ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

【憲法第18条の、「意に反する苦役」には当りません】と。

2015-07-31 06:24:01 | 日記
二日と、半日、録画やネットで参院の国会中継を見ました。
疲れました。

安倍首相は、
『国民の皆様に分かりやすく、丁寧に説明をして、ご理解をいただく』
と言っていますが、国会での答弁を聞く限り、一方的な持論の繰り返しを述べているに過ぎません。

新しい資料が他党から提示されようが、
法案の矛盾点を指摘されようが、
何を言われようが、
答えになっていまいが、
ひたすらに、
『国民のいのちと平和を守るために………』
との文言を繰り返すのみ。

「ことば」を呪文の様に口に出し続けると、自らが、その「ことば」に呪縛されてしまうものです。
そうした「異常」さを、安倍首相の答弁に感じられてなりません。

30日、森まさこ自民党議員の安倍総理への質問、
  『子育てのお母さんたちが、自分の子どもが兵隊に取られるのは嫌だと、
   そういうふうに言っています。
   総理、徴兵制はありえないと、明確な ご答弁を お願いします』

安倍総理の回答、
  『徴兵制は憲法第18条が禁止する「意に反する苦役」に該当します。
   これは、明確な憲法違反であり、徴兵制の導入は全くありえません』

森議員は、次の様に締めくくりました。
  『二人の子どもの母親として、子育て中の お母さんから寄せられる不安へ、
   総理から、しっかりとした ご答弁を お聞きすることが出来てありがとうございました』

私は、自民党ライブチャンネル『カフェスタ』でのトークを聞いている様な錯覚に陥りました。
身の上話を織りこんだ情緒的な質問へ、安倍首相は満足げに、いつもの文言を繰り返したのです。

私は、子育て中の若いお母さんではない一人の「ばーば」ですが、安倍首相の
『徴兵制の導入は全くありえません』
と言う言葉で、安心も、納得も得ることができません。
むしろ、欺瞞のことばに思えます。

70年保って来た憲法解釈を、変えてしまおうとする安倍政権です。
【国土を守り、国の平和と安全に貢献する兵役は、憲法第18条の「意に反する苦役」には当りません
と、言い出すことなど、“お茶の子さいさい”でしょう。
側近の磯崎首相補佐官が、「法的安定性は関係ない」などと言っても、更迭さえしないのですから。

廃案を望みます。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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キャッチコピーとしては、

2015-07-30 06:18:52 | 日記
〈法的安定性は関係ない〉発言で、自党からも顰蹙を買っている磯崎首相補佐官は、
『私の発言で国民ならびに委員会運営にご迷惑をおかけし、心から反省をし、おわび申し上げる』
と、謝罪しました。

〈報道は、発言を短く切って書かれた〉
と、本人が釈明していますが、どうも釈然としない「謝罪」です。
首相補佐官の席にある者が、
〈他人の足を誤って踏んづけた〉
〈ごめんなさい〉
の話ではないのです。

安倍首相は、「政権は選挙で国民からの信託を受けている」と、よく口にしますが、
独裁者として選んだわけではありません。
このような補佐官を起用しての、勝手放題な憲法解釈は断じて許されるものではないと思います。
任命者の責任も問われるのが筋というものでしょう。

28日の参院特別委員会では、自民党の佐藤正久議員の質問に対して、
政府は、中国の海洋進出等についてその脅威を強調していました。
『法の支配』の重要性を力説していましたが、自分たちが提出している「安保法案」こそが、
『法の支配』をないがしろにしているのではないでしょうか。

佐藤自民党議員は、安保法案の必要性を、めんめんと訴えていました。
安倍首相も満足げに、うなずきながら聞いていたようです。

佐藤議員は言いました。
  《法案は必要です。
   東日本大震災を例にとれば、「備え」が無かったので、
   大きな惨禍を受けてしまったのです。
   大きな津波が来ることは予想できたにもかかわらず備えを怠りました。
   同様に国民の平和と安全を守るためには、「安保法案」が求められているのです。
   “プラカードを掲げるのではなく、法案を掲げる………”
   “「想定内」を拡げて「想定外」のリスクを少なくする………”》
と、用いた言葉は平易、分かりやすくはありました。

