2015年9月号
今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら
表紙は、『蒼き鋼のアルペジオ』より、アシガラ&ハグロ姉妹!
と、何やら後ろに不気味な影が・・・!?
ジャージ姿でひきつった笑顔の姉妹に、何が起きたのかについては、
今月号の本編をご参照くださいませ~(^^;
また、『僕らはみんな河合荘』は休載となっているものの、
巻末の仕事場訪問コーナーが、今回は宮原るり先生となっていますので、
ファンは必見・・・かも!?
『MUJIN』(岡田屋鉄蔵 先生)
試衛館へたどり着いた八郎さんたちでしたが・・・
そこで行われている稽古の激しさに感服しつつ、
山南敬助・永倉新八に目をつけているあたり、さすがとも言えますね~。
試衛館を誇る土方の態度にも、納得できるというもの・・・
と、そこへ八郎さんの相手である沖田くんが帰ってきたものの、
不躾で奔放な彼の言動が、何とも奇妙で面白かったり(^^;
しかも、八郎さんが稽古をつけてもらうという形で、試合することになり、
俄然、目が離せない展開になってきましたよ!
『鬼を飼う』(吉川景都 先生)
“神の手”を持つという男性のもとには・・・?
神通力でどんな傷や病気を治す医者がいるというので、訪問する一同。
梅川朔也というその男は、実は奇獣商から奇獣を預かった人物の孫で、
その奇獣をもったまま行方をくらまし、奇獣の力で人々の傷を治しているとか。
梅川くんは良いことをしている、と思われたものの、どうもきな臭い流れに・・・?
奇獣の力の“代償”が、恐ろしい結果を招く内容に、因果応報を感じざるを得ませんでした。
しかし、そこから物語は新たな方向へ・・・ 今後どうなってゆくのか、楽しみです!
『それでも町は廻っている』(石黒正数 先生)
タッツン、メガネ行方不明事件の真相は!?
まだ、歩鳥がタッツンを「辰野さん」と呼んでいた頃のお話。
なくなったメガネが、なぜか下駄箱に入っていたという奇妙なことがあり、
その真相について描かれていましたが・・・
回想は、西先生と歩鳥の視点で始まり、なぜか更衣室に落ちていたメガネから、
行方不明のタッツンを2人で捜すという内容になっていたのですけども、
「タッツンが行方不明になった経緯」「応援団のタイコ」「メガネの謎」が、
少しずつ解きほぐされてゆく展開が、お見事でしたね~(´▽`;)
探偵は真相を暴くことで、多くの人間の尊厳を踏みにじることもあるわけですから、
解明しなくても良い謎も存在するのですよね・・・って、そんなイイ話ではない!
『夜鳴きのシィレエヌ』(今村陽子 先生)
夜鳥班の仲悪い2人、ウルラとミランでお仕事!?
ミランはウルラにコンプレックスを抱き、ウルラはミランに対して「正直」すぎて、
どんどん険悪ムードが作られていったようで、夜鳥さんも苦労してます(^^;
ハイネが不在というのも大きそう・・・
そんな2人の関係が面白かったりしましたが、ハイネを連れてきた郵便屋さんが
あまりにプロフェッショナルすぎて大笑い゜(*゜´∀`゜)゜ 今回のMVPですね!
そして、3人そろって仕事に取り組むことになるも、何やら不穏な気配が・・・?
「白き忘却」、さらに新たなシィレエヌも出てきて、予断を許さぬ展開です!
『超人ロック ラフラール』(聖悠紀 先生)
8月29日、コミックス2巻・発売! そんな今回、ついに試練の時。
ラフラールの重鎮たちが集まりつつある中、ロニさんもいますが、
彼の“若さ”の謎が問われるなど、なかなかに興味深かったり・・・
しかし今回の主役は、試練を受ける若者たち。
メルル、ジェフ、テト、それぞれの力のあり方が問われつつ、実際の力の行使が
どのように行われるかなど、納得の内容でありましたね。
とくに、テトが何をなそうとしているのか、という点について、
長老たちの前で、迷いなく力強く語る彼の姿が、とても印象的でした。
この結果は、どこへつながってゆくのか・・・ 楽しみです!
『リュウマのガゴウ』(宮下裕樹 先生)
復興へ向けて動いているミズガルズ・・・
アインス指導のもと、着々と復興を進めているようですが、民政へ移行してから
「より貧富の差は強調され」「白皮の警戒は健在」と、苦境は増すばかりの様子。
そこへ、4本目の枝の調査隊が帰還したものの、彼らが見たものは・・・?
さらに、リュウマたちの所に現れた謎の男が、刀をめぐって敵対行動をとり、
何やら面白ことになってきましたが、そこには、あの「神州倭」の影がちらつきます。
ここから物語は、新たな展開をを迎えそうで、期待ですね。
『スピリットサークル -魂環-』(水上悟志 先生)
8月29日、コミックス5巻・発売! そんな今回、袂を分かつ2人・・・
他者の命に無頓着な天才フルトゥナ、そんな彼に危機感を抱くコーコ。
そんな考え方の違いが、ついに2人の道を別々のものに!
