2012年3月号
感想の書き方を模索中であります。
本当なら記事1つでいきたかったのですが、ゴチャゴチャしてしまいそうなので、
とりあえず、長文ピックアップと、短めの感想をいくつかの記事2本で試してみます。
時間が取れなくなってきていますので、今までよりも縮小気味に・・・
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●けんもほろろ (ハトポポコ 先生)
今回のお題は会話!
女子高生の使用する「ヤバい」はマジやばい。
どんな意味でも使えるけれど、それゆえ周りで聞いていると意味不明(^^;
そんな“ヤバい”会話からスタートしました今回、「会話」がテーマではあったものの、
バレンタイン(ホワイト)デー・ネタに目が行ってしまうお話でありました。
ホワイトデーのやりとりを目にして、貰えない者としての哀しみを背負う女子が1人。
そんな彼女が友人たちと、「貰えない者」同士で傷のなめ合いをしようと持ちかけますが・・・
ここでのやりとりが面白かった!
傷のなめ合いトークで盛り上がろうとするも思うようにいかず、
さらに悲しみのどん底に落ちてゆく女子高生の姿がね、
“因果応報”的でよろしかったです(^^; ちと可哀想な気もしますけど。
それにしても、ホワイトデーにお返し貰う女子高生はエロいのか~、勉強になるな~(違
さらにラストの先生が、生徒たちの会話に混ざろうとして傷ついてるのも面白。
でも、ちゃんと“仕返し”がオチになっているあたり、一方的な攻撃になっていないのが
印象悪くないんですよね~。
ホワイトデー・トークの陰湿さも、「因果応報」でしっぺ返しになっていますし、
こうした描き方が暴力性の衝撃を和らげているような気がします。
このあたり、ハトポポコ先生の他誌作品『平成生まれ』との微細な違いになっているのかも。
あちらも面白いのですが、私はこちらの作品にさらなる面白味を感じています。
友達いない佐々木さんがよい“キャラ”してますよ(^◇^;)
4コマ漫画としての1つネタの完成度も高めで、楽しい本作品。
佐々木さんの友達作りは進展するのか? などなど、今後も楽しみです!
【3月7日コミックス発売!】
●東京メイト (戸田誠二 先生)
シーズンゲストで、3回連続ゲスト登場していた本作品。
今回は【キャッチボール】と【ベースキャンプ】の2本。
前者は、離婚後の母子が「キャッチボール」する姿を、両者の交流の象徴として描き、
後者は、反抗期の息子に対する父の想いを、山登りの経験をいかした考え方に照らして
描いたお話でした。
【キャッチボール】での、しだいに息子の相手が自分では物足りなくなるだろう
と考えつつ、「自分にできる事」をやろうと息子に向き合う母親像は、
【ベースキャンプ】で、やはりきちんと息子に向き合う父親像と重なりながら、
どちらも最高の「ホーム」を築いているという点で共通していることを示しています。
つまり、家族(人間)と向き合うことの大切さと、「ホーム」という“場”の重要性、
そうしたものが心を込めて確かに伝わってくる見事なショートストーリーとなっていました。
東京という街に暮らす人々の悲喜こもごも。
ときに悲しく寂しげに、ときに楽しく喜ばしく、それぞれの人生・生き様を感じさせてくれる、
そんなステキな物語の数々。
コミックスが3月7日発売とのこと。
また、戸田先生の他2作品とも同時発売ということで、これは3倍楽しみです!