プラカードとは、「法案」に反対する人たちを指すのでしょう。
キャッチコピーとしては、面白いのですが、
「プラカード」も「法案」も、その内容が重要なのです。

原発事故に遭った福島県出身の佐藤正久議員には、
是非、ぜひ、政府の原発政策に関して「稼働反対」の意思表示をしてほしいものです。
「高レベル放射性廃棄物」の処理に目鼻が付かない状態での再稼働は、
『備えなし』そのものではありませんか。
地震活動が活発化しているこの国で、原発の安全は保てますか。

国会中継は、どんどん放映してほしいものです。
選択され、編集された映像からは感じられない、いろいろなことが見えてきますから。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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ほころびが目立って、

2015-07-29 06:18:52 | 日記
27日、参院本会議での共産党・市田忠義議員の質問は、
全面的に納得のいく質問内容でした。
特定の党に所属してはいない私ですが、
実に私のこの法案に対する疑念・不安・怒りを代弁して下さったような気が致しました。

 〇法案の違憲性
 〇衆院採決の暴挙
 〇国民を愚弄するとしかいえない独善・独裁的発言
等をしっかり「言葉」にして下さいました。

また、
 〇戦争によって人を殺し、また殺されなかったことを担保した『憲法9条』、
  70年の重みをしっかり受け止めるべきだ。
 〇この法案を政府が出してきたということは、まさにクーデターとも言える法体制の破壊だ。
  との質問発言に、拍手を送りたく思います。

それにひきかえ安倍首相の答弁は、従来の文言の繰り返しで、誠意が感じられません。
そして、市田議員への答弁ですが、私の聞き違いでなければ、
「えっ!」と声を上げてしまいそうでした。
(聞き違いであれば、(ばーば)に免じてお赦しを)

安倍首相の答弁内容です。
  《衆院における採決は、116時間も審議に時間をあてている。
   決める時には決めるとの観点で採決した。
   したがって、立憲主義に反するものではない

この答弁内容、《116時間を審議に当てた・決める時に決めた》ということが、
《したがって、立憲主義に反するものではない》
と、どう結びつくのでしょうか。
私の理解力の劣化なのでしょうか。

また、礒崎陽輔首相補佐官の、
  《「必要最小限度の武力行使しか認められない」との憲法解釈は変えていない。
   わが国を守るために必要な措置かどうかを気にするべきで、法的安定性は関係ない》
発言も、法治国家の根本を揺るがす暴言ですが、
安倍首相の市田議員への答弁は、論理にすらなっていないのではないでしょうか。

与党である公明党の足元でも、この法案に対して、
地方議員や支持母体の創価学会員たちの反発や離反が起きているそうです。
無理を通し、道理を引っ込めるから、あちらでも、こちらでも、
ほころびが目立って来るのではないでしょうか。

速やかなる廃案を求めます。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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『安倍首相の庇護はキケンだから要りません』

2015-07-28 06:23:50 | 日記
安保法案、昨日から、参院での審議が始まりました。
礒崎陽輔首相補佐官は大分市での講演で、法案が「憲法違反」であるとの指摘に対し、
  《「必要最小限度の武力行使しか認められない」との憲法解釈は変えていない。
   わが国を守るために必要な措置かどうかを気にするべきで、法的安定性は関係ない
と、反論しました。

また、来夏の参院選については、
  《憲法改正のための大事な選挙だ。
   できれば自民党で単独過半数を取りたい。
   その中で憲法改正を有利に進めたい》
とも述べています。

参院選を勝ち抜きたいという願望は、政党である限り もっともな意思表示ではありましょう。
でも、「安保法案違憲論」に対して
  《わが国を守るために必要な措置かどうかを気にするべきで、法的安定性は関係ない
などと明言されますと、驚き以上に呆れ、かつ怒りを覚えます。

こうしたことを口にして憚らない安倍政権は、劣化政権以外の何ものでもありません。
私たちは、衆院で不足していた議論を深め、
国民の不安に応える分かりやすい答弁を求めていますし、何よりも、廃案を求めています。

