2012年5月号
『球場ラヴァーズ』は、巻頭カラーでドラフト! 注目選手の単独指名に、ハラハラ松田さん。
今回は、ドラフトをめぐる様々な事柄に一喜一憂してましたが、その表現が面白いですね。
松田さんの表情・心情の波が、作品のリズムを作ってます。 2012年シーズン、開始です!!
『それでも町は廻っている』は、崖の上でよく見かける方・・・らしき人が登場! 似てた(^^;
そんな今回、タッツンの意外な趣味が判明(?)したり、紺先輩が歩鳥のために動いたりと、
友人間の色々が楽しいお話。 紺先輩、歩鳥のこと大好きなんだな~、とわかるイイ笑顔。
『ヘン集女王』は、編集にとっても作家にとっても大事な、売り上げにからんだお話でした。
萬村さんの作品があまり芳しくないようで、平戸路さんも色々がんばるけれど、世は無常。
こうした時の編集・作家さんの心情いかに・・・ですね。 CHILL先生も一大事で、どーなる!?
『アリョーシャ!』は、ついにNo.3と対峙するアリョーシャ! しかし、このNo.3は・・・恐ろし。
さすがのアリョーシャも苦戦してしまう相手で、なかなか見ごたえありの勝負が面白かった!
そして、「友達」という言葉の響きがとても爽やかでしたね~。 でも、まだ終わりじゃない。
『リュウマのガゴウ』は、“オリジナル”のリュウマが登場! といっても、過去の回想ですが。
そして、世界の終わり、白皮の誕生、ジンの裏切り、繭王による千年王国・・・などといった
始まりの物語が描かれます。 4月28日発売のコミックス1巻ともども、今後が楽しみです!
『かみわたし 神様の箸渡し』は、何ともイヤらしいお話でした。 ← そーゆー発想自体が(略
お祭りには、民衆のたまりにたまったエネルギーを解放する役割がある、と聞き及びます。
「柱」は“男性”の象徴であり、それを曳き入れるというのは・・・? 祭りの熱気、心地よし!
『並木橋通りアオバ自転車店』は、何やらつづきモノっぽいお話。
ごく「普通」の生き方をしてきたお父さんが、糖尿病の危機を前に、運動のための自転車を
始めようとしますが、そこで一念発起して・・・ という展開に、中年初期の希望を感じます。
『ウォースパイト マルスの目』は、同じ目をもつ男・イアンと語り合う有希くん。
イラク・ファルージャでの出来事により、イアンが戦争を憎むようになったとよくわかる内容。
現代の戦争が描かれたのは興味深かったですね。 ただ、イアンの独善はいただけない。
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●裸者と裸者 (原作:打海文三 先生 作画:七竈アンノ 先生)
コミックス3巻、発売中~!
そんな今回、イリイチ大尉の“暴走”がどう決着するのか・・・ も気になったのですが、
白川中尉のはげしい変態ワールドに度胆をぬかれたお話でした(^◇^;) すげえや、コレ。
白川中尉のテントで行われている“乱行”に巻き込まれた、カイトの運命やいかに!?
イリイチ大尉による外国人差別問題への対処とからまって、
クリストフの差別意識と、それを逆手に取ってしまう白川中尉のやりとりがお見事!
まあ、なんというか白川中尉も「女性」だってことなんでしょうね。
カイトに“侮辱”されたクリストフの心情を理解し、それを贖わせようとするとかね・・・
カイトが毅然と拒否するにもかかわらず「強姦しろ」と命令したり、
カイトをおびき寄せてその一物を堪能したりとか、中尉おっそろしい人やわ~(((( ;゜д゜)))
すさまじき「おあずけプレイ」! クリストフ、お気の毒!!
倒錯した世界がくりひろげられる様子に、奇妙に燃えてしまいました・・・ 勢いがスゴい。
ラストのカイトの泣き顔とか、それを見たイリイチ大尉のポーズとか、
メチャメチャ面白かった今回ですが、これからが常陸軍の正念場。
ここからどうなってしまうのか・・・ 今後も楽しみです!
●サムライリーガーズ (竹山祐右 先生)
コミックス3巻、発売中!
B・ゼウス戦が盛り上がる今回、B・ゼウスのバックにある研究所の目的が判明。
まあ想像通りと言いますか、ある程度は考えていたことですけどね、
さらに背後にある某国の思惑というのが・・・ これまたロクでもねえものでした。
それはともかく、その野望を秘めた試合は続行中。
ゼノン vs ジェイクの勝負もなかなか見ごたえアリでしたが、
やはり次のカーン登場が何より盛り上がりましたね~。
1度は手ひどい敗北を喫している相手なだけに、緊張感の高まりがハンパない!
彼のメテオ・ストライクにどう対応するのか? はたして一路太は登板するのか・・・?
B・ゼウスとS・ドッグスの勝負が、恐るべき計画にかかわる大一番。
ここからどうなりますか・・・ 今後も楽しみです!
●天にひびき (やまむらはじめ 先生)
コミックス5巻、発売中! 連載再開!!
そんな今回、不安が大きいと思われたひびきの指揮によるオケ開幕!
本番直前になっての方針転換は、はたして吉と出るのか、凶と出るのか・・・?
という展開に、ワクワク・ハラハラ。
しかし、オーケストラのメンバーは一様に、キツネにつままれたような表情で、
ひびきさんの何かしらに触発されつつある様子。
これは成功フラグだろうか? と期待させる感じではありますが、はたして?
当のひびきさんは、「ようやくここまで来た」と、めずらしく感慨深げだし、
秋央くんもまた「とうとう・・・」と、ひびきさん指揮での演奏に、思うところがあるようです。
そんな緊張と期待の高まる空気が悪くない。
ひびきの天才性を知らしめるものとなるのか、それとは別の何かしらの展開があるのか?
