虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

学力低下に歯止め(朝日)

2005-04-23 | 新聞・テレビから
毎日、ここに書くとなると、ネタがなく、やはり新聞ネタを使うのが一番ベンリ。

今日の朝刊〈朝日)のトップ記事は、文部省が実施した学力テストの調査結果の報告。「学力テストに歯止め」が見出しだ。

いつのまにか子どもの学力低下が問題にされ、国の憂慮する問題として議論されているようだけど、(最近は、問題点と議論の方向はいつも上から当然のごとく与えられている感じだ)、ほんとにそうか?と思う。問題なのは、子どもの健康のほうだろう。

子どもに学力テストをするなら、まず大人の学力テストをしてみたらいい。
わたしは、昔、就職試験の問題に中学生の因数分解がでてきて、まったくできなかった。
結婚相談所のアルバイトに採用され、事務打ち合わせのとき、相性診断テストという文字を読んでください、と担当の人にいわれ、「そうせいしんだんてすと」と元気よく答えて笑われたことがある。

子どもの学力低下を云々するなら、大人たちの学力、教養、考える力、文化度も憂慮すべきだろう。今の新刊屋の本屋さん、まったく魅力ない。昔の本屋さんは、人でいっぱいで、本の前に立つだけで汗をかいた記憶もある。新聞、雑誌、テレビ、どれもワクワクするような内容のものはないでしょう。

子どもの学力低下を云々するのは、きっとまた別の思惑があるのでしょう(教育の意図的改変とか)。

問題のすりかえというのは、もういろいろな問題で使われていますね。憲法問題もしかり。
岩波文庫「田中正造文集〈二)」の開巻1ページにそのことを書いています。
谷中村の人は、100人中99人は、谷中村の問題は鉱毒の害ではなく、水害問題だと思っている。そのわけは、古川市兵衛派の流言および村中の悪漢らが鉱毒を口にせず、ただ水害水害とのみ唱えるために、この深き誤解に陥りたるならん、と書いています。

話がかなりとんじゃった。