五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2012年09月02日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2012年10月号

 Young_king_ours_2012_10

 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら

 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら

 

 表紙は、『蒼き鋼のアルペジオ』よりイオナさん、太ももセクシーで可愛らしい。

 400あたりと間違えそうな格好してますけど、肩の所に「I-401」とあるので

 イオナさんとわかりますね。 最近、可愛いアピールに余念がないなあ・・・ あざとい(ぇ

 

 

 『超人ロック 風の抱擁』は、ロック救出作戦が展開中。 まさにSFといった戦闘に燃える!

 ポーン、ルークと呼ばれる警備に、臨機応変に対応するヨシノ元長官たち。 さすがの貫録

 と思いきや、ピンチに陥りさてどーなる? と緊迫しましたが、これからどうなるのか楽しみ!

 

 『リュウマのガゴウ』は、ああ、そーいうことなのか! と判明した事実がありましたね。

 ボス・リュウマとジンの戦いは、絶望的な状況に・・・ しかしあきらめない、ボスの偉大さよ。

 ああ、ボスめっちゃ良いキャラクターだっただけにツライ。 これが、あの話につながるのか。

 

 『スピリットサークル-魂環-』は、フータの前に現れた謎の少女・ルン。

 陽気で可愛らしく、フータを「マスター」と呼ぶ彼女は何者なのか? コーコさんとは仲良し。

 そして、スピリット・サークルの効果がヤバい。 これを使って戦う物語になるのかな・・・?

 

 『それでも町は廻っている』は、先輩2人とゲーセンで遊ぶ真田くんのお話。

 城嶋さんが正義漢すぎて面白い! そこそこカッコよいんだけど、天然風味な所とか(^^;

 歩鳥の方はプールで遊んで、それが最後のオチにつながる内容がさすが。 真田、哀れ!

 

 『カラメルキッチュ遊撃隊』は、コミックス1巻が9月29日発売! そんな今回、カラーです。

 イホージンが人の生活形態を真似て「家族」をつくっている。 それを監視するカランさん達。

 イホージンを狩る流れに反対するカランさんと、じーちゃん達との“戦い”が面白かった!

 

 『アリョーシャ!』は、謎の女教師・キャンディスの正体をさぐるアリョーシャたちの巻。

 しかし、アリョーシャ&ケイティ2人の活動は、未留さんに孤立と不信感を与えてしまい・・・

 という展開が、なかなかの緊張感で面白い。 あと、松山くんがイイ奴で楽しかった(^◇^;)

 

 『天にひびき』は、ついにコンクール予選当日。 2人ほど、有名な若手が登場しています。

 1人は堅実にしっかり演奏するタイプ、1人は自由度の高い芸術家タイプと、極端な奏者。

 そんな2人のプレッシャーに負けずに演奏できるのか? 「凡人」のふんばりも悪くないね。

 

 『ソレミテ』は、新たな編集・大野氏をくわえて、定番ともいえるトンネル探索へ!

 なかなか怖い目撃談が目白押しですが、はたして霊を見ることができるのか!?

 と思ったら、何とも言えない肩すかしで笑った゜(*゜´∀`゜)゜ 都会の灯りは明るいねえ・・・

 

 

 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

【新シリーズ開幕!】

●裸者と裸者 ~邪悪な許しがたい異端の~

 (原作:打海文三 先生  漫画:七竈アンノ 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p004_3

 コミックス4巻、発売中!

 主人公が、桜子&椿子の双子になっての再開!

 しかも冒頭、カイトから伝えられる重大決定には驚いた!!

 

 日本の情勢が大きく動く中、双子の生活はエキサイティング&バイオレンス。

 トラック1つで武装勢力と張り合う姿は、非常に危うい・・・のだけど、それだけに痛快!

 運送の分野で生計を立てつつ、障害を力で乗り越えているたくましさがありますねえ。

 

 友人・健二の店で飲みながら、気のイイ仲間、優しい友達という人生の宝を誇る。

 と言った風に、戦争状況での民間の姿を、豪快な双子のはっちゃけぶりを通じて描く作品

 ・・・になるかと思いきや、いきなりの深刻な展開で、

 しかも「無敵」かと思われた双子の涙が出てきたりと、重苦しくスタートしました。

 カイトたちの戦況と、こちらの物語。

 どのように進行してゆくのか・・・ 楽しみです!

