ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

また眼精疲労に。

2021-01-31 06:18:51 | 日記
NHK 番組【100分 de 名著】
1月は、カール・マルクスの『資本論』でした。
講師は、斎藤幸平・経済思想家。
 《長時間労働、格差、不安定雇用――資本主義の暴力性がむき出しになる中、世界的にマルク
  ス再評価の機運が高まっている。
  『資本論』で構想された持続的で平等な未来社会とは?古臭い「コミュニズム」のイメージ
  を覆し、『資本論』を社会変革に向けた実践の書として捉え直す、まったく新しいマルクス
  論。》(NHK,テキスト紹介から拝借)

テキストも購入して、4回、しっかり学ばせて頂きました。
講師の斎藤幸平氏は、昨年の9月に『人新世の「資本論」』を集英社新書で出版しています。
書評を見て購入し、読んでいましたので、番組の講座も私にとっては難しくはありましたが、しっかり受講できたと思っています(自己採点では75点程度)

「資本論」は、今から半世紀ほど前に大月書房(?)刊の赤い表紙の文庫版(10巻?)を一応読み通しました。
悪戦苦闘したことを覚えています。
朱の傍線や付箋、鉛筆での書き込み、?などを、至るところにつけた覚えがあります。
この本、ダンボールに入れて物置に入れて置いたところ、雨漏りでひどい状態になり、引っ越しの際に捨ててしまいました。
所属していた労組の学習会での奨めもあって読んだものですが、理解度の判定は、かなり低いのではないかと。
「まずは入門書から」とか、「第三章から読め」とかの助言もあったのですが、入門書は読まず、一日数ページしか進まなかったこともありますが、第一章から読み通したことは確かです。

経済格差、気候変動、今回のコロナパンデミックという状況の中で、私たちはどの様な社会を選び取って行かなければならないのか、そんなことを考えている私でしたので、一つの考え方として、とても得ることのある講座でした。
テキストの最後で、講師は、
  『世界では、コモンの領域を広げていこうとする動きが市民を中心として広がり、国際的な
   連帯を生み出しています。
   私たちに今できることは、そうした事例に学びながら、知を持ち寄って、偏見なしにあら
   ゆる可能性を考えるということではないでしょうか。
   ・・・・・・中略・・・・・・
   マルクスが、今日の社会的、経済的課題に対する唯一の絶対的答えを持っているというわ
   けではありませんが、少なくとも彼は、資本主義的な経済性成長で問題解決を図るという
   こととは違う可能性を、最も体系的に追及した思想家の一人です。
   今の様な危機の時代にこそ『資本論』を読んで、資本主義の強固なイデオロギーを打破
   し、今とは違う豊かな社会を思い描く想像力、構想する力を取り戻すきっかけとしていた
   だきたいと心から願っています。』

と、述べています。

学歴無し・学力無しの私にとっては、かなり刺激になった講座でした。
というわけで、また眼精疲労に。
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朝から雪が乱舞

2021-01-30 06:20:23 | 日記
〈コロナに感染し、自宅療養の方の病状が急変し亡くなってしまった〉、そんなニュースが流れますと辛い気持ちになります。
私の住んでいる福島県も高齢者の施設でクラスターが発生し、多くの方が感染。
医療体制も、介護体制も大変な状況になっています。
入所者も高齢ですから、重症のリスクも高く、せっかくここまで長生きされたのに・・・と思いますと、切ない限りです。

朝から雪が乱舞しています。
強風注意報は出ていますが、風はそう強くはありません。
昨日は目の具合が悪かったのですが、目薬を点し、目を休ませていたせいか、今日は新聞も読み、自室で午後から「雪の乱舞」を眺めていました。
毎年の事ですが、1月末の天候は荒れ模様です。
私は、この時期に行われた『八甲田山雪中行軍』(1902年(明治35年)1月に、日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件)を、思い起こします。
以前、当ブログにアップした一部を再掲いたします。

  《『八甲田山雪中行軍』
  新田次郎氏の小説ともなり、映画化もされました。
  ロシアとの戦争に備えて、雪に対する訓練として行われたのが「雪中行軍」。
  厳寒に、青森県の八甲田山を横断するという訓練で、参加したのは「青森歩
  兵第5連隊」と「弘前歩兵第31連隊」。
  「青森歩兵第5連隊」は、暴風雪下で山中をさまよい、210人中199人が死亡
  する大惨事でした。

  この遭難事件後、暫くたって、「雪中行軍隊の幽霊がでる」との噂が連隊内
  に広まったそうです。
  真偽のほどは分かりませんが、これだけ多くの死者を出した訓練です。
  噂がたったとしても不思議ではないでしょう。
  そして、私が〈怖い〉と思ったのは、次のようなエピソードです。

