らんかみち

童話から老話まで

今宵は電氣ブランにシビレてみるか

2013年05月01日 | 酒、食
 昔の小説に登場する「デンキブラン」という酒は、浅草の浅草寺近くにある神谷バーで誕生したらしい。ブランデーをベースとしてジンなどを加えたリキュールとのことだけど、香りだけならむしろジンに砂糖を入れた感じだ。陶陶酒も好きだし似ているところもあるけど、電氣ブランの方が飲みやすいかも。
 本格的なブランデー派やスコッチ党にいわせばジャンク酒なんだろうけど、時々妙に懐かしくなることがある。

 懐かしいジャンク酒といえば「メコンウィスキー」もそうで、関西方面に住んでいたころはタイ料理店で良く飲んし、酒屋でも買って飲んでいた。ウィスキーと名がついているけど、実は焼酎に味と香りを付けたもの。でもこれ、とても美味しくて、秋篠宮様もお好きでいらっしゃるとか。
 ところが田舎じゃどうやっても買えない。思うに、電氣ブランが本物のブランデーに取って代わられたように、タイでもスコッチが普及し、もどきウィスキーが売れなくなったんだろうか。

 さてさて、電氣ブランに合う肴はぁっと……思いつかないので、先日のコシアブラとタカノツメ、コゴミを無塩バターで炒め、塩胡椒で味付けてみた。コゴミには、ぬめりがありタカノツメには仄かな甘みがある。
 天ぷらにして食べたら分からなかったことが、炒めてみたら露わになることもある。そしてコシアブラの味の複雑系は……どうなんだろ、どんな酒にも合う気がする。