ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『シロとクロ』、そして『玉虫色』

2015-03-31 06:25:50 | 日記
原子力規制委員会の有識者調査団は、敦賀原発2号機の直下を通る破砕帯について、
「活断層」であることを認定、規制委に受理されました。
原電は、これを不服として、規制委に敦賀2号機の再稼働に向けた安全審査を申請するとのことです。

研究者の一部には、活断層に懐疑的な意見がありますが、こと原発稼働については、
『疑わしいものはクロ』
とすべきではないでしょうか。

「原子の火」が、暴走・炎上すれば、世界中の消防車が駆け付けて放水消火に当たっても
消すことができないシロモノです。
『疑わしいものはクロ』
と為すことが、将来に禍根を残さない選択だと思います。

「クロ」論議で言えば、独ジャーマンウイングス機の墜落事故で、故意に墜落させたとの
容疑をかけられている副操縦士アンドレアス・ルビッツ氏のことに関して、私は、どうも 
すっきりとは理解できないのです。
「精神的疾患の治療」
「視覚障害」
過去に訓練を受けていた際、
「操縦不能者」
のリストに分類されていた、等々。
「故意」と推定される証拠は多々あるようですが、副操縦士は、死亡してしまっています。
本人からの弁明は、もはや不能でしかありません。
また、故意の操縦で機体を急降下させたと言うことですが、「故意」と限定してしまって
いいものでしょうか。
操縦のことなどは、全く無知な人間の憶測に過ぎませんが。

墜落事故は、機長が副操縦士1人を残して操縦室を出た後、戻れなくなったことが墜落に
つながったとみられています。
ドイツ航空産業連盟は事故を受け、飛行中は操縦室を常時2人の態勢を維持する規則の
導入を決めたとのこと。
専門家は「日本でも同様の規則を導入すべきだ」と話しています。

二度と再びこうした悲惨な事故が繰り返されないために、私も、
「飛行中は操縦室を常時2人の態勢」
にすべきだと考えます。
「故意」であろうが「偶発」であろうが、「過失」に因る事故というものは避けられないことだと
思うからです。
いくら標語をつくり、事故防止を呼び掛けて見ても、ものごとすべて、「事故」ゼロには
ならないのではないでしょうか。

「色」に関して言えば、安倍総理の『人身売買の犠牲者』という表現。
米紙ワシントンポストのインタビューで、いわゆる『慰安婦』を、言い換えた表現のようです。
こちらは、「玉虫色」とでも言えばいいのでしょうか。
私の好みではありません。
いや、ずるい表現だと思います。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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春の朝、リンゴをむいて。

2015-03-30 06:29:37 | 日記
「一日一個で医者知らず」
先だって、ある方のブログに、リンゴの効用が記されていました。
リンゴ大好きな私です。

「りんごダイエット」などではありません。
リンゴが好きなので、プレーンヨーグルトをかけて毎朝いただいています。
そのせいかどうかは分かりませんが、お腹の調子はいいようです。

宮城県美術館の庭に、『リンゴをもつ少年』という像が展示されています。
舟越保武さんの作品で、高さ75㎝の優美な少年像。
私は宮城県美術館を訪れる時は必ず この少年に会ってくるのです。
恋人に会うように。

「今日の企画展すばらしかったよ」
「じゃぁ、またね」
などと、おしゃべりも いつものように。

旧約聖書の創世記には、こんなことが記されています。
  《主なる神は土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。
   人はこうして生きる者となった。
   主なる神は、東の方のエデンに園を設け、自ら形づくった人をそこに置かれた。
   主なる神は、見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらす、あらゆる木を
   地に生えいでさせ、また園の中央には、命の木と、善悪の知識の木を生えいでさせた。
   …………主なる神は人を連れて来て、エデンの園に住まわせ、人がそこを耕し、
   守るようにされた。
   主なる神は人に命じて言われた。
   「園のすべての木から取って食べなさい。
   ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。
   食べると必ず死んでしまう。」………………………………》

