屯田物語

フォレスターとα6000が
旅の仲間
さあ、カメラを持って
出かけよう!

「マディソン郡の橋」 中年の恋といえば不倫

2009年12月03日 | 映画


クリント・イーストウッドといえば、
「荒野の用心棒」や「ダーティ・ハリー」などのアクション映画を思い浮かぶが、
中年の不倫を扱った「マディソン郡の橋」は憧れ?はあっても、興味をひくことはなかった。

フランチェスカが息子と娘に託した遺言・・
「遺灰をローズマン・ブリッジから撒いてほしい」

カメラマンと農家の主婦が交わした四日間は心と身体を永遠に結びつけた。

遺品の日記から母の不倫を知った息子と娘の反発と戸惑い・・しかし、
”女” に目覚めた四日間の情愛を赤裸々に綴った母の告白を読み進むにつれて、
二人は感動すらおぼえてくるのであった。


フランチェスカはどうして自分の遺灰をローズマン橋から撒いてほしかったのか、
それは映画をみてのお楽しみということで・・

BS映画、今夜はクリント・イーストウッド主演の「ブラッド・ワーク」である。


「in her shoes」 あなたの心とともに

2009年11月17日 | 映画
「in her shoes」
”あなたの身になって” ということだが、
これは、キャメロンディアスとシャーリーマクレーン出演の物語である。

難読症のコンプレックスをもつ放埓なマギーが姉の結婚式の最中にカミングスの詩を朗読するという・・

i carry your heart with me (i carry it in my heart)

私はあなたの心とともにいる(私の心の中に)


予期せぬ妹の行動に戸惑うローズであったが、
マギーの口ずさむ詩のフレーズが真っ白な雪のように舞い散って、あたりをやわらかく包み込む。
お互いを思いやる二人のこまやかなこころが美しい。

シャーリーマクレーン、
もうかなりのお歳のはずだが、いつまでも魅力的な女性である。

カミングスの詩 「i carry your heart with me 」を掲載したので、
どなたか立原道造になったつもりで訳してくださいな!

ただ、冒頭の部分を直訳すると、
「わたしはわたしとあなたの心臓を運びます」??

i carry your heart with me(i carry it in my heart)
i am never without it
(anywhere i go you go,my dear; and whatever is done
by only me is your doing,my darling)
i fear no fate(for you are my fate,my sweet)
i want no world(for beautiful you are my world,my true)
and it's you are whatever a moon has always meant
and whatever a sun will always sing is you

here is the deepest secret nobody knows
(here is the root of the root and the bud of the bud
and the sky of the sky of a tree called life;which grows
higher than the soul can hope or mind can hide)
and this is the wonder that's keeping the stars apart

i carry your heart(i carry it in my heart)




愛しのクレメンタイン

2009年07月03日 | 映画


おそらく、あと一週間で百合が咲き始め、そのときは公園のどこを歩いても百合の群生に囲まれる。
いまは、その盛りをまえにして、イトハユリやマルタゴンリリー アルブム、
そしてエゾスカシユリが気持ちを和ませる。



BS映画の西部劇特集・・
「シェーン」「続・夕陽のガンマン」「荒野の決闘」「荒野の用心棒」

そのなかでも、「シェーン」と「荒野の決闘」が最高、
どちらも詩情あふれるラストシーンは忘れられない。

「シェーン」の”遥かなる山の呼び声”はあまりに有名だが、
「荒野の決闘」では”愛しのクレメンタイン”が全編BGMとして優しく流れてゆく。

ワイアットアープがクレメンタインに別れを告げるが、
でも、これは「愛している」といったのと同じことだよね。

「あなたの名前が好きです」
「クレメンタイン」


いとしの、いとしの
いとしのクレメンタイン。
お前とは二度と会えない、
とても悲しいよ、クレメンタイン




オペラ座の怪人

2009年06月26日 | 映画


「オペラ座の怪人」をみて・・
19世紀パリのオペラ座を舞台に、歌姫をめぐってオペラ座にひそむ怪人ファントムと貴族ラウルとの争い・・

主要キャストの歌は吹替えなし!
なんといってもクリスティーヌのやわらかな美声が素晴らしくて、すっかり魅入られてしまった。
それも其のはず、
ヒロインのエミー・ロッサム(クリスティーヌ)は幼いときからオペラを学び、
カーネギホールにも出演した実力派なのである。

台詞はすべて歌、それがまったく違和感なくて、
怪奇とロマンスが絡み合うミステリアスな展開にドキドキしながらみていた。

「よき妻でよき母であったクリスティーヌ・・」
彼女の墓碑とそこに置かれてあった一輪の真紅なバラ、
三人の男女のあれからの人生を語っているようであった。

「マイフェアレディ」でイライザを演じたオードリー・ヘップバーン、
彼女の歌は一部を除いて吹替えのため、
アカデミー主演女優賞を受賞できなかったといわれていた。
「ティファニーで朝食を」のシーン、窓辺でギターを爪弾きながら「ムーンリバー」を歌うホーリー・・
ヘップバーンの囁くようなやさしい歌声を聴いていると、
「マイフェアレディ」ではどうして口パクを受け入れたのであろうか。



百合が原に花が増えるにつれ、緑が少しづつ夏色になってきたようだね。



ユマ・サーマンの魅力

2009年06月23日 | 映画


今夜からBSでミュージカル映画特集
初日の作品は「プロデューサーズ」

当たらないミュージカルをつくればかえって儲かるとばかり、
最低最悪の脚本、演出、俳優をそろえて資金横領を画策する・・


馬鹿馬鹿しいほど面白かったが、後半になると間延びした感があった。
あと20分だけ上映時間が短ければよかった。
それでもヒロインのユマ・サーマンの見事な肢体に眼はクラクラ!

