自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その341)

2015-05-28 | ジャコウアゲハ

アゲハの庭園での目撃話です。4月から5月にかけてジャコウアゲハがずいぶん飛来したと思っていたら,案の定,外敵につまかった個体がいました。


その外敵とはクモ。ジャコウアゲハをはじめ,昆虫たちがたくさん訪れるのを知っているかのように,クモがあちこちに巣を作っています。

不運にも,その巣に引っ掛かってしまったのです。

 


これまでに,ジャコウアゲハがクモの巣に引っ掛かって被害に遭った例を見たのはほんの数例。アゲハの体型と飛翔能力からすると,クモの糸は強力すぎるほどでもなさそうです。小さなクモが作る巣なら,ほとんど被害に遭わないのではないでしょうか。

それなのに,今回は小型のクモにやられてしまった例なのです。食べる方も,食べられる方も,自分のいのちを生きようとしているのですから,なにが起きても,わたしの感傷を差し挟む余地はまったくありません。

アゲハのからだが,静かに風に揺れていました。 

 


ジャガイモの花と虫(7)

2015-05-28 | ジャガイモ

ツマグロヒョウモンについては,蕊にいるのを目撃したことが一度あり,そのときの写真はすでに記事で取り上げています。しかし,ほんのわずかな時間内での出来事で,送粉の仲立ちをしているのかどうかまでは確認できないでいました。

ところが,つい先日,「これぞ,ツマグロヒョウモンが訪花昆虫である証拠!」という目撃事例が確認できたのです。じつは,このときはツマグロヒョウモンを3匹見かけました。それぞれが蕊にいたので,びっくりびっくり。

下写真の個体は,オシベとメシベに脚を置き,柱頭を舐めていました。 

 
しばらくして,オシベ方向にからだを反転。そして,同じように口吻を伸ばし栄養を補給していました。


またからだを反転。飛ぶ動作に入ってから,パッと消えました。


他の花では,別の個体が葯を舐めていました。 


ツマグロヒョウモンは良き送粉者なのです。接写撮影は新しい知見をプレゼントしてくれます。