ヤングガンガン2012年No.18より
『咲-Saki-』第101局[暗雲]を読んで、妄想したことをつれづれ・・・
なお、私はコミックス派であり、連載誌を毎号読んでいるわけではありません。
そのため、認識不足な点も多々あるやもしれませんが、ご容赦いただけると幸いです。
以下、『咲-Saki-』についてのネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
【咲さん曰く、一番手強い人】
●名門・姫松高校の大将、末原恭子さん
今なぜ末原さんなのか?
それは、ヤングガンガン最新号にて、咲さんの口から衝撃発言が出たため!
さすが名門・姫松高校の大将をつとめるほどの人物。 その強さは本物だったのか?
そして彼女の強さの秘密は、そのまま咲さんのウィークポイントにつながる可能性も・・・?
咲さんの衝撃発言!
「一番手強い人が残っちゃった・・・・・・・・・」
この一番手強い人というのが、末原さんを指しているわけですね。
コミックス派の私が言うのもなんですけど、正直この発言には驚き。
なぜなら、少なくともコミックス10巻の時点では一番余裕のない人に見えましたし、
その後の連載も少しだけ読みましたけど、そんなに手強いという印象はなかったもので・・・
(読んでいない所で何かあったのかもしれませんが)
咲さん、涙目・・・
あの咲さんを泣きそうにしてしまうくらい「手強い」末原さんの強さとは!?
考えられることとしては、
1. 末原さんには秘められた力がある説
2. 能力なし・通常の麻雀では一番強い説
3. 咲さんの苦手なタイプである説
などがありそう。
「1」については、未知の領域。
咲さんだけが感知した可能性もありますが、こればかりは全く不明であれこれ語れません。
「2」については、一番かどうかはわかりませんが、当然上位の強さでしょう。
名門・姫松高校は春季大会5位の実力。 そのレギュラーが弱いワケありません。
「3」については、おそらく今語れる範囲では可能性が高い。
コミックス派という中途半端な立場でありながら、ちょいとだけ妄想してみたいと思います。
大したことは書けませんけど・・・ 駄文猛省・・・
【末原さんについて】
●“凡人”末原
自らを「凡人」と語る末原さん。 (コミックス9巻128ページより)
大将戦3校の打ち手は怪物揃い。
その怪物たちに比べると己が凡人であると認識しているよう。
たしかに、清澄の宮永咲、永水の石戸霞、宮守女子の姉帯豊音、この3人は、
それぞれ不可思議なオカルト能力を用いて麻雀を打つタイプ。 末原さんは能力なし。
ゆえに「凡人」という表現になるわけですが、彼女は名門高校のレギュラーでもあり、
一般的な意味での雀力は高いでしょう。 それに伴う十分な実力もあるはずです。
末原さんは、頭脳派。 (10巻、133ページより)
相手のデータを分析して傾向と対策を練る、参謀のようなポジションにいる人ですね。
そのあたりから、末原さんはとにかく思考を重んじるタイプなのではないかと考えられます。
ただ作中の末原さんは、さすがな分析能力でその優秀さを感じさせるものの、
データに頼りすぎて、すぐさま対応できないような場面もあったりします。
宮守・姉帯の「能力」にしてやられつつも、さらにデータの確実な収集のため、
ためしに飛び込んでゆくなど、ちょっと無謀かなとも思える打ち方は、マイナスな気も・・・
そんな感じに末原さんは、即応力に欠けた打ち手なのかもしれないとも思えますが、
逆に、事前の準備・対策は怠らず、誰にでも全力でぶつかる人であるということは、
姫松主将・愛宕洋榎の言葉(10巻105ページ)から察することができます。
「・・・恭子は雑魚相手でも負ける可能性を常に考えてる」 「だからこそ強い」
【咲さんが手強いと評する理由について妄想】
●大将戦スタート時の攻防
まず注目すべきなのは、大将戦スタート時のこのシーン。 (10巻、112ページより)
咲さんは、手牌に3索を3つ(暗刻)で持っています。
もう1枚3索がくれば、得意のカンで勢いづけるはずでした。
そして、次のツモ牌は3索・・・ だったのですが、
ここで末原さんが鳴きを入れたことにより、3索は霞さんの方へと流れてしまいます。