  〔真夜中、〈中隊規模の一群が八甲田方面からやって来る〉という衛兵の
  報告を聞いた聯隊長が、営門に急行、聯隊長は抜刀し闇に向って叫んだ。
  雪中行軍隊の諸君、よく聞け!
  お前達は勇戦奮闘して見事な最期を遂げた!
  お前達の死は無駄ではなかった!
  ・・・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・・・
  迷うな、心安く眠れ!
  青森五聯隊の雪中行軍隊、回れ右!前へ進め!
  と、号令をかけると足音はピタリと止まり、八甲田山に向って静かに遠ざ
  かって行き、その後 二度と現れる事は無かったと〕

  過酷な厳寒の訓練で、無残な死に追いやられた兵士の側に立って推し量れば、
  こうした「雪中行軍隊の幽霊」の噂も、さもあろうと肯けもしますが、
  迷うな、心安く眠れ!
  青森五聯隊の雪中行軍隊、回れ右!前へ進め!
  との、号令で、八甲田山中に遠ざかって行った、という「締めくくり」には、
  兵士の人間としての怒りや恨み、無念さまで、国家権力が葬り去ってしまう
  作為性が感じられて、「恐怖」を覚えたものでした。》

雪は、まだ乱舞を続けています。
ストーブの上でケトルが、チリチリ チリチリと歌をうたっています。
                   〈ゴマメのばーば〉
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思わず耳を傾けて・・・

2021-01-29 06:22:17 | 日記
父の命日でしたので墓参りを予定していたのですが行けませんでした。
墓前に供えようと、生前好物だったお酒も用意しておいたのですが。
朝起きましたら、目がショボショボ。特に右目は、まつ毛が抜けて目に入った様な痛みも伴って充血していたのです。
原因は、昨晩、文庫本を長時間読んだせいです。
文庫と言っても、小さな文字ばかりではありませんが、昨夜読んだものはかなり小さかったので、この辺りで止めようと読書を中断したのでしたが、ダメでした。
ショボショボ目で、出かけて行って足元が覚束なくなり、墓所の階段で転倒でもしたら大ごとになります。
というわけで墓参りには行けなかったのでした。
いずれ、日を改めて出かけようと思いますが、自分の性格に少々辟易してしまいます。
目が疲れるからと言ってブログへのアップを暫し休んだ時には、「無理せず、長時間の読書や、パソコンは止める」と、決心したはずでしたのに、少し具合がよくなるとセーブすべきことなどすっかり忘れてしまうのです。

新聞も読まず、国会中継も声だけを聴いていたせいで、夕方になったらかなり回復しました。
そして懲りもせず、調子に乗ってこうしてパソコンで文字など打っています。

道路で幼い者の声がします。
思わず耳を傾けて・・・

     『姉妹』
                高田敏子
     幼い姉妹が
     なわ跳び遊びをしている
     姉は 七歳ぐらい
     妹は 三歳ぐらい
     まだ上手にとべない妹に
     姉はゆっくりなわを回しては
     「ほらいまよ ぴょんととんで」
     と教えている
     妹はその度にこっくりとうなずいて

     ゆっくり ゆっくりの
     なわ飛びがつづいている
     熱心に しんけんに

     私 二階の窓から見とれている
     妹がうなずく度に
     私も こっくりをして
     日々に何かを教えられてきた
     幼い日がなつかしく
                (高田敏子詩集Ⅱ より)

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「22円」の、その後。

2021-01-28 06:23:10 | 日記
私の好きな作家の一人、帚木蓬生氏が、人々にコロナの不安が増大している中で、こんなことを述べていました。
 《「大丈夫ですよ」と声をかけてもらえば、不安は軽減されます。また、不安というのは立ち
  止まると増えるものです。
  朝ご飯を作り、会社に行く。
  淡々と目の前の仕事をして、身を忙しく小さな達成感を積み上げていくうちに不安は小さく
  見えてくるし、雲散霧消していきます。
  人間は不安やハラハラ、ドキドキの状態を嫌なものと捉えてしまいますが、その状態こそが
  一番良い状態なのです。
  剣豪・宮本武蔵も「五輪書」でそう書いています。不安もまたいいじゃないですか。
  目の前の仕事に打ち込んでいけば、いつか出口は見えてくると思いますよ。》
また、
 《「コロナなんか怖くない」「一時的な流行だ」なんてスローガンは、いまだにはびこってい
  ます。
  わかりやすい言葉には国民も飛びつきやすいですし、「信じたいことを信じる」人間の心理
  も反知性主義と結びつきやすいものです。
  こうした状況は、ネット交流サービス(SNS)の存在と関係があるような気がしていま
  す。
       ・・・・・・・・中略・・・・・・・・
  パンデミックのような事態が起きた時こそ、知性を研ぎ澄ませないといけないし、手っ取り
  早い解決策には眉唾を持って応じなければいけませんね。》
                     (毎日新聞 2021/1/27)
とも。
なるほど、確かに分かりやすい言葉に人は飛びつきやすいものです。
そう言う私も、その傾向は大。
こんな時こそ、冷静にしっかり考えて行動しなければいけないのでしょう。

