観・環・感

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感じる事を書いています。

筑紫さんが遺したもの

2008年11月13日 | 映画・テレビ
『追悼番組 ガンとの闘い500日…筑紫さんが遺したもの』を見た。
番組の中で彼を筋金入りのリベラリストだと評していた。
ウィキペディアのよると、元の単語のリバティーという単語は、古くからの英語のフリーダム「束縛や拘束がなく義務を免除された状態」と違い、ラテン語の libertas が語源であり、選択や行動・発言の権利が保障された状態、つまり積極的側面に比重が置かれている。
福沢諭吉がこのリバティを訳するに際し、仏教用語より「自由」を選んだ。初めは、「御免」と訳す予定であったと書かれていたが、興味深い。
「リベラル」という言葉は、かっては米国においてもモラル、進歩的といったポジティブなイメージで捉えられていたが、1970年代後半から、ネガティブな意味として捉えられれ、「あなたの考えはリベラルだ」と言われたとしたら、それは否定的な意味あいを持ち、弱虫の思想だとかアカだとかを意味している。
アメリカが保守化しすぎたのだろうか。
また、日本でも自由民主党の英語表記は「Liberal Democratic Party 」なのに、ここの党首をはじめ党員にはリベラルな考えを持った人やリベラリストと呼べるような人がほとんどいないのは不思議。
この記事を書くに当たって、筑紫哲也氏が長らく司会を努めたNEWS23のテーマ曲「Put your hands up」の 入った「裏BTTB」のCDを本棚のどこを探してみたが、見つけることができなかった。
全部で3曲のシングルレコードだが、車のナビにも録音しており、その中の映画「鉄道員(ぽっぽや)」主題歌は、何度聞いても映画を思い出し泣ける。
この「裏BTTB」の本当のタイトル文字は、「BTTB」の文字を左右反転の鏡文字になっている。
かっての輝き失った「リベラル」、それを筑紫さんは弱者の視点で世の中を捉え、一ジャーナリストととして権力(者)を追求してきたのだが、最近の世代に彼の跡を継ぎそうな人がいないのも寂しい。