でも、人(アダムとイブ)は、「知識の木の実」を食べ、エデンの園を追われた。
と、旧約聖書には記されています。

私は時々考えます。
人間の知識は、「両刃の剣」で、人々を救うことだけではなく、とてつもない悪を
及ぼすこともあることを。

人間の作りだした「核」の脅威に、自らが さらされてしまったり、
戦争の恐怖に逃げ惑ったり、
「正義」の名のもとに残酷なことを行ったり。

私は、願いを込めて考えます。
『リンゴをもつ少年』像の持っているリンゴは、新しい「知恵の木の実」なのではないかと。
新しい「いのちの木の実」なのではないかと。
そうあって欲しいと。

そんなことを つぶやきながら、リンゴをむきました。
おだやかな春の朝です。
紅梅、満開。
藤袴、ぽつ ぽつ ぽつと芽を出して。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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《世界によって自分が 変えられないようにするためである》と。

2015-03-29 07:33:52 | 日記
27日のテレビ朝日『報道ステーション』
何かいつもとは異なる不穏さを感じました。
出演した古賀茂明氏と古舘伊知郎キャスターのやり取りは、口論の感じ。

この番組をめぐって、さまざまなコメントも出されています。
古賀茂明氏の〈発言内容への疑問〉を呈している方もいれば、
〈あの番組内での発言のあり様〉の是非とか、
様々です。
古賀茂明氏の番組“降板”に至る経過については、部外者の私には判じかねますので、
コメントはできません。

でも、私は、率直に言って 古賀氏の発言内容はよく納得できましたし、
同感の意を示したいことがほとんどでした。

《安倍政権での動き》として示されたのは、
   1原発復権→自然エネルギー抑圧・原発推進
   2官僚復権→政府系金融機関トップに天下り次々復活
   3行革埋没→政策投資銀行と商工中金の完全民営化時期を削除
ということでした。

また、《安倍首相の目指している国》ということで示したパネルは、
《目指すべき社会は》
   1原発輸出大国
   2武器輸出大国
   3ギャンブル大国
と、いうもので、フリップの右側をめくり、私たち国民の想いとして、
《目指すべき社会は》
   1原発輸出大国→自然エネルギー大国
   2武器輸出大国→平和大国
   3ギャンブル大国→文化大国
と、コメント。
私も納得できました。

それにしても、マスコミの分野で こうしたことが現実化していることに対し、
改めて恐ろしさを覚えた私です。
憲法に謳われた「言論の自由」は大丈夫?と。

そして、自民党・高村正彦副総裁の訪米。
カーター米国防長官との会談では、安全保障法制に関する与党合意を説明。
国連平和維持活動(PKO)協力法の改正案については、
   「(武装集団排除などができる)任務遂行のための武器使用も認め、
     グローバルスタンダード(世界標準)に一歩近づけたい」
と踏み込んだこと。

また、朝鮮半島有事についても、
   「米艦船が襲われた場合、自衛隊が一定要件のもとで集団的自衛権を行使し、
    守れるようにしたい」
と明言。
日本の民主主義は大丈夫?
議会制民主主義は?
と、不安に襲われます。

だから、番組内で古賀茂明氏が、パネルで示したガンジーの言葉を、
しっかり受け止めねばならないことを痛感したのです。
そして、これは、古賀茂明氏の現在の心境なのであろうと、深く共感いたしました。

   【ガンジーの言葉】
   あなたがすることのほとんどは
   無意味であるが
   それでもしなくてはならない
   そうしたことをするのは 世界を変えるためではなく
   世界によって自分が
   変えられないようにするためである。
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『ひと目ぼれ』らしい。

2015-03-28 06:51:49 | 日記
第34回土門拳賞には、下瀬信雄氏の『結界』が選ばれました。
モノクロームな作品集。
まだネットでしか観ていません。
受賞展が、5月、東京ニコンサロンで開催。
7月になれば、「土門拳記念館」で展示後、同館に永久保存されます。
観に行きたいと思います。
行きます。

人と人との係わりもそうですが、一つの作品と出会った際、第一印象というのは、かなりの部分 
事後の係わり方を決定する様です。
『ひと目ぼれ』
ネットに紹介された数枚を観て心惹かれました。
そして、『神宿る自然との関わり』ということで、語られた下瀬信雄氏の言葉にも感動したのです。