JA直売所へ、連れ合いと一緒に買い物へ行きました。
買った野菜等は重いので連れ合いに託し、連れ合いは自転車で、私は歩いて帰途につきました。
途中、ドラックストアへ寄りましたので、帰宅が大分(30分ほど)遅れてしまったのです。
帰りが遅いので、具合でも悪くなったものかと、連れ合いが途中まで迎えに来ました。
近所に住む長女宅にも「寄っていないか」と、心配の電話を入れたとのこと。
迷惑をかけてしまいました。

家に戻りテレビをつけましたら参院予算委の中継中。
 〈防衛省が、中国や北朝鮮などが開発する新型ミサイルを人工衛星で監視する最新技術の調査
  研究を委託するため、競争入札にかけたところ、三菱電機が22円で受注した。〉
この件に関して、立憲民主の白眞勲議員が質問をしている場面でした。
22円は、「適正」とは言えないのではないか、として、22円の内訳について質問したところ、「従来からも公表していないし、内訳についての説明は控えさせていただく」という政府の答弁でした。
思わず笑っちゃいました。
私が、ドラックストアで時間を費やしてしまったのは、先に、この三菱電機の落札金額に疑問を覚えていましたので〈22円で買える物ってあるかしらん〉と、店内の陳列ケースをあちこち眺めていたせいだったからです。
ありました。
バラ売りのガム、1個10円。

同じ疑問を抱いても、理路整然と質問をする白眞勲議員。
「何が買えるんかなぁ」などと店内を歩き回り家族に心配をかけた私。
立場の違いか、知性の程度差か。
アハハハハです。
                〈ゴマメのばーば〉
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心が余裕を失っているのかも、

2021-01-27 06:15:55 | 日記
コロナウイルスに感染後、病院に入院せず、自宅や施設などで死亡した人が全国でこれまでに197人にのぼることが警察庁の調べで分かったそうです。
医療施設に入院せず死亡した人は、全国で197人、今年に入ってからは75人と急増。
 《内訳は、PCR検査などで感染確認後、自宅や高齢者施設、宿泊療養施設などにいた人が5
  9人。死亡後に検査が行われ、コロナへの感染が確認された人が138人。  
  自宅で死亡した人の中には入院先が見つからず、自宅療養などを余儀なくされていた人も含
  まれているとみられ、感染の拡大と医療体制のひっ迫が浮き彫りとなりました。》
                         (TBSNEWS25日13:57)
と、報じられています。

地域によっての差はあることでしょうが、全国的に医療体制がひっ迫していることは確かです。
救急車を呼んでも来て貰えなかったり、受け入れ先の病院が見つからずに数時間を要した・・・そんなニュースを聞きますと、自分も息苦しくなってきます。
入院加療を受けなければならないのに入院先が見つからない・・・患者さんにしてみれば不安この上ない事でしょう。
早く、感染者の数が減少して、こうした不安が解消されることを願っています。
政府も最大限の施策を講じてほしいと思います。

先日、病院で定例の検診・投薬を受けた際、「安定剤」(入眠剤)を頂いてきました。
安定剤の常用はしておりません。
ホルモンの関係もあって、気分が落ち着かない、そんな時、たまに飲む程度です。
ちなみに前回頂いたのは4年半前、一日一回という事で14日分頂いたのですが、服用したのは1回のみで、14錠の残があります。
コロナの自粛で、やっぱりストレスをため込んでいるのでしょう、最近怒りっぽくなっている自分を覚えています。
連れ合いとの会話で、言葉尻の些細なことにイラついたりすることが多くなったりしています。
そんなわけで、「怒り」を夜寝る時まで持ち続けてはいけませんので、医師に相談しました。
そして、4年前に投薬を受けたお薬は、使用期限が過ぎているとのことで新たなお薬を出していただきました。
でもまだ、使用してはおりません。
いざと言う時は「薬が手元に在る」、その安心感だけで飲まずに気分をやり過ごすことができてしまうからです。
こんなことを考えますと、普段、「救急車」などのお世話になどはなっていませんが、何かあれば「救急車を呼べる」、そのことが日常の生活の安心感を支えてくれるものなのでしょう。
つまり、「余裕」とでも。

コロナ、コロナで、私の心も余裕を失っているのかもしれません。
                    〈ゴマメのばーば〉
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