何とも寂しいお湯である。ビールを飲んでしまったのでタクシーで高千穂神社の夜神楽に行く。毎晩各地区の順番で開催されている。本来の高千穂神楽は11月から2月にかけて各地域で行われているもので、国の重要指定文化財となっており、夜を徹して行われるもので、その他の季節の夜神楽は入門編あるいはさわりと言ったところか。それでも「ほしゃどん」と言われる村人達によって舞われる神楽は大変興味深いものである。
いつの日か本物を全編みたいものだ。Img_3241 Img_3250

高千穂温泉と夜神楽



 走行距離 0Km    累計 7、164Km   経費9,000円

★新湯 硫黄泉 源泉掛け流し 露天風呂あり(混浴)。硫化水素臭の白色の湯
皮膚病に効果が高く、治療湯や湯治棟もあり、人気が高い。秘湯西の大関ということである。宿の主人が自力で掘り当てた温泉で、苦労話が自費出版されている。500円
(80)  

★高千穂温泉 単純泉 循環 加温 無色無臭で源泉は天の岩戸温泉だとか。プールも併設の巨大な設備。500円(宿で割引券もらい400円)

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