虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

これが全国義民サミットのサイトか?

2011-02-17 | 一揆
2,3年前、このブログで全国義民サミットの情報がネットに出ない、参加したくても、どこで開催するかもわからない。義民サミットの担当者は、情報を全国に発信する気持ちがあるのだろうか、と疑問を書いた。

今日、たまたま「全国義民サミット」を検索してみた。すると、「全国義民顕彰連絡協議会」という名のサイトがあった。2,3年前にはなかったものだ。代表の名を見ると、横山十四男とある。たしかに、義民サミットの代表者の名だ。いつのまに、できたのだろう。この数年内にできたにちがいない。

義民サミットという名は変わり、今は、義民顕彰集会となり、昨年は新潟で開催されたようだ。

義民サミットが衰退していったこの10年間の経緯を説明している記事があったので、ちょっと引用する。


「第7回の田野畑での開催ごろまでは、次々に候補地が名乗りをあげ、スムーズに連年開催が出来たのですが、第8回頃から市町村主催による開催がスムーズにゆかなくなり始め、第9回の野洲での開催のあとは、一旦立案しても遂行出来なくなるという状態が出るようになりました。
第10回サミットは急遽青木村が引受ける形で乗り切ったのでした。理由は明らかでした。数年来進められてきた市町村の大合併によって、義民顕彰の主体となってきた地方の村々が名称も消え、独自性も失われるようになったことが理由の第一でした。さらに経済格差の増大によって、地方農村の財政困難が急速に進み、義民サミットなど特別企画の立案が不可能になったという事情があり、加えて、IT革命の急激な進行によって、老も若きも機械技術の改良に忙殺され、歴史哲学に学んで地道な生活を送るムードが失われるようになったと言う情勢変化も挙げられましょう。」

この件は置いとくとして、あれーと思ったのは、このサイトのトップページを見た時だ。写真は松本城。そして松本の貞享義民館の写真が小さく。

トップページには、大きな文字でこうある。

「義民の心は人類共通の美徳、未来を担う子どもたちのためにも、愛する日本の将来のためにも、伝えたい「義民の心」、あるべき正しい姿を努力して守る強い信念。義民の心は武士道に通じる」

武士に不信感を持ち、武士に弾圧処刑された義民が聞いたらきっと怒るぜ。

義民について、基本として、「多数の人々のために命をかけて働く犠牲をいとわぬ献身の精神」と説明している。こんなことを子供たちのために説くって?

これでは、戦前、村でさかんに義民祭りをし、義民を利用して自己犠牲の精神を教えた戦争中の教育に逆戻りではないか。義民の精神を犠牲の心とすりかえてもらっては困る。

これ、ほんとに、長く一揆の研究をしてきた横山十四男さんのブログなのだろうか?
貞享義民館、あるいは松本を支配する教育界かどこかを代表する意見なのではないだろうか。よく見ると2009年にできて、その後は特に更新もしてなくて、どうも不活発なサイトに思える。

ぱっと見ただけでよくはわからないが、こんな義民の考えをもつ義民顕彰連絡協議会なら、義民顕彰会には参加したくない、と思った。

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