2012年10月号
表紙は、「おだんご」らいかさん。 なんだか浴衣が、オトナな雰囲気なんですけど・・・
そのほか、兎コスプレのなにげ3姉妹や、もちつきコズリさんなど、お月見イメージですね。
なお、9月6日にコミックス発売の3作品『椿さん』『炊飯器少女コメコ』『まりかちゃん乙』と、
タイムスペシャルからのゲスト作品『どろんきゅー』については、長文感想を割愛。
最終回やゲストが多くて、+4作品は厳しかったもので・・・
今月の「初めて・・・で賞」は、『センセイあのね?』より、ルコさん!
外部模試の帰り道、お茶することになったいつもの3人・・・なのですが、ルコさん嬉しそう。
「友達と休日にお茶」というシチュに感激しているようで、さらにプリ撮影で「あうあう」。
初めての経験らしく、マリさんに冷やかされてますが、その反応の可愛らしいこと!
そんな風に、ルコさんの可愛らしさが楽しいお話でしたが、この「初めて」が
軽い伏線めいた要素になっていたのも、面白い点でしたね・・・ つぐみさんのだけど(^^;
【今月のピックアップ!】
●孔明のヨメ。 & ヨメウラ三国志 (杜康潤 先生)
今回、本編と特別企画エッセーの2本立て!
本編の方は、元気がない月英さんを心配する孔明さんのお話。
月英さんに話を聞いてみても、考え事をしていただけと話してくれない。
なので凹む孔明さんですが、月英さんとの関係を重視しているからこそ、凹むんですよね。
このあたり、孔明さんがちゃんと「夫」しているな~、と感じる部分でした。
なので、林さんが月英さんと話しているときの、
「(ダンナ様が)女心をわかってくれない?」などの言葉には、素直に笑ってしまった!
というか、孔明さんの方がどんどん凹んでゆくし(´▽`;)
で、月英さんの悩みはというと・・・ 薄々わかってはいましたが、
こないだの徐兄さんたちへのふるまいについて、だったんですねえ。
でも、そこは孔明さんがきちんとフォロー。 天然だけど的確ですからね、心強い人だ!
などなど、月英さんの悩みと、その姿を見て悩む孔明さんという、夫婦のお話。
本作品が、ただ「三国志」という枠のみでなく、こうした夫婦モノ4コマとしても
良いモノをもっていることがよくわかるエピソードでありました。 面白い!
そして、『ウラヨメ三国志』の方は、杜康潤先生の中国紀行エッセー!
目指すは、湖北省襄陽市の郊外にある古隆中。
ここが物語の舞台、隆中があったとされている場所なんですね。
杜康先生にとっては3度目の訪問らしいんですが、どんだけ好きなんですか、先生!
その取材風景が楽しいエッセーでしたけど、孔明や月英さんがまつられている所に、
ご挨拶に行く先生の姿勢は、けっこう大切なことなんじゃないかな、と感じます。
コメディ調になってましたけど(^◇^;)
ご焼香も「ワイルド」で楽しく、なかなかステキな隆中を堪能させていただきました。
他社のご本ですけど、『杜康潤のトコトコ三国志紀行』などもイイですよ!
またこんなエッセーをたまに掲載していただけるとありがたいな、と思いつつ・・・
もちろん本編の方も、今後も楽しみです!
【ゲスト作品】
●呪え!みやすたん (永緒ウカ 先生)
『源氏物語』の登場人物を主人公に描かれる、“怨念”の物語・・・?
かの光源氏に懸想する才女・六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)。
表向きは冷静、だけど実は情念にあふれた彼女の、恋と怨みの行方やいかに。
『源氏物語』を知っていれば、「え?この人が主役!?」と驚くところ。
学識豊かで魅力的な女性ながら、嫉妬深く、
光源氏の相手となる女性を呪ってしまうという、とんでもないお方。
私は好きなんですけどね、大人の魅力があって。
本作品では、書を習いたいという源氏の君の来訪に、
表向き動揺などしていないものの、実は心臓バックバックな可愛らしさを見せたり、
緊張のあまり言動がヘンテコになったりと、可笑しな一面をのぞかせて楽しませてくれます。
けれども、やはり呪いは健在で、おどろおどろしい生霊が、光源氏に近づく女房を襲う!
・・・と思いきや、なんだこの可愛い生き物は!
まさか六条御息所の生霊が、こんなに愛らしいなんてー!!
「みやすたん」と呼ばれるその生霊の“呪い”が、なんてことないのは面白い!゜(*゜´∀`゜)゜
はじめ六条御息所ということで、少し不安もあったのですが、これは安心して楽しめます。
怨霊というマイナス面を、可愛らしさ・他愛なさというプラス要素で和ませるとは、良い感じ。
みやすたん可愛いし、私は御息所のこと好きだしで、これはぜひともつづきに期待です!
