ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

美しい お姿でした。

2015-05-31 06:18:31 | 日記
仙台博物館で開かれている『奈良 薬師寺 未来への祈り』へ、行って来ました。
「吉祥天女像」と「聖観世音菩薩立像」に お会いしてきたのです。
孫のKに良く似た地蔵菩薩様が いらっしゃった、などと思ったのは
「ばーば」の慾目というものでしょう、きっと。

国宝「聖観世音菩薩立像」
像の前に備えられていた長椅子に、掛けては立ち上がり、像の周りをぐるっと回り、
そしてまた眺め、その微笑に触れさせていただきました。
1200年もの間、人々の嘆きの声を聴いて下さって、
それでも、すっくと優美に立っていらっしゃいました。
美しい お姿です。

私などは、友人の誰かから困り事や悩みなどを相談されたら、
自分まで具合が悪くなりそうで、人さまの お役になど立てはしません。
利害関係でも生じたものなら、顔つきさえ険悪になってくるでしょう。

「吉祥天女像」
ふくよかで、麻布著色、これがまた美しく ため息が。

薬師寺の東塔・西塔、塔の心柱、水煙などについて、説明というか短い説話を
なさって下さっている お坊さんのお話に感服しました。
誰もが、よく分かる言葉で、かつユーモアと、ジョークを交えた語り口は、
「さすがー」だったのです。

分かりやすい言葉で人に語ると言うことは、難しいことです。
語る人自身、その言葉を体得していらっしゃるから出来得ることだと思います。
自身の不明な部分を、難しいことばや、カタカナ用語で ごま化しがちな私などは、
実に恥じ入るばかりでありました。

薬師寺のお坊さん方は、今でも津波被害に遭った三陸沿岸を訪れ、
供養なさっていらっしゃるとのこと。
そして家族や大切な人を失った方たちの声や、つぶやきを聴いて下さっていることを
知りました。
人に寄り添うとは、「聴く」ことなのだと、あらためて教えられました。
そして、語る時は、やさしい言葉で。
聖書にも、「味付けされたことば」(※)で語ることが薦められています。

私は、多聞天像に
「よく聞き、学ばなくてはいけないんですよね」
と、少しばかりの反省を込めて語りかけてみました。
そして、持国天像には、
「安保法案どう思われます?」
などと。

帰路の高速バスの車窓には、田んぼが青々と広がっていました。
東日本大震災復興のために企画された、『吉祥天女が舞い降りた!』展。
とても、ありがたい企画でした。
      ※『いつも、塩で味付けされた快い言葉で語りなさい。
        そうすれば、一人一人にどう答えるべきかが分かるでしょう。
                        (コロサイの信徒への手紙4章6節)

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“痛みを知るがゆえに”

2015-05-30 06:13:15 | 日記
先だって、『第三四回全国城下町シンポジウム会津大会』が、三日間に渡って開催されました。
その中の、「講演会」と「パネルディスカッション」に参加してみました。
     「司馬遼太郎からのメッセージ」
                司馬遼太郎記念館館長・上村洋行 氏
   ――――「日本人とは」「これからのまちづくりに必要なこころ」――――

講演は、主に、『坂の上の雲』が中心。
イデオロギーでものごとを見るのは、サングラスで見る様なもの。
低い地面から見ることが肝要。
だが、そのためには、社会を「俯瞰」するということ、その両義性の必要性など。

また、
『坂の上の雲』の主人公、秋山好古・真之兄弟のこと。
子規や漱石、鴎外のリアリズム精神。
明治の合理精神、公と私における精神の健全なバランス等々。

司馬遼太郎の『21世紀を生きる君たちへ』についての言及もありました。
が、会場を見渡しますと私を含めて9割以上が高齢者です。
主催した会津青年会議所のスタッフの若さが目だっていて、何とも苦笑いが。

パネルディスカッションは、
『会津と長州から考える日本人の魂(こころ)』
コーディネーター     福島県立博物館館長・赤坂憲雄
パネリスト         歴史作家・星 亮一
               松陰神社宝物殿至誠館上席学芸員・島本 貴