 

 

 

【最終回!】

●サムライリーガーズ (竹山祐右 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p322

 コミックス最終4巻は、9月29日発売!

 前回、一路太とアランズのすさまじい闘いが繰り広げられましたが、

 今回は、ホームベースへ駆けこむゼノンのスライディングが成功するか否かに、

 固唾をのむ展開でありました!

 

 息をのむサムライ・ドッグズの面々。 そして、“本物”のアランズ・ロード。

 暗闇がはらわれた後の清々しさを感じるラストとなりましたね~。 大統領がよかった!

 その後の「鬼神」ファミリーの姿も、微笑ましいし(^∇^;

 などなど、最後は今までの重苦しさから一転、晴れ晴れしいラストとなりました。

 

 本作品は、野球と呼ぶにはあまりにハチャメチャなゲームを、

 とんでもない超人たちがプレイする姿を描く物語でしたが、

 そこには「サムライ」という精神が確実に宿っていて、

 その研鑽と練磨の道を感じさせてくれたのが、私にとっては魅力的に映りました。

 ウルトラ野球、エンタテインメントとして最高、いや最強。

 そんな燃えるゲームを、楽しませていただきました!

 

 

 

【『アオバ自転車店へようこそ!』1巻、ほやほや発売中!】

●並木橋通りアオバ自転車店 (宮尾岳 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p400

 真面目OL・ルミさん、BADな黒ちゃんに憧れて弟子入り志願!? ・・・の巻

 アオバ自転車店ですすめられた「BAD GIRL」にまたがって、BAD道へGO!

 

 まあ、黒ちゃんは持て余し気味で、アカネさんにあとを任して脱兎のごとく逃げ出した!

 そこでルミさん、アカネさんについて探偵業について学ぶことになりますが、

 イメージしていたのと違うという流れはともかく、ケンカを止めさせようとするアカネさん、

 ちょっとやり過ぎな気も(^◇^;) まあ、いろいろとルミさんにわからせるためでしょうけど。

 

 そんな感じに、ルミさんの探偵修行が面白いお話。

 「自転車」もちゃんと役に立っていましたね。

 そして、BADの魅力は、地力あってこそということ。

 父上の魅力にも気づいたルミさんだったけど、懲りない一面ものぞかせているのはご愛嬌。

 融通がきくタイプになればよいんじゃないかな?

 なんて思いつつ、今後も楽しみです!

 

 

 

【2号連続登場!】

●BLADEMON (宇田整司 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p470_2

 第1回YKアワーズ新人賞入賞の宇田先生が登場!

 以前、『JUNKNIGHT』が掲載されていましたね。

 

 今回は、ツノをもつ鬼が存在する世界で、

 鬼を狩る女剣士と、ツノなし鬼がくりひろげる物語。

 女剣士〈鬼切女〉吉備津メギは、鬼瞳丸という刀をもって鬼を退治する同心筆頭。

 片やツノなしは、術も使えぬ鬼ながら、器用な手先で財布を盗むスリまがいの男。

 そんな2人が出逢って始まる、悪をほふる戦い。

 

 内容としては、まあ普通と言いますか、悪漢退治の物語といった風情・・・

 ではあるのですが、江戸をモチーフにしたような世界に、汽車が走っていたりと、

 なかなか面白い空間を舞台に、生真面目な女剣士と、無頼だが女に弱い鬼とが

 よいコンビとなって、迫力ある戦闘をこなす描写には、なかなかに引き込まれます。

 この1本でもじゅうぶん楽しめましたが、2号連続登場とのことで、期待です!

 

 

 

●ドリフターズ・・・? (平野耕太 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p548_2

 さ~て、今回のドリフ?に、あのコンビが登場だー!

 ・・・って、ルーク&ヤンは漂流者じゃないだろー!?

 アニメ『ヘルシング』OVA最終巻の宣伝に出てきた2人を訝しがる信長さん。

 この3人のやりとりが何とも面白かった! ・・・ええ、つまり『ドリフターズ』はお休み!

 でも、めっさ楽しかったです。 「女体化もしてねェ信長」とか大笑いしましたわ!

 なんにせよ、次号の表紙はドリフとのことで、楽しみです!

 

 


◆ 今月のナポレオン

2012年09月02日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2012年10月号より

 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら

 

 

 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

●ナポレオン -覇道進撃- (長谷川哲也 先生)

 Young_king_ours_2012_10_p508

 コミックス3巻、9月6日発売!

