アゲハの庭園の脇に,流しがあります。 そこで作業をしていると,テングチョウがやって来ました。「ほほーっ,テングチョウの季節になったんだな」と思い,様子を見ていると,庭園に舞い降りました。
その後のこと。また流しに行くと,突然テングチョウが2匹舞い上がりました。「おやおや,ふしぎなこと!」と思いながら,作業を続けました。それでも,テングチョウは遠ざかりませんでした。近くを飛んでいるのです。ますますふしぎになってきました。
しばらくすると,なんと流しの足元付近に降りました。そこは水が滲み出しているところです。どうも,水分に興味があるらしいと思えてきました。とすると,吸水行動というわけです。
そっとそっと,コンデジを取り出して撮影することにしました。テングチョウはどうやら夢中になっているようで,わたしには気づいていないように思われました。「あっ,口吻が伸びている! まぎれもなく吸水しているんだ。これはきちんと撮っておかなくちゃ」と本腰になりました。
わずかに水分が付いている箇所に,執着しているように見えました。「ここにしよう」と決めたかのようです。
接写モードで撮影したのが下写真です。
やがて吸水を終え, 舞い上がりました。しかし,その後も付近から離れようとはしませんでした。再び降りてきて,器の縁にとまりました。
こんなふうに特定の場所に強い関心を示すとは,ほんとうにめずらしい行動に思えてきます。
あとで調べると,テングチョウの吸水行動はめずらしくないようです。集団で吸水することもあるとか。新しい事実との出合いになりました。