自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツマグロヒョウモン,あっちこっち

2015-05-13 | ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモン2題。

話題その1。我が家の玄関先に砂利を敷き詰めています。その間から,スミレが生えてきています。「ツマグロヒョウモンが訪れれば,それもよいだろう」ぐらいな気持ちでいたら,案の定,メスが一頭飛来。あちこちに生えているので,あちこちに産卵したいのでしょう。そのから離れようとしません。こういう行動は,かならず産卵と結び付いています。

そう思って,コンデジを用意してそっと待っていると,足元に生えたスミレにもやって来ました。そうしてそこで産卵。脅さない限り,ツマグロヒョウモンは安心して産卵行動を続けるものです。そのときもまた,そのとおりでした。


話題その2。お世話になっている科学館に,生きものを接写写真で紹介するコーナーがあります。その生きものは,館が位置する公園内に棲息するものを対象としています。写真は1,2カ月に一度入れ替えることになっていて,わたしが資料を提供する手筈です。

先日,入れ替え写真を撮ろうと思って公園を訪れました。そして何種類かの昆虫写真を撮りました。

そこでもツマグロヒョウモンのおもしろい画像が記録できました。コーナー写真としては貴重な資料になりそうです。撮影時の様子をすこしばかり。


公園内の一区画に芝生広場があって,芝刈り作業がなされた後,芝とともにスミレの葉がたくさん伸びてきています。そこをねらって,ツマグロヒョウモンが2頭飛来していました。ここはわたしの観察ポイントで,過去,印象的な光景をいくつも目撃しています。

産卵行動を繰り返すツマグロヒョウモンは,その場を去ろうとはしません。とにかく産卵に集中するというか,執着します。そっと近づいていけば,逃げることなく産卵します。スミレの葉はもちろん,他の草や枯れ草にだって産み付けます。したがって,接写撮影が楽にできます。このときもそうでした。


そのうちに,オスが一頭現れました。メスが地表でじっとしているとき,わたしがそれをねらって撮影しているときでした。メスに近づいて,求愛行動を始めたのです。シャッター速度を落として撮影中だったので,そのまま大慌てで撮りました。それで,オスの輪郭は流れてしまっています。


オスは降り立つと,メスに寄って行きました。ところが,メスは一向に関心を示しませんでした。「産卵時は,求愛されてもねえ」とやんわりお断りするような感じでしょうか。ペアリングは成立せず,間もなくオスはどこかに行ってしまいました。


この写真,鑑賞する人の目を引き付けるかもしれません。