菅官房長官は記者会見で、
『礒崎氏の発言は、法的安定性を否定したものではない。』
として、野党の辞任要求には応じない考えを強調してみせました。
そして、
『誤解される発言は慎まなければならない』
とも指摘しました。
菅官房長官のこうした打ち消し発言、もう聞きあきるほど耳にしました。

昨日、参院での安倍首相答弁は、相も変わらず
『国民の平和と安全を守るために…………』
の、オンパレード。

もう結構です。
安倍内閣提唱・推進の「安全対策」に、守られたくはありません。
主権者たる国民の私たちが、
守られる当事者としての国民が、
『NO』
『安倍首相の庇護はキケンだから要りません』
と、お断りしているのですから、まるでストーカーのように、付きまとって
《安全・あんぜん・あんぜん》
と壊れたレコードのように、言い続けないで下さい。
まったくもって迷惑です。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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今日からです。

2015-07-27 06:21:45 | 日記
今日から、「平和安全法制」、参院での審議に入ります。
この暑さにもかかわらず、各地で法案反対のデモや集会が開かれています。
『反対』との声が高まっているのは、
この法案が、これからの日本にとって危険極まりないことだと考える人が多いということ。
と同時に、民主主義の危機を感じるからではないでしょうか。

安倍首相は、法案の議論で
「徴兵制復活に道を開くのではないか」
との追及を受けますと、
『絶対に、あり得ない』
と断定的に反論します。

何故、あり得ないかについては、
〈憲法に基づいて「その意に反する苦役に服させられない」から〉
と、その理由を示しますが、時の政権の解釈で、
〈徴兵制は憲法に規定する「苦役」に当らない〉とか、
〈公共の福祉のために〉とかと言い出してくれば、実質的な徴兵制となってしまうでしょう。

【貧困から抜け出し、人間らしい生活をするために やむなく軍に入隊する】
そんな実態を、米国では「経済的徴兵制」あるいは「経済的な徴兵」と呼ぶそうです。
これは、恐い話です。
以下、毎日新聞 2015年07月23日 東京夕刊からの抜粋要約です。

  《日本でも「格差」が問題になって久しい。
   大学生の半数は何らかの奨学金を受給し、低賃金や失業による返済滞納も増えている。
   働いていても生活が苦しい「ワーキングプア」がさらに増えれば、
   米国のような経済的徴兵制の社会になる恐れはないのか。》

今月、インターネット上に、ある写真が投稿されて話題になったそうです。
  《「苦学生求む!」というキャッチコピーの、防衛医科大学校の学校案内ちらし。
   「医師、看護師になりたいけど…お金はない!(中略)こんな人を捜しています」
   との言葉もある。
   作製したのは、自衛隊の募集窓口となる神奈川地方協力本部の川崎出張所。
   川崎市内の高校生らに、自衛隊の募集案内などとともに送付したもの。》

また、昨年5月、文科省の有識者会議で奨学金返済の滞納が議題に上った際、
委員を務めていた経済同友会のある副代表幹事(当時)が、無職の滞納者について
  《「警察や消防、自衛隊などでインターンをしてもらったらどうか」と発言し、
   一部の識者らから「経済的な徴兵に結びつく」との声が出た。》

  《自衛隊の定員は陸、海、空合計で約24万7000人だが、
   実際の人員は2万人以上少ない約22万6000人(14年度末)。
   少子化の影響もあり、人材確保は常に課題だ。
   特に、若手が担う下位階級の2士、1士、士長は定員の74%しか確保できていない。
   また、防衛大学校では、集団的自衛権を巡って憲法解釈が変更された昨年度、
   任官拒否者が、前年の10人から25人に急増した。》

安倍首相と法案可決推進に当っている閣僚・自民党の議員の方々が、
『徴兵制は絶対に、あり得ない』とするなら、上述の問いにしっかりと答えてください。
60日の「忍の時」を何とかやり過ごそうなどとするのは、
政治家としての怠慢以外の何ものでもありませんから。
                                    〈ゴマメのばーば〉
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