このとき咲さんは、次に3索が来ることをわかっていたようで、
末原さんが鳴いたことに「!」となり、霞さんが3索を使い切ろうと手牌に組み込んだことで、
カンが出来なくなったと悟っているようなそぶりを見せています。
このことから単純に末原さんを警戒している・・・ というわけではないでしょうが、
これによってわかるのは、咲さんのカンは、たとえ偶然であるにせよ、
他家の行動によって阻止されてしまう可能性がある、ということです。
●能力なし・加治木ゆみの打ち回し
ここで、末原さんと同じく、能力をもたない加治木ゆみについて。 (5巻、44ページより)
彼女は長野県大会の決勝にて、咲さんと闘っており、
その際、非常にみごとな打ち回しで、能力者である咲さんたちと渡り合っていました。
咲さんのカンを阻止すべく、搶槓という役で対応したり、
また、もう1人の能力者・天江衣の「支配」を打破すべく、わざと打ち込んだりと、
能力なしの加治木さんが、能力者2人を相手にして的確に対応。
このことは、能力者の「支配」が完全ではなく、能力なしでも対応できることを示しています。
そして、さらに言えばこの対応の成果は、頭脳派である加治木さんの思考・分析によって、
もたらされたものであるということです。
●感覚と思考
ここでもう1人、思い出したいのが天江衣。 (5巻、103ページ)
彼女は、誰も歯が立たないかと思われるほどの強さをもちますが、
藤田プロから「麻雀を打っていない」と指摘される面もありました。
これは、天江が感覚だけに頼った麻雀を打っていたためであり、
それゆえに、彼女の「感覚を超越する相手」だった咲さんに敗れることになったわけです。
このように本作品には、咲・衣はじめ「感覚」が研ぎ澄まされたタイプと、
末原・加治木はじめ「思考」を重んじて打つタイプとが、存在しているように思われます。
(それともう1つ、「運」タイプがいると推測されますが、ここでは関係ないので割愛)
●末原恭子の強さ
末原恭子は思考タイプ。 (10巻、119ページより)
「条件つきで支配を発揮するタイプか・・・・・・!!」という末原さんの言葉から、
末原さんは「支配」という概念、能力者の存在を知っていると察せられます。
おそらくは、今までの麻雀から得てきた様々なデータを分析した結果なのでしょう。
ゆえに、対策を練ることも可能になる。 能力者といえど、無敵なわけではないのです。
また、ヤングガンガン2012年18号の347ページで咲さんは、
「結局、自分が一番慣れてる子供のころの打ち方でしか見えなかった・・・」と述べています。
この「見えなかった」という表現は、おそらく「牌が透けて見えない」「次に来る牌が見えない」
「運気の流れが見えない」などのオカルト的な意味で用いられていると思われますが、
それが見えなかったというのは、感覚タイプである咲さんの強さを削れらているも同義。
必ずしも末原さんだけの影響ではないのでしょうが、
もしかすると、末原さんの思考を重んじるプレイスタイルが、
咲さんの感覚をくるわせている可能性があるのかもしれない、と私は考えています。
そう、「相手の思考が自分の感覚をくるわせる」。
これこそが、咲さんの恐れていることなのではないか? というのが、私の仮説となります。
ただ、加治木ゆみも高い思考力の持ち主であり、彼女との試合で咲さんが苦戦しなかった
ことを考えますと、ちょっと分析が足りないのかもしれないな~、とは思っています。
●がんばれ!末原さん
といった感じで、末原さんの強さについて妄想してみました。
正直、全然わかっていない感バリバリですが、その辺は今後の展開でおいおい・・・
もしかすると、秘められた力解放バーン!みたいなことかもしれませんけどね。
何はともあれ、一部では戦犯扱いの末原さん。
しかし私は、“凡人”である彼女のふんばりには好感もっておりますもので、
ぜひとも活躍していただきたいところ。 そのあたり、楽しみにしておきたいと思います!
●関係ないけど・・・
ところで、今号に登場したアナウンサーさん、よくないですか?
「牌のおねえさん」こと、瑞原はやりプロ(28)ばかり注目されてますが、
私は、アナウンサーさんの方に期待したい! それだけです!! (オチにもなってない)