 そんな今回は、前回の続きですが、何やら不穏な動きが見え隠れ・・・

 パリの異常な空気を察するモローの前に現れたのは、ピシュグリュ!

 

 アメリカ独立戦争に参加したり、対外戦役で活躍した人物だったようですが、

 ジャコバン派から王党派に鞍替えし、後に逮捕され、流刑となっていたのだとか・・・

 なのに、脱走してパリへ来たのはなぜか? それは、クーデターのため。

 モローに参加を打診し、ナポレオンらを片付けると豪語するピシュグリュ。

 盛り上がって参りましたよ!

 

 

 Young_king_ours_2012_10_p512

 一方、名探偵スルトさんが追いかけている事件は・・・

 死体をみた少年の証言から、何事かを察するスルトさん。

 殺害された人間の素性から、この事件がさらに大きな事件につながっていると考えます。

 そして物語は、王党派の大物・カドゥーダルをくわえて、

 ナポレオン暗殺という大舞台を整えてゆきます。

 この盛り上がりの過程、バラバラだったエピソードのつながり方が見事ですよね~。

 

 

 Young_king_ours_2012_10_p524

 そして、クーデターの決行。

 まず狙われたのは、パリ司令官のミュラでしたけど、

 あの“ろくでなし”な彼の子煩悩ぶりが、好感度アップになっていてほっこり。

 ミュラのあんな一面を見せられてしまうと、あんまり好きじゃなかったんだけど・・・ むぅ。

 しかしそれがアダとなってしまう展開には、いろいろと無常を感じてしまいましたよ(;;)

 

 つづけて、ナポレオンを含めた3人の執政が狙われるわけですが、

 そのうちカンバセレス執政が、「男色執政」とか呼ばれてて笑ってしまった!

 濃厚な男同士のキスシーンとか、見たくねえええええええええええええええええええ!!!

 ヤバい、これは相当ヤバかった!

 

 そしてモローさんも、なかなかやりますねえ・・・

 自身の目的を遂行できるよう行動しつつ、保険もかけておくといった感じでしょうか。

 ただ、この後の彼への処分を考えますと、あまり上手くいかなかった気もしますが・・・

 

 

 Young_king_ours_2012_10_p533_2

 ナポレオンに迫る暗殺の影。

 出ました、〈死の天使長〉サン=ジュスト! 彼が狙うのは、“カエサル”ナポレオン!!

 一体どーなる!? と緊迫した場面でしたね。

 この場面で意表を突かれたのは、前回のフーシェ解任劇が、ここで関わってきたこと。

 そしてさらに言えば、それが重ねて、その後の展開に影響を与えたことでした。

 まさかまさかの連続に、ゾクゾクしましたよ! ロベスピエールの眼鏡には笑った゜(*゜´∀`゜)゜

 

 

 Young_king_ours_2012_10_p539_3

 でもって今回のMVP。 大活躍だったのはスルトさん!

 史実的には、優秀ではあるのだけど、それほど好きではないというイメージでしたが、

 もう、このエピソードで大好きになっちゃったかも。

 

 1つの目玉から事件を追い、ついには第1執政の危機を救った彼。

 それだけではなく、1人の少年を助けるために全力で駆け抜けるスルトさんの姿に、

 私は“男”を見ましたよ! 「今のオレにできること」を優先するその姿勢、たまりません。

 ここから前回の冒頭、クライマックスシーンにつながるわけですね。

 まさにヒーローといった風情の活躍に心躍りまくりでした! カッコイイよ、スルトさん!!

 

 

 Young_king_ours_2012_10_p540

 そして、パン屋さんの運命やいかに?

 この笑顔、守りたい・・・ ビクトルさんがこんなにカタギとして頑張っている姿、貴重すぎ。

 でも、彼に平穏は似合わない。 ということで、哀しくも可笑しい結末を迎えたお店でした。

 うーん、しかしこの働きっぷりを見ていると、

 ビクトルって平時は、まともに生きていたタイプの人間だったのかもしれませんね。

 とはいえ、乱世にもあれだけたくましく生きられるのだから、スゴイのですが(^^;

 

 などなど、2回にわたって描かれたナゾの事件エピソード。

 ミステリ風な展開で、かなり盛り上がって楽しむことができました。

 毎回思いますけど、話づくりの見事さは、本誌でもトップクラスの作品ではないでしょうか?

 そんなことを考えながら・・・ 今後も楽しみです!

 

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想