ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

やっぱり心配は、原発です。

2016-08-31 06:21:14 | 日記
台風一過。
場所によっての違いはありますが、我が家の周辺に限っていえば、
被害は見受けられませんでした。
東北地方沿岸への上陸は観測史上初めて、というニュースが流れ続けていましたので、
〈ばーば〉の脳細胞は、感覚的に〈強くて怖い台風〉という思い込みもあったようです。
通り過ぎてみれば、“えつ こんなもん”の感は否めません。
(被害に遭われた地方の方には、こんな言い方 ごめんなさい です)

台風情報に限らず、情報を どう何を取り込んでいくかは、かなり恣意的なものになりがちです。
そして、ややデフォルメされてしまった情報が、客観性を持っているような錯覚に
陥ってしまいがちなのです。

そんなことを思いながら、雨の上がった「夕方」を観ていました。
雲が乱れ飛んでいます。
青い空は深く。

でも、気にかかるのは、太平洋沿岸部にある「福島第一原発」です。
汚染水対策の あの手、この手が、中々思うようには機能していないのが常態です。
台風の雨で地下水が増え、汚染水が外へ流れ出さないかどうか、とても不安です。

地震の揺れにも、「原発は?」と、気にかかり、
雨が降れば、「汚染水は?」と、不安になるのです。

《原発の耐震設計の根幹となる基準地震動(想定する最大の揺れ)について、
「地震の規模や揺れを小さく見積もる恐れがある」
として使用を避けた計算方式を、原子力規制委員会や電力会社などが使い続けて
いることが分かった。
基準地震動を巡っては、規制委の前委員長代理・島崎邦彦氏が、
6月、関西電力大飯原発などで過小評価を指摘したが、
規制委は7月に現行の計算方式の維持を決めていた》(毎日新聞2016.8.30)
と報じられました。
また、
《規制委は現行の計算方式を使い続ける方針。
だが地震動の専門家がいない規制委が、専門家ぞろいの調査委側の意見を聞かず、
改良された方式を却下するのは無理がある》とも。

その通りだと思います。
台風の予測にしても、その進路と防災対策について、過大とまではいかなくとも、
「万が一」に備えての各種警報等が出され、避難対策が立てられています。

ひとたび起これば、地球規模での甚大被害をもたらす「原子力発電」です。
「万が一」にも備えた安全対策をこそとるべきではないでしょうか。
                              〈ゴマメのばーば〉
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待合室から。

2016-08-30 06:47:05 | 日記
4週間に一度の割で 持病の診察と投薬を受けるために、
掛かり付けの お医者さんへ行きます。
もう、25年以上お世話になっている医院です。

いつものように診察券と保険証を受付で提示して順番待ち。
待合室にいる患者さんの お話が耳に入ってきます。
今日は、市が行っている高齢者検診の方が多かった感じでした。

たまたま、知り合いの方と待合室で遇ったものでしょうか、
挨拶を交わし、簡単な近況報告などしている模様です。

「ところでさぁ、あなた80越した? まだ?」
と、やや遠慮がちに。
『来年よ、来年なるわよ。あのさぁ、50の坂・60の坂・70 80の坂ってもんがあるのよ』
と、少し年齢が上らしい方の応え。
「その坂の時って、けっこう体調に不具合が出てくるんじゃない」
と、身を乗り出しがちに。
『でもさぁ、その坂 何とか乗り切ってしまえば、また それなりに やっていけるもんよ』
割と大きな声で応えたのは、心身ともに健康に自信があるからかもしれません
「そうかもねぇ、確かに」
年下と思われる方が、感心したように肯いていました。

聞いている私も、心の中で肯いています。
なるほど 言えるかも、と。
やや間をおいて、
『わたし、もう坂は無いのよ、在るっていえば あるし 道そのものが無いってこともあるし』
『とにかく、体のことで、痛いところが無ければ、
くよくよしないで、面白そうなことだけ考えりゃいいのよ』

