小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

シェーカーの残すもの。手に心を。

2014-11-04 23:19:16 | フックド・ラグ

 シェーカーとは18世紀、イギリス北西部のクエーカー教の一派から独立した宗教グループで1758年, Mother Ann Lee がリーダーとなってアメリカで結成されました。
開拓時代の移民は貧困で孤児、捨て子が多く、貧困者や信者も集めてコミュニティを作り自給自足でシェーカーインダストリーを確立しました。

「手にハートを」のコンセプト、労働と心、手を動かす労働こそ神に近づくと彼女の信条を貫き、100年以上継続していました。シャーカーのドアの前には捨て子を置いていく人が多く、子供たちを教育し皆で育てました。1920年ごろには6.000人のシェーカーがいたと言われています。コミューンでは結婚が許されないので継続されず、現在は12か所にシェーカー美術館として残されています。
    

  

生命の木はいろいろのスタイルで書かれました。  ラグ制作:長嶋喜美子    1845年ごろシェーカーのワークショップで作られたもの。           フックド・ラグ制作:藤原一枝

1845年ごろ描かれたシルクスクリーンのシェーカーの生命の木は左右が均等でシェーカーの精神性を表しています。現在もHankockの美術館で購入できます。

 極端に華美を避けた単純なエレガントなスタイルでアメリカで作られた家具の中でも現在は最も高価なものです。



座り終わった椅子は壁に掛けられ、床にはものを置かないシェーカーの簡素な単純美は昔の日本家屋と共通なものがあります。

ローテックの18世紀、袋に入れた種を売り、薬草も売り出したのはアメリカで最初です。、機能的な家具、道具など、多くのパテントもとっています。

ニューヨークのフォークアート美術館で最後の生き残りのシェーカーの講義を聞きました、最初に彼女が言いました。
「私の顔は皺だらけで醜いです。見苦しいといっても構いません。しかし老人だ!とだけは言わないでください」 と。

 

 


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1 コメント

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Unknown (merrberr)
2014-12-04 09:43:20
シェーカーについてはうわべのことしか知りませんでしたが
ここで知ることができてよかったです!
この「シェーカーの木」の作品、
とても好き♪
キルトの中でもよく使われる生命の木のパターン。
「私の生命の木」の作品をいつか作りたいものです。
シェーカーの種袋デザインなどもとっても魅力的!
実物を見てみたいものです(^^)
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