椿大好き
嫌いな花はあまりないけれど寒い冬に咲く花椿は大好きな花だ。花弁がついたまま花が朽ちる前にパタンと落ちる様も小気味よい。
落ちた椿を拾い水を張った大器に浮かべても美しい。
19世紀、アメリカのお金持ちは冬に温室を持ち部屋中花を飾った。当時珍しかった椿が輸入され、椿御殿がいろいろなところにある。
居間の北側の小さな庭の垣根は椿。隣の大家さんの庭の椿は日当たりが良いので雪が降った後でも真紅の椿がたくさん咲いている。
私には悪癖があり、乱れ咲く花を手折る癖がある。 もちろん鉢植えのものや手入れして育てている花には手を付けないけれど、無数の花が咲いていると
手の平に入るぐらいの短さで折って鞄に隠す。勿論前後左右を見ながら、2階のどこかで見ていないかも確かめ、だれも見ていないのを確かめ花をかざして一礼してくる。
花やでは買えない一輪が部屋を明るくし、数日 「きれいねー」 と声をかけながら 私に褒められて一生を終るのは逆に花も幸せなことだと思う。
「われが名は花盗人と立てば立て ただ一枝は折りて帰らん」 とは泉式部集」の恋の部、藤原公任の歌だそうである。桜の枝の美しさにひかれて一枝折っても愛でるがあまり、咎めるようなことはないだろうと解釈された。(この歌は夜這いの詩だとのこと)
しかし花泥棒は判罪です。器物障害罪または窃盗罪。 路地を歩いていると見ているゾ!と壁紙が貼ってある。
日暮里の西口の御殿坂を上ると小林一茶が旅立ちの折、いつもこの寺に宿泊して江戸を離れたといわれている本行寺がある。門をくぐると見たことのない丸いキンカンに似たオレンジ色の丸い実がたくさんさんなっている。何かしらとにおいをかいでみた。あまり香りはない。一つちぎって皮をむいてみると小さなミカンそっくり。ひとふさ食べてみて飛び上がった。 酸っぱい! 私は酸っぱいのものが大嫌い。すぐ吐き出して門の横にある屑箱のふたを開けようとした途端 誰もいなかったはずなのに門の横の手洗いのあたりから 「寺のものを盗んではいけない!」と太い声がかかり、飛び上がるほど驚いた。
「スミマセン! 初めて見たのでなんだろうと味見してみました。これはなんでしょうか?すごく酸っぱいですね」というと 「橘です」 と顔を出さないで建物の裏から、ついで 「法華経のシンボルです」 と低い声が返ってきた。
ナント法華経のシンボルを盗み喰いするとは・・・・やはり「誰かが必ず見てるゾ」と谷中の路地に書かれた張り紙を思い出しながらヘイシンテイトウ 「スミマセン」 と言いながら捨てた。合掌。
たわわに実る橘の実 法華経のシンボルマーク・橘 日暮里谷中の本行寺 ” ただ一折はおりて帰らん” 犯罪を犯した美しい椿 本当にみられていた!谷中の路地に貼られているチラシ
道行く知らない人が老若男女、目が合えばにっこり笑うかの地の習慣は、本当に心和む体験でした。懐かしいです。
考えてばかりで悩んでいるよりまずは行動。
この頃の私です。
これって先生の影響かな(笑)
自然の厳しさと無情をおしえられますね。いい時代ですね。
「今は見ているぞー!」の看板や「人を信じてはいけません!」と教えられます。
電車の中でかわいい子を見て「かわいいわねー」と声をかけたら、ジロリンとにらみ席を遠くにに移してしまいました。蛇よりも人間の方が恐ろしくなった時代、人見たら泥棒とおもへの教訓も役立たず、振り込み詐欺が流行ですから皆目を光らせないといけないのね。
結果は永久に議論が続く。”自己防衛には武器をもつ”のは当然というアイデア。どこかがくるっている戸思うけれど・・・・
誰かの目を気にしながらつまんでいる姿、想像してしまい思わずくすっとしてしまいます。
先生、お茶目!
木へんに春、椿は寒い冬から解放されるような花ですね。椿も桜とは少し違うけど、散るときのいさぎよさ、いいですね。
道草しながら落ちた花を持って帰ったのどかな時代をおもいだします。
くれぐれもマダニに注意してくださいね。
死に至る確率50%のマダニ。
うむ。
死に至る理由はいろいろ。6.000円で殺される人あり。
事故で死ぬる人あり。人を助けて死ぬ人もあり。
諸行無常の世の中。
ご注意ありがとう。気をつけます。