らんかみち

童話から老話まで

タイ国にあこがれて

2013年12月10日 | 酒、食
 なぜか姉がタイ国の食品を送ってくれた。グリーン・カレーとかトムヤム・ラーメンなんかは食べたことあったけど、この缶詰はなに?



 検索してみると、ケムチャイという食品らしい。「鳩の缶詰じゃないよ」というリポートも読めるんだけど、味がどんなものか良く分からない。



 缶詰に印刷してあるように、白菜に似た外観の野菜らしいというのは分かるんだけど、缶詰を開けた瞬間に卒倒してしまうような超ウルトラ芳醇な香りがしても困る。ドリアンみたいにね。なのでタイ国に住んでいた人を訪ねて缶詰を見てもらった。
「どれどれ、塩に砂糖、それから味の素がふんだんに使われているね……食べない方がいいんじゃない」って、食べたいから聞きに来たんだよ!

 タイが好きでタイ語を習ってタイに住んで仕事していたんだろ。だったらタイの食材についても詳しくて好きなんじゃない?
「日本食が世界で一番だよ」
 ふ~ん、じゃあ女性は?
「遊ぶんだったらタイ女性が最高さ」



 タイの先生、これに関しては当てにできないってことで、とりあえず缶詰を開けてみた。香りは、何かの古漬けを思わせるが、食べてみると後を引くしつこさはない。驚いたのは食感で、パリパリでもなくプルプルでもなく、シャキシャキでもなく、パルパルとでもいうような歯ごたえというか崩壊感が素晴らしい。
 甘ったるい漬け物のような味ではあるけど、紹興酒を飲みながらつまむと、胸をわしづかみにされるようなフィット感がたまらない。

 もしかして、メコンウィスキーと呼ばれるタイの焼酎なんかだと、もっと合うのかも知れない。しかし残念ながらメコンウィスキーそのものが入手難になっている。大阪に住んでいたころは普通に買えたし、タイ料理店では当然の酒だったのにね。
 本物のウィスキーが安くなって、メコンウィスキーがその役割を終えてしまったってことだろうか。ぼくが飲みたいって憧れるのも、ノスタルジーを満足させたいだけかも知れない。