●地味なコ、派手なコ (G3井田 先生)
派手なコと地味なコの、仲良し物語。
「派手なコ」西條花蓮さんは、元気で快活な存在感あふれる少女。
「地味なコ」千草さんは、物静かで謙虚な性格。 そんな2人の交流が楽しい4コマ作品。
時折、まんがタイムファミリーに掲載されていますよね。
花蓮さんは存在自体が派手だけど、地味になることが目標だとか。
そこで千草さんに、地味の秘訣を聞いたりして、やりとりする2人の会話が面白い。
花蓮さん=おばちゃんっぽく、千草さん=おばあちゃんっぽいというのは、わかりやすい。
この2人、「派手」と「地味」のコントラストが良いコンビですし、
お互いにうらやましく思っている部分もあるような所が、うまくバランスになっている印象。
そして、女子らの花蓮さんへの陰口に答える千草さんの言葉や、
それを聞いて感激する花蓮さんの姿などが、なかなか良い感じでありました。
G3井田先生の作風も、だいぶ変わってきていて、より読みやすくなっていますね。
私は、他誌ゲスト作品だった『営業侍 和華さん』も好きでしたし、本作品にも期待したい。
ということで、つづきを楽しみにしておきたいと思います!
【最終回!】
●うさぎのーと (師走冬子 先生)
コミックス4巻、10月6日発売! ・・・ですが、最終回!
最後は、うさぎ先生が月へ帰るの巻!?
なかなか教室に現れないうさぎ先生を、過剰に心配する小鳥遊くん。
そこで、うさぎ先生を探しに行きますが・・・ というお話でした。
はじめは、ただ遅れてるだけじゃないの~、というくらいの気持ちで読んでいたのですが、
しだいに小鳥遊くんの不安感にシンクロするように、あれ?もしかして・・・という感覚に。
犬飼(弟)先生や、楽子さんとの会話でみせる焦りの姿。
かつて学校を休みがちだった彼が、学校に通えるようになったのは、
うさぎ先生がいたからこそ・・・ ゆえに、先生がいなくなるという不安感は絶大でしたね。
本作品はコメディ色が強く、イイ話風味になっても、
笑いでオチつけるカタチが多かった印象で、その基本形はありつつも、
うさぎ先生と小鳥遊くんの交流を、小鳥遊くん視点と心情で描いたこの最終回は、
なかなか素晴らしい余韻を残してくれたのではないでしょうか・・・
ただ、最後はもっと皆で騒いで終わるような話になると思っていたので、
うさぎ先生と小鳥遊くんの関係に焦点を当てての最終回には、やや意表を突かれたかも。
でも、悪くなかったですね。 最後も、笑いを忘れないオチでしたし(^∇^;
などなど、陽気に〆となった最終回。
移籍連載からの短い間ではありましたが、楽しませていただきました!
●そよ風そよさん (櫁屋涼 先生)
コミックス2巻、10月6日発売! ・・・ですが、こちらも最終回!!
そよさんが掃除をしていると、強お兄ちゃんが帰ってきた!?
でも、町の人たちに連れ出されて、何やら様子がおかしい。
そこで、そよさんが真相解明すべく、ひそかに追いかけますが・・・ というお話。
そよそよと、うちわで空飛ぶそよさん。
何やら、みんながナイショの集まりで盛り上がっている所に出くわして、
自分が独りと寂しがる・・・ ミーさんがなぐさめてくれてますが、はてさて。
そんなこんなでしたけど、みんながそよさんを大好きだってことはわかっているわけで、
その点は安心して読むことができましたね。 みんなの盛り上がりと、そよさんの愛らしさ。
全てがつまってのラストとなりました!
本作品は、そよ風であるそよさんの愛らしい姿と、そのさわやかなふるまい、
そして周囲の人々との交流が、心地よい楽しさとなっているお話でした。
とくに大きな物語があるわけでもなく、日常が淡々と、しかし確実に楽しく描かれていて、
まさに「そよ風」といった風情のもたらす癒しを、感じさせてくれたように思います。
私にとっては好き作品。
唐突に終わってしまった気もしますが、楽しませていただきました!
【新人4コマ大賞 今月の一本!】
・天然まりも (二角定規 先生)
天然少女と、その友達2人の仲良しな日々。
水下まりもさんは天然さん。 その友人・森中依澄さんは黒髪ロング少女(お胸大きい)、
もう1人の友人・山上綾萌さんは運動神経抜群(勉強苦手)で、3人は仲良し。
このまりもさんを中心にした少女3人組の学園生活が、楽しく描かれた4コマ作品です。
それぞれの個性が味になっている印象で、なかなか良い感じに楽しめますね。