らんかみち

童話から老話まで

陶芸教室の罠

2008年10月23日 | 暮らしの落とし穴
「窯出しの儀をやるから見に来ませんか」と誘われるまま陶芸教室にふらりとでかけたら、いきなり教室に引きずり込まれてしまいました。
 前にも似たようなことがあったんですが、そのときの教室は横綱が祝杯を挙げそうな大皿ばかり作ってコンテストに出品していて、こんな人たちと付き合えんな、と驚いたことがありました。
 
 しかしこんどの教室は実にほのぼのとしていて、来年の干支の丑を焼いたりカエルのオブジェを焼いたりして楽しんでます。まあこれなら土いじりビギナーのぼくでも恥をかかなくてすむかな、と考えたのが甘かった。
 
「初めてにしては、あんた筋がいい!」と、お爺ちゃん先生に定番のほめ言葉をかけていただきながら皿を作っていたところ、「ラーメンどんぶり作っとるのか?」
 他の生徒さんに無邪気に問われ、軽く傷付いたので丸いどんぶりを変形させてやったところ、「ありゃ、さっきまで丸く上手にできていたのに、どうしたことか?」と、先生にとがめられる始末。
 
 それでもなんとか形になり、最初は土の塊だったことを思えば良くできたな、と物を作り出した充実感に浸っておりました。
 ところが、教室にはさまざまな罠が仕掛けられていて、全部に対して首を縦に振っていたらえらいことになりそだったので、ほうほうの体で逃げ出しました。
 それでも後2、3回は色づけだとかなんやかやで教室に行かないといけません。入会金は安いんですが、罠をかいくぐりながらやっていけるかどうか不安です。