聴きに行った主たる目的は、このパネルディスカッションでしたが、
私の期待が大き過ぎたものか、“もうすこし”の感が否めませんでした。

戊辰戦争以来、会津と萩(長州・会津)には、いや会津に限らず県内のあちこちには、
未だに「しこり」を抱いている人たちもいるのです。
私自身、会津藩の方たちが青森県の斗南に追われたことは、
赤坂氏の表現を お借りするまでもなく、
〈してはいけないシベリア流刑だった〉
と思っています。

そして、その後、
白虎隊士であった有能な山川健次郎は、東大総長となりました。
しかし、健次郎は長州の奥平謙輔に助けられ、薩摩の黒田清隆にも救われています。

コーディネーターの赤坂氏が、最後に語られたことが心に残りました。
『こうした場をつくれたことは よかった。
負け組となった会津の知識人は、よその地で日本の近代を支え、大きな働きをした
………痛みを知るがゆえに』
との言葉は、東日本大震災復興構想会議委員を務め、現在も復興に心を砕いていて
下さっている心情からの発言だったと思います。

夕方4時を回った県立博物館の敷地内のベンチに掛けて、一人、かき氷を食べました。
すぐ東に見える飯盛山。
あの地で、戊辰戦争の時に自刃した白虎隊の少年たちのことを思い起こし、
語りかけてみました。
『21世紀は生きなかった君たち、そちらから見ると、故郷は、国は、世界は、どう見えるの』
と。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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『だめです、だめ』

2015-05-29 07:06:53 | 日記
28日の安保関連法制特別委員会。
実に、大荒れも大荒れ、あきれるばかりでした。

会議の冒頭、浜田特別委員長から、
『国民にわかりやすい簡潔な答弁をされるよう、お願いを申し上げます』
との発言。
27日の安倍総理の答弁は、聞かれてもいないことを、長々と答えていましたから、
民主党から抗議されるのは当然だと思います。
中谷大臣の代わりに答弁に立とうとする安倍総理の様子、何とも異常にさえ見受けられました。

28日も、
「総理、指名してないです」
と制する民主党の辻元議員。
「だめです、だめ」(辻元議員)
「そのうえで、いやだめじゃなくて」(安倍首相)
等の応答。
そして、午後の審議では、辻元議員に、
「早く質問しろよ」
と、答弁席から安倍首相のヤジ。
私も、唖然としました。
審議は中断。
時計が止められて………。

『総理大臣としてあるまじきことが、全国民注視の下で起きた』
と、民主党・枝野幹事長が評しましたが、私は、
“あぁ、こんなことが起こり得ることが予測できたので、審議入りした初日・26日は、
どこからかの、何等かの、意図が働いて「テレビ中継」ナシだったのか”
などとの疑念を、あらためて抱いてしまいました。

でも、答弁の際、答弁書を、アナウンサーの「滑舌」よろしく、読みあげられるよりは、
たとえドタバタがあったとしても、しっかりぶつかり合ってほしいと思います。

菅官房長官は、
『丁寧に説明すれば時間もかかる』と、総理を擁護し、
『中身よりも、どうもそういう(ヤジ)ことの方が議論になっているのかなと思います』
と、評したようですが、それは、すり替えた見かたというものです。

会議の冒頭、議長から、
『国民にわかりやすい簡潔な答弁をされるよう、お願いを申し上げます』
との、注意が発しられたように、安倍総理の、かつてないほどの“たかぶり発言”が、
引き起こしているものです。
菅官房長官と言う方、もの言いは穏やかですが、沖縄・辺野古にかかる「粛々」等の発言を
みても なかなかの方の様です。

ドタバタであっても何でも、この法案、しっかり論議して下さい。
私は、憲法の理念に反するこの法案の廃案を望みます。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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『無理が通れば 道理引っ込む』

2015-05-28 06:28:39 | 日記
安保関連法案審議入りの初日(26日)、NHKの「国会中継」がなされなかったのは、
実に残念です。
まじめに、この法案を考えている国民の一人として、残念というより放送されなかった「環境」に、
怖さを覚えています。

新聞等によれば、かなりのヤジの応酬となる一方、途中で離席する議員も目立ち、
大島議長が壇上から、
「質疑者の発言が、国民の皆様にしっかり伝わるよう、静粛な議論を求めます」
と、注意したとのことです。
多分、騒然としていて聞き取れなかったのであろうと想像しました。
でも、残念!
国民の皆様には伝わるどころか、見せられなかった、のです。
国会中継はナシだったのですから。


