音楽に限った話ではなく、クラシックという言葉には色々な意味があります。学生時代、今はなき若桑みどり教授の授業を受講したとき、「芸術は3つの過程をたどる。即ち発生時のプリミティヴ、最盛期のクラシック、退廃期のバロックである」というような話をされていましたが、その伝でいくと「最高水準の状態」をクラシックと言うようです。
一方、単純に古典的なものに対して「クラシック」という使い方もあります。現代のイメージとしては大方こちらではないでしょうか。しかし、ではどこからどこまでが古典なのか。定義付けがなされているジャンルならともかく、これはなかなか難しい問題です。ピアソラは?ビートルズは?自動車だったらどこまでがクラシック?考え出したらキリがありません。
さて、明日は長井市民文化会館にて「名曲対決!昭和歌謡&交響曲」という大変興味深いタイトルのついた公演が行われます。プログラムは、「高校三年生」「津軽海峡冬景色」などの昭和歌謡と、ベートーヴェンの交響曲第五番(運命、といった方が早いですね)。昭和歌謡は、リアルタイムで親しんでいない世代でも聞いた事のある、超名曲揃い。ある意味「歌謡曲のクラシック」と言って差し支えないでしょう。
名曲対決、最高水準を目指して頑張りたいと思います。