須賀川先生の言葉が気になりますが、今後も楽しみです!
●ナポレオン -覇道進撃- (長谷川哲也 先生)
いや~、今回はまるで映画を観ているかのような興奮を覚えました。 楽しかった~!
夜の闇にまぎれ、ナポレオンを狙う男が1人・・・ と緊張が走ります。
そんなところから始まって、あれよあれよと疾走するような展開が面白すぎるお話でした。
男達の豪快さも、愛情も、欲得も、情けなさも、友情も、全てがつまった一大巨編(?)
5割ほどは史実をもとに作られているというから驚きです。
ベシエールが発見したランヌの「使い込み疑惑」。
そこから発展するランヌとナポレオンの確執を軸に、
物語はタレイランの“荷物”輸送とその強奪、ダヴーの調査室長就任、ネイの恋路など、
さまざまな要素がからみあい、所々で伏線となる見事な話づくりとなっています。
中でも、ランヌとナポレオンの決闘騒ぎが、たまらなくよかった!
使い込み疑惑により口論となった2人が、しだいに激昂してゆく言葉のやりとり、
そして衝突寸前に周りから止められる姿が、いかにも戦友っぽくて良い感じでしたよ。
ドゼー亡き今、ナポレオンにとって友人と呼べるのは、
ジュノーもしくはランヌあたりが筆頭なんじゃないですかね?
それにしても、ランヌさんはなぜにロウソクを頭につけて“お礼参り”するんでしょ(^^;
ナチュラルに「ロウソクを貰うぞ」とか言ってて、メチャクチャ笑ってしまったじゃないですか!
以前もやってましたよね、コレ。 相手もベシエールだったし。
今回、ランヌさんはオージュローと行動を共にして、彼と仲良しなのですが、
実際には「使い込み」の費用も、彼から融通してもらったらしいですね。
本作品では、愛妻家であるオージュローが妻のために別棟を建てるので金がない、
ということになっていて、そこから“無法者たち”が行動を始めるわけですが(;´`)
いや、未来の元帥たちが犯罪行為とか、スゴイ展開ですよ! しかもあっさりやっちゃうし。
あと、オージュローさんのオシャレ・アイテムには笑いました゜(*゜´∀`゜)゜
いや、笑っちゃいけないんだろうけど、一部情報では史実らしいとかナントカ?(出典不明)
うーん、役に立つんですかね、アレって・・・
そしてダヴー、擲弾兵・調査室の責任者への就任。
これにより、彼が強奪事件の犯人を追うというのだから、もうどーなってしまうのか!
ただ、ここでナポレオンがフーシェへの不信を露わにしていたことには注目ですね。
おそらく、のちの確執につながる感情でしょうから・・・
そして、ここからが大捕り物の始まりで、冒頭のシーンにつながってゆきます。
ここで、オシャレ・アイテムを発見していたのには笑いましたよ!
あれで足がつくのかと思いましたが、その滑稽さを愉しむといった味わいなんでしょうね。
この後も、さすがダヴーといわんばかりの追跡への執念を見せてくれたり、
ネイの恋路が描かれたりしますが、ネイの相手のジャンヌさんって、
第1話で彼が叫んでいた名前ですよね。 実際に付き合っていた人物らしいのですが・・・
最後は、旧体制における特権階級だった僧侶たちの帰還もからんでの、
すべての要素がつながる大団円的な展開になっていて、もう本当に素晴らしかったです!
さらに、ナポレオンのランヌへの「はからい」や、オージュローのランヌに対する友情、
タレイランの守銭奴ぶりもおまけについて、見事なシメ。
読み終わった後に、「ふー、面白かった~!」と満足しまくりの1話でありました。
ダラダラと語ってしまいましたが、それだけ楽しめたということなので、ご容赦を・・・
大陸軍戦報の「ハイチ革命」の話も興味深かったですね。
などなど、そんな感じで、今後も楽しみです!
●ドリフターズ (平野耕太 先生)
たった1人で、ドワーフ解放に赴こうとする豊久!
アホである・・・ と一蹴されてもやむなしかと思いますが、
これぞ人を惹きつける男とばかりに、他の者がその背を追うという流れ・・・
さすがに信長さんは準備不足と止めようとしますが、そんなことで止まる豊久じゃ~ない。
「己の意で来ん奴は来んでよか」
命令するわけでもなく、ただ自分について来たければ来い、というスタイルが自由すぎ。
しかし、ゆえに魅力的でもある豊久の姿勢は、王の風格をただよわせていますね。
これぞまさしく「王」ですよ。 ついてゆく者たちがいるのだもの。
大師匠さまに自身の目的を聞かれての返答には、さすがに唖然としましたが、
それも豊久らしいイカレっぷり! もはや、どこまで突き進む気なんだか・・・
でもって、「エルフを解放したドリフ」に会いに行く途中のサン・ジェルミ伯爵。
けったいな馬車に乗り、これまた妙なとりまき2人と一緒。
しかし、ナリはおかしくとも頭脳は明晰な人々で、
豊久たちの次の行動を読んでいたりと、情勢をみる目は確かなよう。
彼らと豊久軍団との邂逅が待たれます。 どのような“化学変化”を起こしてくれるのやら?
そして、豊久軍団によるガドルカ鉱山の襲撃がいきなり開始されますが、
ここで大活躍したのは信長さん! こりゃあ、この世界では「魔法」だよな!
シャラたちが声も出せないほどに驚愕するのも当然でしょう。
さて、ここからどのような戦いがくり広げられるのか? ドワーフ達の解放は成るのか?
はたして何が待ち受けるのか・・・ ワクワク展開に、今後も楽しみです!