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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

受難,アゲハの卵

2015-05-30 | アゲハ(ナミアゲハ)

アゲハの庭園にキンカンが一本植わっています。その木に,アゲハが産卵に訪れます。卵を探すと見つかることがよくあって,日頃から関心をもって見ています。先頃,ほんの10cmの範囲内に卵が3粒もあったので,どれか一つでも孵化する場面を見たいなと思っていました。

そのうち1個が孵化。二つめがこれに続くだろうと期待していたところ,とんでもない結果になりました。じつは,寄生バチが中からでてきたのです。ルーペで見ると,ごく小さなハエが数匹卵の表面やら周辺にいるので,びっくり。卵を見ると,うんと小さな真ん丸い穴がぽっかり一つ。

卵の直径は1.5mm。 ハチの体長はその4分の1程度,すなわち0.4mmぐらいでしょう。とすると,穴はさらに小さくて,0.2mmぐらいでしょうか。

 

中をじっくり覗くと,ハチの姿がありました。これから出てくる成虫です。


結局,中から,この成虫が出てくる瞬間を見届けることはできませんでしたが,こんな小さな卵にも,天敵が産卵していたというふしぎを深く感じました。 

 
こういう出来事は,もう顕微鏡で迫るほかない小宇宙での話。自然の実態って,ほんとうに深く,広く,限りないものです。 

 


ジャガイモの花と虫(9)

2015-05-30 | ジャガイモ

このコハナバチのなかまも,また印象に残るシーンを提供してくれました。

何度か見かけたコハナバチ。もちろん,複数の個体が訪れていました。花から花へと移っている様を見て,「目的はジャガイモの花!」と確信できました。

昆虫との距離を適度に保ち,なおかつ慎重さを欠かなければ,コハナバチはちっとも警戒しませんでした。お蔭で,結構満足のゆく画像が得られたのでした。 

蕊の先端辺りをしきりに気にしていました。このとき,受粉がなされることでしょう。からだには花粉がいっぱい。もちろん,ジャガイモのそれかどうかは不明ですが。


別の個体を見かけました。花は花弁を思い切り反り返らせて蕊の存在をアピールしています。そこを訪れたコハナバチが,ものの見事に柱頭に取り付いています。 


また別の花で見かけた個体です。からだには粉が付着しています。花粉なのでしょうか。 


背景のぼけた色合いが,ハナバチを浮き上がらせています。わたしの気に入った一コマです。

訪花時,受粉時,昆虫にとっても,花にとっても,至福のひととき。それは観察者にとっても同じ。至福の撮影時です。