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小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「アメリカンフォークアート美術館で開館以来2度目ラグ展開催」

2007-06-08 14:43:01 | フックド・ラグ

フックド・ラグ:「アメリカン クリエイティビティ」再評価



 ジョナサン ホールスタインのコレクション、”キルトに見るアメリカ
の現代的デザイン”展が70年代の初めウイットーニー美術館で開か
れるまでは、アメリカ人でアメリカの手作りを評価する人は本当に少
なかったのです。たかが女性の針仕事という理由で無視され、その
創造性を評価する人は極小でした。ひとたびミデアが評価しだすと
”すごい!”と皆が思うのは残念ながら何処の国も同じようです。
それまでのキルトは雨が降ると自転車を覆い、引越しの家具をくるみ、
ピクニックの時、草の上にひかれたりしていました。アンティック屋で
キルトがきれいに洗濯され、展示しながら売られるようになったのは
80年代の出来事です。現在はそのキルトも姿を消し、商品というより
アート作品に昇格しています。美術館でも展示後は少なくとも5ヵ年
は布地保存のために倉庫に眠ります。


 ラグも同じように床から壁へと昇格、キルト以上に高価になりまし
た。ラグは自由表現ですから絵画と同じく創造性を楽しめます。
布地が絵の具ですから布地の違いで思わぬ効果も楽しめます。

美術館でのラグ展は今回が2度目、初日から大人気です。

 写真上はアーキテクチャー ダイジェストに最近2万5千ドルで売られ
たとニュースになった19世紀のフックド・ラグです。

 ラグもキルトと同じ時代に作られたアメリカの暮らしを代表するクラフ
トです。職場もなく、手作りが暮らしを支えていた頃のアメリカ女性たち
のエネルギーは150年を経て古いデザインをリピート、アレンジするだ
けではなく、新しいタイプのアーチストがたくさん生まています。
次回は最近作家の作品を紹介いたしましょう。

[The Great American Cover Up: American Rugs on Beds,Tables,
and Floors.]  2007年 6月5日~9月9日まで
American Folk Art Museum, 45 West 53 Street New York 110019
(近代美術館隣り)
ww.folkartmuseum.org  tel: 212-265-1040


参考:ラグ材料
www.ny-apple.comのクリエイティビティのコラムの中の材料店を参照.
1)東京=ホームスパン:℡:03-5738-3310  umi@aurora.dti.ne.jp 
2)北海道地区=グリーングラス:℡:090-3890-8457 
y.m.takeo@gamma.ocn.ne.jp

 

 

 

 


「日米フックド・ラグ展」

2006-01-07 20:12:10 | フックド・ラグ

新宿プロムナードギャラリーにて 
 
第2回日米フックド・ラグ展が11月20日より12月9日まで新宿駅
地下西口の明治安田生命ビル、(東京都歴史文化財団)プロムナー
ドギャラリーで開催され、日米参加者22名、合計31点のラグが展
示されます。第1回目は2001年、東京電力TEPCO銀座館で開催さ
れ、今回は第2回目の展示です。 池袋西武カルチャーと新宿の朝
日カルチャーでクラスを持ち、NHKのおしゃれ工房を始めとして、一年
に一度ニューヨークより帰国のたびに教え、ラグを作り続けた人たち
15名とアメリカの著名な作家7名の参加です。 手を使って何かを
創作できる人たちは世界の何処でも生きることができ、共通の友人
を探し出すことも簡単だと信じています。
 完成した手作りは素晴らしいコミュニケイションになります。
作品を作り、出来上がった人たちの輝いた顔がそれを証明しています。
 アメリカンラグはキルトと同じようにアメリカを代表するクラフトです。
キルトもラグも世界中の何処でも作られたものですが、何がアメリカ的
かといえば、一つの社会現象を起したほど何処でも作られた事、自分
のアイデアを自由に表現した素朴な暮らしの歌を読み取れることです。
伝統のない国で自分らしさを表現することが最も大切なコミュニケイシ
ョンなり、そのユニークさは創作を尊敬するアメリカンスピリットを代表
するものです。 
 写真のラグは参加者全員の名前をフックしたラグでフックされたハ
ート、よくものをみる観察眼、手作り賛歌の手にハート、そしてショッ
キングな新しいアイデアがどんどん生まれるように、赤いペイントが
投げつけられたデザイン。(筆者作)

*全展示作品はwww.happykurashi.net
または検索「ハッピーくらしネット」でご覧になれます。
*「アメリカンフックド・ラグ」小林恵著・主婦と生活社(歴史紹介、
作り方から新らしいアイデアまで) 
アメリカンフックド・ラグ材料総代理店:ホームスパン
℡03-5738-3310