一部を紹介いたします。
   【「結界」は仏教用語で、聖域を定めて結ぶ境界のことで、
    私が自然に対する時のキーワードにした言葉です。
    
    古来我々日本人は多くの自然に神が宿っていると考えてきました。
    実際に撮影していても、むやみに自然に介入することはためらわれますし、
    なによりその気持ちがどこから来るのか、我々と自然はどう関わって行けばよいのかを
    思索し続けたのがこのシリーズです。
    
    私が写すものはごく身の回りのありふれた自然です。
    同じように詩人が歌うのは身近なものです。
    でもその呟(つぶや)きは人の心に伝わります。
    私が見つめた小さな自然の息吹も、人々の胸に届くようにと願っています。
    自然から生まれた我々は又(また)そこから学ぶしかないのでしょう。
    ……………………】

下瀬信雄氏が捉えた『身の回りのありふれた自然』から、
『見つめた小さな自然の息吹』から、
『我々と自然はどう関わって行けばよいのかを思索し続けた』
というこの作品シリーズから、
私にも何かが届けられそうな、そんな期待が………。

「結界」、それは、“私が自然に対する時のキーワード”です、という下瀬信雄氏。
私に、失いかけていた大切なことに気づかせて下さいました。

窓を開けたら青い空が広がっていました。
“おはようございます”
西の山並みに、いつもより丁寧に挨拶をしました。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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『春闘劇場』様変わり。

2015-03-27 06:36:31 | 日記
先だって上京した際、思い出のある劇場を新幹線の車窓から眺めました。
そんなせいでしょうか、
『危機の真相:今は昔の春闘劇場 脇役置き去りのベア』(浜 矩子・毎日新聞 3月21日)
の記事中、『春闘劇場』という文字に目が止まりました。

『春闘』
この言葉、かつての私にとっては、「春」と同義語であったかもしれません。
まずは、要求額が決められ、
各単産が、一堂に会する春闘総決起集会などが持たれ、
賃上げ交渉経過の経過・問題点などを記したチラシを日刊で発行、
「おはようございます」
の挨拶と一緒に組合員に手渡します。

もう、懐かしい光景でしかありません。
時代も、労働環境も、そして働く人の意識も変わりました。
だから、過去の春闘のカタチを礼賛することは致しません。

でも このところ、安倍政権になってからの春闘のカタチは様変わりしました。
浜矩子氏は上記の記事で次の様に述べています。
  ≪今期の春闘大芝居において、プロデューサー側は、主役級の役者たちへの
  大盤振る舞いを徹底した。
  この大盤振る舞い作戦には、それを振りつけした黒幕たちが存在する。

  黒幕集団は、実は春闘劇場の直接の関係者ではない。
  本来であれば、芝居の演目や配役などに口を出す立場にはない。
  だが、このところの春闘劇場は、もっぱらこの黒幕集団に振り回されっ放しである。
  どうも、いまや台本まで黒幕たちが書いている模様だ≫

そして、浜 矩子氏は続けます。
  ≪今回のような調子で、花形役者たちの出演料を上げてしまったら、
  興行全体の採算をどう取っていくのか。
  貴重な脇役たちの扱いは、どうなるのだろう。
  辻褄合わせのために、彼らのギャラは従来よりもさらに削られてしまうのでは
  なかろうか。
  あるいは、主役級への昇格を約束されていたのに、それが急きょ取り消しに
  なったりしないのか≫
と懸念し、
  ≪………近くの貧困問題などに、もっと目を向けてもらいたい≫
と結んでいます。

今年の春闘、定期昇給を含む平均引き上げ額は、前年より大きく上回ったと報じられています。
でも、大企業、中小とも2年連続の賃上げとなりましたが、
〈大企業と中小の格差は拡大した格好になった〉
と、報じられています。

かつては、というより私たちが春闘をした頃は、賃上げ額が決まって後、
「配分闘争」というのがありました。
賃金格差を抑えるため、賃金体系へも何等かの是正策を講じたのです。

数日前、労働組合の役員をしている後輩に会った際、憎まれ口を一つ叩きました。
「組合定期総会の主来賓は、安倍晋三?」と。

「年金生活者」の、衰え知らずの憎まれ口でした。
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