虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

ロシアの古参志士たち(?)

2005-04-09 | 歴史
 ロシアに回天の事業をよびかけた、まあ、幕末でいえば、吉田松陰か清河八郎にあたる人は、ゲルツエン。この人は少年のころに、デカプリストたちの遺志を継ぐために命を捨てようと誓った人。

 革命家といってよいのだけど、世界文学大系(筑摩書房)にも堂々2冊になって、文章が納められている。ロシアの文学者は、ほとんど、投獄、流刑の経験者が多く、文学者=革命家あるいは同伴者とみてもよい場合が多いです(政治的発言ができなかったので、文学雑誌に書くしかなかったからでしょうが)。

 結局、ゲルツェンは国外に亡命して発言を続けますが、ロシア社会主義の父となります。ゲンツェンの親友がバクーニン。世界を駆け回った革命家で、その活動ぶりをこじつけると、幕末の坂本竜馬か高杉晋作か(笑)。バクーニンの後には穏やかなクロポトキンも登場する。

 バクーニンもクロポトキンも無政府主義者とかいわれるけど、別に主義に生きた人ではなく、要するに、ロシアの革命のために身を捧げた人です(マルクス主義によるロシア革命のあと、19世紀のこれら革命家は不当に無視されているようですが)。

 ゲルツェンやバクーニンと親友だったツルゲーネフ。さすが、この人まで革命家とはいわないけど(でも、たしか流刑されたことはある)、革命運動や世直しを求める人々の動きに異常な関心をよせ、それを文学にとりあげています。

 今、あげた人はみんな裕福な大貴族です。他にも有名無名の貴族出身の革命家がいます。ゲルツェンといっしょに少年のころ、デカプリストの遺志を継ぐと誓ったオガリョフは自分の農奴1万人を解放したりしています(農奴解放の前に)。ロシアの革命はまず貴族が烽火をあげました。
おっと、長くなったので、また、次回に。

19世紀ロシア文学って?

2005-04-09 | 歴史
 19世紀ロシア文学は、世界文学の最高峰だとかいわれ、実際、日本の近代文学はロシア文学の翻訳から始まるけど、どうも、ロシア文学をただ文学、芸術の面だけでとらえ、その文学を生んだ当時のロシア社会には無関心だった気がする。偉大だったのは、当時のロシア文学だけではない。当時のロシア人(特に若者たち)が偉大だったのだと最近思うようになりました。

 ロシア革命というと、ふつう、20世紀になってから(1905年から)の、レーニンやトロツキーの革命運動の話が主流だけど(歴史の本はほとんどこれ)、わたしは、レーニンもトロツキーも出てこない、資本主義もマルクス主義も広がっていない19世紀のロシア、ちょうど、日本の幕末明治期のロシアに今、興味を持っています。

こ の時代の人々は、実に若々しい(社会は暗く、厳しかったけど)。この当時のロシア文学を読むと、人々はしょっちゅう、議論していますね。「改革とは何か、人生とは何か、理想とは、いかに生きるべきか、思想とは」。夜を徹して大真面目に延々と議論しています。
そして、19世紀ロシア文学とは、ほとんど、革命について語った文学だったんだ、と思うようになりました。
 長くなると、また記事が消えてしまうかもしれないので、あとは、次回に。

記事はどこへ消えた?

2005-04-09 | 日記
おかしいな。
「ロシア革命運動と幕末」(でけえタイトルだ)という新規記事を書いて(けっこう長い)、投稿したのに、記事が出てない。投稿してから、ブログで見るまでには時間がかかるのだろうか?
まだまだよくわからないなあ。