また、
≪議場の外では携帯電話で話す議員、
トイレからの帰りにスマートフォンをいじる議員、
長椅子で同僚と談笑する議員が目立つ。
隣接する議員食堂では、何人かの議員が支持者らとあいさつを交わしていた≫
と、なりますと、法案の是非はともかく、腹が立ちました。
“まじめに やれ!”
と、私もヤジを飛ばしたくなりました。
何とも「劣化国会」としか言いようがありません。

昨日(27日)の「衆院平和安全法制特別委員会」を、録画で見ました。
質問に正面から答えないやり方は、いつもの通り。
  『と、同時にですね、我々は常に国民の生命と、そして幸せな暮らしを守っていく責任を
   持っているわけであります』
のオンパレード。
今回は、特に安倍総理の饒舌さが目立ちました。
他の大臣を押しのけてでも、早口に繰り返し、繰り返し自説を語り続ける安倍首相の姿に、
焦りを見た様な気がしました。

今回の法案、憲法との整合性において「無理」があることは承知しているはずです。
『無理が通れば 道理引っ込む』
の譬え通り、「道理」は引っ込まざるをえなかったのでしょう。

ほころびが目立つ政府説明。
数を恃んで、憲法無視の「安保関連法案」を、強権的に制定しようとする安倍政権の姿勢に
怖さを覚えます。
私の自衛策は、「反対」と、声を上げるしかないと思いました。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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「国会中継」、あるはず、とばかり………。

2015-05-27 06:13:18 | 日記
昨日は国会中継があるとばかり思っていました。
安全保障関連法案の審議入りの日です。
外出の予定がありましたので、録画の準備を、と番組表を眺めたら、無し!
“えっ”と言う感じでした。
憲法違反とも言われ、日本の安全保障のあり方を大きく変える重要な法案審議に入る日です。
それに、野党、民主・維新・共産党からの質問も予定されているのです。
国会中継は、当然あるものと思い込んでいました。

安倍政権は、国会はもちろん、国民によく分かる説明をしていくと、言っていたはずです。
毎日新聞の全国世論調査によれば、安全保障関連法案については「反対」との回答が
53%に上っているのです。
重要な法案であれば、「反対」意見を持つ国民に、あらゆる機会を通して納得をえるための
説明が為されるべきだと思います。
国会中継などは、最もふさわしい機会ではないでしょうか。
国会で決まったことを、テレビ・新聞等で知らせればいいというものではありません。

私は、国会中継を録画してでも見ることにしています。
後刻、一部はニュース等で流されはしますが、中継と違って、各テレビ局の「編集」
という作業が入ります。
報道の公平を謳ってはいても、何を、どう報じるかは「テレビ局の捉え方」という制約を
受けざるを得ないのです。
報じ方に、著しい作為性が無いとしても「テレビ局」のフィルターを通して、
事がらを受け取らざるを得ないのです。

国会中継を見ていますと、説明する側からも、質問する側からも、言外のホンネが
伝わってきます。
言葉使い、表情・何気ないしぐさの一つ、などから見えてくるものがあるからです。

26日、国会中継がなされなかったのは、とても残念でした。
NHKの番組表(26日午後の時点で)を見ましたら27日、28日も予定されていないのです。
視聴率は、多分そう高くなさそうな国会中継は放映したくないのでしょうか。
それとも、首相官邸から何等かの、「お達し」があったのではないかなどと、
『下衆(げす)の勘繰り』までしてしまいました。

そして、夜になってから、ネットの情報で分かったのです。
NHK広報局によれば、
《本会議を放送するのは、原則として、首相の施政方針演説や所信表明などの政府演説と
それに対する代表質問がある場合》
と、なっているそうです。
27日は中継するとのこと。

再度、テレビの番組表で確認してみました。
27日、「国会中継」あり、となっていました。

でも、「何か変」の気持がするのです。
NHKの番組は、突発的なことが生じない限りは、あらかじめ決まっているものだと思っていましたから。
それも、「明日」の番組ですから。
                                   〈ゴマメのばーば〉
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