五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがホーム 感想①

2012年09月03日 | ◆4コマ誌① まんがホーム

2012年10月号

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 表紙は、「おだんご」らいかさん。 なんだか浴衣が、オトナな雰囲気なんですけど・・・

 そのほか、兎コスプレのなにげ3姉妹や、もちつきコズリさんなど、お月見イメージですね。

 

 なお、9月6日にコミックス発売の3作品『椿さん』『炊飯器少女コメコ』『まりかちゃん乙』と、

 タイムスペシャルからのゲスト作品『どろんきゅー』については、長文感想を割愛。

 最終回やゲストが多くて、+4作品は厳しかったもので・・・

 

 

 今月の「初めて・・・で賞」は、『センセイあのね?』より、ルコさん!

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 外部模試の帰り道、お茶することになったいつもの3人・・・なのですが、ルコさん嬉しそう。

 「友達と休日にお茶」というシチュに感激しているようで、さらにプリ撮影で「あうあう」。

 初めての経験らしく、マリさんに冷やかされてますが、その反応の可愛らしいこと!

 そんな風に、ルコさんの可愛らしさが楽しいお話でしたが、この「初めて」が

 軽い伏線めいた要素になっていたのも、面白い点でしたね・・・ つぐみさんのだけど(^^;

 

 

 

【今月のピックアップ!】

●孔明のヨメ。 & ヨメウラ三国志 (杜康潤 先生)

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 今回、本編と特別企画エッセーの2本立て!

 本編の方は、元気がない月英さんを心配する孔明さんのお話。

 

 月英さんに話を聞いてみても、考え事をしていただけと話してくれない。

 なので凹む孔明さんですが、月英さんとの関係を重視しているからこそ、凹むんですよね。

 このあたり、孔明さんがちゃんと「夫」しているな~、と感じる部分でした。

 なので、林さんが月英さんと話しているときの、

 「(ダンナ様が)女心をわかってくれない?」などの言葉には、素直に笑ってしまった!

 というか、孔明さんの方がどんどん凹んでゆくし(´▽`;)

 

 で、月英さんの悩みはというと・・・ 薄々わかってはいましたが、

 こないだの徐兄さんたちへのふるまいについて、だったんですねえ。

 でも、そこは孔明さんがきちんとフォロー。 天然だけど的確ですからね、心強い人だ!

 

 などなど、月英さんの悩みと、その姿を見て悩む孔明さんという、夫婦のお話。

 本作品が、ただ「三国志」という枠のみでなく、こうした夫婦モノ4コマとしても

 良いモノをもっていることがよくわかるエピソードでありました。 面白い!

 

 

 そして、『ウラヨメ三国志』の方は、杜康潤先生の中国紀行エッセー!

 目指すは、湖北省襄陽市の郊外にある古隆中。

 ここが物語の舞台、隆中があったとされている場所なんですね。

 

 杜康先生にとっては3度目の訪問らしいんですが、どんだけ好きなんですか、先生!

 その取材風景が楽しいエッセーでしたけど、孔明や月英さんがまつられている所に、

 ご挨拶に行く先生の姿勢は、けっこう大切なことなんじゃないかな、と感じます。

 コメディ調になってましたけど(^◇^;)

 

 ご焼香も「ワイルド」で楽しく、なかなかステキな隆中を堪能させていただきました。

 他社のご本ですけど、『杜康潤のトコトコ三国志紀行』などもイイですよ!

 またこんなエッセーをたまに掲載していただけるとありがたいな、と思いつつ・・・

 もちろん本編の方も、今後も楽しみです!

 

 

 

【ゲスト作品】

●呪え!みやすたん (永緒ウカ 先生)

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 『源氏物語』の登場人物を主人公に描かれる、“怨念”の物語・・・?

 かの光源氏に懸想する才女・六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)。

 表向きは冷静、だけど実は情念にあふれた彼女の、恋と怨みの行方やいかに。

 

 『源氏物語』を知っていれば、「え?この人が主役!?」と驚くところ。

 学識豊かで魅力的な女性ながら、嫉妬深く、

 光源氏の相手となる女性を呪ってしまうという、とんでもないお方。

 私は好きなんですけどね、大人の魅力があって。

 

 本作品では、書を習いたいという源氏の君の来訪に、

 表向き動揺などしていないものの、実は心臓バックバックな可愛らしさを見せたり、

 緊張のあまり言動がヘンテコになったりと、可笑しな一面をのぞかせて楽しませてくれます。

 けれども、やはり呪いは健在で、おどろおどろしい生霊が、光源氏に近づく女房を襲う!

 

 ・・・と思いきや、なんだこの可愛い生き物は!

 まさか六条御息所の生霊が、こんなに愛らしいなんてー!!

 「みやすたん」と呼ばれるその生霊の“呪い”が、なんてことないのは面白い!゜(*゜´∀`゜)゜

 はじめ六条御息所ということで、少し不安もあったのですが、これは安心して楽しめます。

 怨霊というマイナス面を、可愛らしさ・他愛なさというプラス要素で和ませるとは、良い感じ。

 みやすたん可愛いし、私は御息所のこと好きだしで、これはぜひともつづきに期待です!

