らんかみち

童話から老話まで

サクランボは食べるものじゃなく、眺めるものだ

2013年05月11日 | 暮らしの落とし穴


 第一次サクランボは終わってしまったけど、次が熟れ始めた。第二次サクランボはちょっと大きくて美味しいんだが、こちらも鳥や毛虫に先を越されて完熟したものは口に入らない。しかも昨日今日みたいに雨が降ったら実が割れてほぼ全滅してしまうので、鳥さんたちどうぞ、という気分になってしまう。カラスの数が減らないのも道理だな。

 通常のサクランボは自家受粉しないらしいが、うちの回りにあるサクランボは単体で実を付けてしまう。第四次まで楽しめるんだけど、大きさも味も異なっていて、遅くなるほど美味しい実を付ける。花の時期がそれぞれずれているので自家受粉するしかないはずだし、ミツバチの飛んでいる様子がないのに、ずいぶん沢山実を付けたもんだ。

 サクランボの木を目の当たりにしながら、上記のような事情で食えない。収穫の前にビニールドームでもかぶせたら良いんだろうけど、そこまで執着していない。買って食うのも悔しいので、スーパーではサクランボを見て見ぬ振りを決め込む。誰かがくれるのを待っているけど、そんな僥倖は経験したことがない。サクランボは味わうものじゃなく、眺めるものだったんだねぇ……。