わたしがいちばん思いで深いミュージカルは「艦隊は踊る」かな。
なんといってもデビー・レイノルズ が可愛いからね。


阿弥陀堂だより

2009年06月19日 | 映画




「小説とは阿弥陀様を言葉で作るようなものだと思います」
昨夜はBSで”阿弥陀堂だより”をみていた。
二日つづけての阿弥陀つながり、こんな少しの偶然が嬉しい。
「精一杯生きることがよく死ぬこと」
・・・
そんなふうに悟るなんて死ぬまで出来ないが、
阿弥陀堂から眺められる戸狩の山と里の風景がとても美しい。
せめて死ぬときは幸田先生のような最期を迎えたいものである。


「ニュー・シネマパラダイス」

2009年04月03日 | 映画


「ニュー・シネマパラダイス」をみながら、
トトと一緒に少年時代の記憶を遡ることができてよかった。
シチリア生まれのトトの村に「パラダイス座」、
わたしの生まれた町(14丁目~17丁目のわずか四百メーターの間)にも、
松竹(焼失)、銀映座、銀劇、富士館、そしてフランス座?があって、
映画に夢中になったころを思い出していた。

トトとエレナ、離れ離れになって三十年、それでもお互いの愛が消えることはなかった。
成就しなかった純愛はとても切ないけど、
ついに一度だけ二人は結ばれる、このシーンがあって救われた気持ちになった。
それにしても、三十年も想い続けるなんてすごいね!

「もし、われわれも同じ運命をたどって、30年ぶりに出会ったら、どうなると思う」
「そうね・・」

しばらく無言、やがてスヤスヤと彼女の寝息が聞こえてきた。


スリーピーホロウ

2009年01月18日 | 映画


青みがかった森をみていると、
首なし騎士が暗躍する怪奇映画 スリーピーホロウ を思い浮かべる。
色彩を渋く抑えた映像はこの冬木立の情景に似ているからである。

映画の評判はともかく、
主演はジョニーデップだが、わたしはヒロインのクリスティーナ・リッチがよかったね。

↑の写真、あれは鳥でなくヘリコプターだよ。


「天国と地獄」 に投票お願い!

2009年01月11日 | 映画


さあ、いつものところでお茶を飲んでから、
階段をのぼって外にでると、
まるで三月のころのような湿った雪が降っていた。

没後10年黒澤明特集で全30作が放送されたが、
あなたが選ぶ黒澤アンコール (←クリックすると投票できます) 
では人気五作品を選出し再放送されることになった。
さて、その途中経過は次のとおり・・

(1)七人の侍
(2)椿三十郎
(3)赤ひげ
(4)用心棒
(5)生きる

まあ、順当かもしれないが、わたしとしては「椿三十郎」と「用心棒」はどちらかひとつにして、
「天国と地獄」を選んでほしいと願っている。
一月の寒いなか大船の撮影に参加したこともあるが、
これはサスペンス映画の傑作だよ。
もし、よろしければあなたも「天国と地獄」に投票してください。


八月の狂詩曲

2008年12月25日 | 映画


「八月の狂詩曲」
お婆ちゃんと四人の孫の夏の日の思い出・・

原爆投下で夫をなくし、その戦争への憎しみ悲しみをじっと胸に秘めて生きてきた女。
それが、ある八月の台風の日、不気味な雲の流れをみたとき、
彼女は原爆投下直後にタイムスリップ、突然夫の安否を気遣って砂利道を走り出してしまう。
「お婆ちゃん」「お婆ちゃん」と叫ぶ四人の孫
凄まじい風雨が”野ばら”の明るいメロディにのって、
その追いかけっこは滑稽でもあるが、台風の最中なのに暖かい空気をそこに感じる、
不思議な余韻が残るラストシーンであった。

小学校の校庭に焼け爛れてへし曲がったジャングルジムがあって、
長崎へ行くことがあれば、その無残なモニュメントに触れてみたいと思った。

リチャードギアも出演している。
彼は撮影終了後に「もうアリとは共演しない」と言い残して帰国したそうである。
原爆でなくなった夫の法要、
たくさんの蟻が一列になって、真っ赤なバラの花に群がるシーンがあって、
そこにかなりの時間がかかってしまったからである。

シリバ岬付近の冬の日本海・・
タイトルの背景写真は定山渓の猫、かわいい顔をしていたが、
野良猫なのかな。