 

 

 

●地味なコ、派手なコ (G3井田 先生)

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 派手なコと地味なコの、仲良し物語。

 「派手なコ」西條花蓮さんは、元気で快活な存在感あふれる少女。

 「地味なコ」千草さんは、物静かで謙虚な性格。 そんな2人の交流が楽しい4コマ作品。

 

 時折、まんがタイムファミリーに掲載されていますよね。

 花蓮さんは存在自体が派手だけど、地味になることが目標だとか。

 そこで千草さんに、地味の秘訣を聞いたりして、やりとりする2人の会話が面白い。

 花蓮さん=おばちゃんっぽく、千草さん=おばあちゃんっぽいというのは、わかりやすい。

 

 この2人、「派手」と「地味」のコントラストが良いコンビですし、

 お互いにうらやましく思っている部分もあるような所が、うまくバランスになっている印象。

 そして、女子らの花蓮さんへの陰口に答える千草さんの言葉や、

 それを聞いて感激する花蓮さんの姿などが、なかなか良い感じでありました。

 

 G3井田先生の作風も、だいぶ変わってきていて、より読みやすくなっていますね。

 私は、他誌ゲスト作品だった『営業侍 和華さん』も好きでしたし、本作品にも期待したい。

 ということで、つづきを楽しみにしておきたいと思います!

 

 

 

【最終回!】

●うさぎのーと (師走冬子 先生)

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 コミックス4巻、10月6日発売! ・・・ですが、最終回!

 最後は、うさぎ先生が月へ帰るの巻!?

 なかなか教室に現れないうさぎ先生を、過剰に心配する小鳥遊くん。

 そこで、うさぎ先生を探しに行きますが・・・ というお話でした。

 

 はじめは、ただ遅れてるだけじゃないの~、というくらいの気持ちで読んでいたのですが、

 しだいに小鳥遊くんの不安感にシンクロするように、あれ?もしかして・・・という感覚に。

 犬飼(弟)先生や、楽子さんとの会話でみせる焦りの姿。

 かつて学校を休みがちだった彼が、学校に通えるようになったのは、

 うさぎ先生がいたからこそ・・・ ゆえに、先生がいなくなるという不安感は絶大でしたね。

 

 本作品はコメディ色が強く、イイ話風味になっても、

 笑いでオチつけるカタチが多かった印象で、その基本形はありつつも、

 うさぎ先生と小鳥遊くんの交流を、小鳥遊くん視点と心情で描いたこの最終回は、

 なかなか素晴らしい余韻を残してくれたのではないでしょうか・・・

 

 ただ、最後はもっと皆で騒いで終わるような話になると思っていたので、

 うさぎ先生と小鳥遊くんの関係に焦点を当てての最終回には、やや意表を突かれたかも。

 でも、悪くなかったですね。 最後も、笑いを忘れないオチでしたし(^∇^;

 などなど、陽気に〆となった最終回。

 移籍連載からの短い間ではありましたが、楽しませていただきました!

 

 

 

●そよ風そよさん (櫁屋涼 先生)

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 コミックス2巻、10月6日発売! ・・・ですが、こちらも最終回!!

 そよさんが掃除をしていると、強お兄ちゃんが帰ってきた!?

 でも、町の人たちに連れ出されて、何やら様子がおかしい。

 そこで、そよさんが真相解明すべく、ひそかに追いかけますが・・・ というお話。

 

 そよそよと、うちわで空飛ぶそよさん。

 何やら、みんながナイショの集まりで盛り上がっている所に出くわして、

 自分が独りと寂しがる・・・ ミーさんがなぐさめてくれてますが、はてさて。

 そんなこんなでしたけど、みんながそよさんを大好きだってことはわかっているわけで、

 その点は安心して読むことができましたね。 みんなの盛り上がりと、そよさんの愛らしさ。

 全てがつまってのラストとなりました!

 

 本作品は、そよ風であるそよさんの愛らしい姿と、そのさわやかなふるまい、

 そして周囲の人々との交流が、心地よい楽しさとなっているお話でした。

 とくに大きな物語があるわけでもなく、日常が淡々と、しかし確実に楽しく描かれていて、

 まさに「そよ風」といった風情のもたらす癒しを、感じさせてくれたように思います。

 私にとっては好き作品。

 唐突に終わってしまった気もしますが、楽しませていただきました!

 

 

 

【新人4コマ大賞 今月の一本!】

・天然まりも (二角定規 先生)

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 天然少女と、その友達2人の仲良しな日々。

 水下まりもさんは天然さん。 その友人・森中依澄さんは黒髪ロング少女(お胸大きい)、

 もう1人の友人・山上綾萌さんは運動神経抜群(勉強苦手)で、3人は仲良し。

 このまりもさんを中心にした少女3人組の学園生活が、楽しく描かれた4コマ作品です。

 それぞれの個性が味になっている印象で、なかなか良い感じに楽しめますね。

 

 

②へつづきます。