イーストをつれて逃げるコーコ。
ここで決定的に分かれることになったわけですが、
その際、目で会話するフルトゥナとイーストが印象的でしたね~。
フルトゥナにとって他人の命は価値なしですが、“家族”となるとそうではない。
おそらくは、コーコのことをイーストに任せたということなのでしょう。
結果、落ち込みはしたものの、フルトゥナの暴虐は続き、いよいよ初対決・・・
ここが「殺し合い」の運命、その始まりということでしょうか。
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
【新シリーズ!】
●球場ラヴァーズ 3-2 (石田敦子 先生)
新シリーズにして、なんと最終シリーズの開幕! 石田先生サイン会情報もあり!
「歴代ヒロインで繋ぐ新シリーズ」とありますので、これまでのシリーズから、
全てのヒロインが登場して、物語を紡いでゆくことになりそうです。
第1回である今回は、初代の主人公・松田実央さん!
「黒田も新井も帰って来た今年!!」「優勝しかない!!」と、心は躍ってますが、
現在(7月2日)時点で最下位(´▽`;)
それでも、あきらめるかと応援し続けるあたり、さすが本作のヒロインといった貫禄。
ですが、プライベートでは、いまだに過去の影におびえている様子・・・
大学でやたらと絡んでくる島田くんの意地の悪い言葉に、
いじめられていた時期のことを思い出してしまう実央さんの苦心が、
不安をはらんで伝わってきますね。
けれど、日南さん、ミッキーさん、そして基町さんやみなみさんとの交流、
さらにカープの応援を経て、今の自分がある感激をかみしめる雰囲気が素敵でした。
オチついちゃいましたけど(^^;
そして、過去の影におびえながらも、カツアゲにあっていた大野くんを救ったり、
確実に実央さんが前を向いて進んでいることが、よくわかる展開がよかったですね。
大学でも、島田くんに向き合って、きちんと反撃していたり、爽快でしたよ!
実央さんがカープを好きになったわけ・・・
そこで語られていた「はい上がろうとしていたから」という言葉には、
胸に響くものを感じずにいられませんでした。
何かを好きになれたことで、嫌いに埋もれそうだった自分が変われるきっかけになる。
だとしたら、そんなに素晴らしいことはないじゃないですか。
なんてことを感じつつ、ついに始まってしまった最終章!
もうこれは、広島カープ優勝の未来を期待するしかないですね・・・
もちろん今後も、楽しみです!
【最終回!】
●キラリティ (大石まさる 先生)
小惑星帯育ちの双子の物語も、最終回!
最後は、「ドゥルガー」潜入事件の始まりが描かれつつ、
その顛末へとつながる内容となっていました・・・
小惑星帯で子供たちにレクチャーする双子。
そこから、地球政府が「1G政策」をとる理由について理解が進みつつ、
単に地球に有利になるというよりは、そこをうまく利用して、小惑星帯の利益を
つかむことができるとわかって、なかなか面白かったですね~。
そして、双子たちは「地面」を望み、そこから「ドゥルガー」潜入へと
動いていったのだと、壮大(?)な話に引き込まれました。
火星大統領のバックアップのもと、成功した乗っ取り。
そんな一大事のはずなのに、和気あいあいとした現場の空気が愉快です。
そこへ突入してきたL・B警護官も、脱力するほどに(´▽`;)
ドゥルガーの船員たちは、乗っ取られた後、月へ送られることに成るものの、
待遇は豪華だし、キラたち双子のことを心配するしで、何とも楽しかった!
むしろキラたちに理解を示しているのがね、イイ人たちです。
さらに、双子がみせた“消失マジック”!
種を明かせば納得ですが、なるほど、これはある種の皮肉が効いた見事な魔法。
これには、地球と宇宙というテーマに重なるものを感じましたね。
などなど、何だかんだでハッピーENDっぽいラストを迎えた本作品。
地球、火星、小惑星帯と、宇宙に広がる世界で、
立場の弱い小惑星帯の双子が、どのように自分たちの世界を切り拓いたか、
なかなか興味深い所でありました。
そして何より、我らがライプニッツの存在が、キレイに物語をシメてくれて、
大笑いでありました゜(*゜´∀`゜)゜ 本当、ライプさんハンパない!
「階層移行」なんて言葉まで出てきて、希望を抱けてしまうじゃないですか。
未来に展望を持てるSFは、素晴らしいものですよ!
なんて感じてしまった最終回。
ライプニッツの物語とも重なるので、前作とのつながりを意識すべきでしょうか。
コミックスは、今秋発売予定とのことで、楽しませていただきましたー!