バカバカしいお話、ナンセンスなお話が昔から大好きです。
だから、名作や名言の一部を「迷作・迷言」に変えて、独り ほくそ笑んでいたりしています。
なにしろ、お金は一銭もかかりません。
書きとめることもしないので、場所も選びません。
アタマの中をコロコロ転がすだけですから。
電車の中、バス、食事中、トイレの中、OK。
たとえばナンセンスな「モモタロウ」。
《…………前段略…………
モモタロウは、野を越え、山越え、谷越えて、鬼が島に、やってきました。
‘あけろ、あけろ、俺は、モモタロウだ’と、
大きな声で、叫びました。
オニは門を開けるやいなや、モモタロウ達に立ち向かってきました。
金棒だけではなく、自動小銃も構えて、撃ちかかってきました。
サルは、すぐに降参。
オニの側についてしまい、モモタロウに打ちかかってきました。
イヌは、一目散に門の外へ走り去って、敵前逃亡。
キジは、空を、ゆっくり飛んで、戦いの様子を眺めていました。
そして、オニどもが、勝ドキと共に城の中に引き上げてしまうと、
倒れたモモ太郎の腰に残されていたキビ団子を口にくわえ、悠々と山に帰ってしまいました。
イヌは、村へ戻り、「戯作・鬼が島戦記」を書いて、犬番芥川賞を取り、
マスコミに もてはやされましたが、2作目が書けず、ワン出版社から契約を
打ち切られ、元のノラ犬となりました。
キジは、きびだんごを食べすぎて喉を詰まらせ、死んでしまいました。
鬼が島に残ったサルが、どうなったかは、だれも知りません。
鬼が島のなかのことは、島の外には漏れてこないのです。
おじいさんは、元の様に、シバ刈りに精を出しました。
おばあさんも、元の様に、洗濯に精をだしました。
でも、おばあさんは、モモが流れてきても、決して拾いませんでした》
こんな、でたらめで、ナンセンスな「お話」の類を聞いて育った我が家の娘・息子たちでしたが、
けっこう真面目に育ちました。
長男は、先だって、52歳の誕生日を迎え、
『我が家で、いちばん常識的』を自負しています。
“ばーか、おもしろくねぇ男”
と、私は、心の中でバカにしています。
長女は歳上ですが、やや母親似。
世の中、反面教師ということ、大いに有りなんですよ。
ホント。
その後の、「モモタロウ」異聞。
《おじいさんは、車イスになったので、もうシバ刈りへは行けませんでした。
おばあさんは、洗濯機を買ったので、川へは行かなくなりました。
買って来たモモは、二つに切って、二人で仲良く食べました。
めでたし めでたし。》
〈ゴマメのばーば〉
だから、名作や名言の一部を「迷作・迷言」に変えて、独り ほくそ笑んでいたりしています。
なにしろ、お金は一銭もかかりません。
書きとめることもしないので、場所も選びません。
アタマの中をコロコロ転がすだけですから。
電車の中、バス、食事中、トイレの中、OK。
たとえばナンセンスな「モモタロウ」。
《…………前段略…………
モモタロウは、野を越え、山越え、谷越えて、鬼が島に、やってきました。
‘あけろ、あけろ、俺は、モモタロウだ’と、
大きな声で、叫びました。
オニは門を開けるやいなや、モモタロウ達に立ち向かってきました。
金棒だけではなく、自動小銃も構えて、撃ちかかってきました。
サルは、すぐに降参。
オニの側についてしまい、モモタロウに打ちかかってきました。
イヌは、一目散に門の外へ走り去って、敵前逃亡。
キジは、空を、ゆっくり飛んで、戦いの様子を眺めていました。
そして、オニどもが、勝ドキと共に城の中に引き上げてしまうと、
倒れたモモ太郎の腰に残されていたキビ団子を口にくわえ、悠々と山に帰ってしまいました。
イヌは、村へ戻り、「戯作・鬼が島戦記」を書いて、犬番芥川賞を取り、
マスコミに もてはやされましたが、2作目が書けず、ワン出版社から契約を
打ち切られ、元のノラ犬となりました。
キジは、きびだんごを食べすぎて喉を詰まらせ、死んでしまいました。
鬼が島に残ったサルが、どうなったかは、だれも知りません。
鬼が島のなかのことは、島の外には漏れてこないのです。
おじいさんは、元の様に、シバ刈りに精を出しました。
おばあさんも、元の様に、洗濯に精をだしました。
でも、おばあさんは、モモが流れてきても、決して拾いませんでした》
こんな、でたらめで、ナンセンスな「お話」の類を聞いて育った我が家の娘・息子たちでしたが、
けっこう真面目に育ちました。
長男は、先だって、52歳の誕生日を迎え、
『我が家で、いちばん常識的』を自負しています。
“ばーか、おもしろくねぇ男”
と、私は、心の中でバカにしています。
長女は歳上ですが、やや母親似。
世の中、反面教師ということ、大いに有りなんですよ。
ホント。
その後の、「モモタロウ」異聞。
《おじいさんは、車イスになったので、もうシバ刈りへは行けませんでした。
おばあさんは、洗濯機を買ったので、川へは行かなくなりました。
買って来たモモは、二つに切って、二人で仲良く食べました。
めでたし めでたし。》
〈ゴマメのばーば〉