私は、拍手をしたくなりました。
いいね! いいね! いいね! と。
自在に生きてらっしゃる。
それって、知恵ですよね、と。

私の名前が呼ばれました。
何時ものように血圧を測って、問診があって、
お薬を頂いて…………。

今朝の新聞に、
《高速増殖原型炉「もんじゅ」について、現行計画に基づいて今後10年間運転する場合、
国費約6000億円の追加支出が必要になると政府が試算している》
という記事が載っていました。
知恵の仏さま・文殊菩薩さまの名に恥じるシロモノだな、と思いました。
これから、どうするのか、運用する側の「知恵」が問われているのではないでしょうか。

   『とにかく、体のことで、痛いところが無ければ、
       くよくよしないで、面白そうなことだけ考えりゃいいのよ』
こんな、知恵で生きている「高齢者」もいます。

待合室からの報告者は、〈ゴマメのばーば〉でした。
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〈思わずの拍手〉

2016-08-29 09:13:41 | 日記
彫刻家の舟越保武さんの作品、エッセーも含めて大好きです。
作品の企画展には、4回ほど訪れています。

雑誌や推理小説の類は別として、私の殆どの本には、書き込みや、付箋が貼ってあります。
でも、舟越さんの本には、書き込みも 線引きも 付箋も皆無。
後日、再読した時に、新しい発見をして味わいたい、がその理由です。

今年の三月に出版された舟越保武さんの長女・末森千枝子氏の著書
『「私」を受け容れて生きる ――父と母の娘――』
を読んでみました。

“あぁ、娘さんから見た父としての舟越さんは、そして その家族は、こんな風だったのか”
との、感慨がひとしおでした。
特に印象深かった舟越さんの お葬式の描写の一部を載せさせていただきます。

  《実に不思議なことだけれど、父が亡くなったのは、
   長崎二十六聖人が処刑された二月五日のことだった。
   その日の朝、危篤の連絡を受けたとき、私は今日がその日だと思った。
   家族みんなが病院に集まり、夜になって、いよいよというとき、
   私たち目には見えないけれど、二十六人が病室に迎えにきてくれていると思った。
   そうに違いないと強く感じていた。
   私は息絶えようとする父に、「お父さん、本当にいい人生だったじゃないの」
   と声をかけた。心からそう思っていた。
   母は、「武さん、また会いましょうね」と言っていた。
   火葬場で荼毘に付されようとしたそのとき、私は思わず拍手をしていた。
   自分にとっては、それがとても自然だったのだけれど、他には誰もそうする人が
   いなかったので、実にバツの悪い思いがした。
   後にパリにいる妹から聞いたのだが、フランスでは、亡くなった人を送る時に、
   拍手をすることがよくあるそうだ。》

『お父さん、本当にいい人生だったじゃないの』と、娘さんから、
『武さん、また会いましょうね』と、妻からの呼びかけ。
思わずの拍手。
なんて、いい お見送りだったのでしょう。

舟越保武さんの写真集を取り出して、ゆっくり じっくり、味わいました。
「ダミアン神父像」 「聖セシリア」 「長崎26殉教者記念像」
脳梗塞で右半身が不自由になった後の作品「ゴルゴダ」その他。

舟越保武さんの、そのまなざしの向こうに、私も、しばし目を凝らして…………。
〈ゴマメのばーば〉
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怖かぁねぇや、女の腕まくりと おんなし(同じ)よ!

2016-08-28 06:05:55 | 日記
朝、起きたら 雨。
屋根も、庭の花木も地面も しっとりとしていました。
夜中に降った雨は、地面が十分に潤った とまではいかなかったようです。

昨夕、連れ合いが庭の花木に水やりをしました。
今年は庭木の剪定時期が遅かったので、新しい葉が十分に出揃わないうちに
盛夏となってしまったのです。
切り落とされた小さな枝の先々が、まだ傷を負ったように痛々しく感じられます。

先だって、いつも訪問させて頂いているブロガーさんの記事から、
「高解像度降水ナウキャスト」というアプリがあることを知りました。
テレビ等の予報よりも詳細に、地域の降水予報が5分単位で示されます。
“なーんか おもしろそう”
さっそくタブレットに入れておきました。

「高解像度降水ナウキャスト」によれば、漸次1ミリ~5ミリほどの降水とのこと。
水やりは、翌朝まで待ってみるか………と、思ったのですが、連れ合いも私同様、
デジタルのものには弱い というか、ストレートには受け入れられない世代です。
“降らないと、植木もかわいそうだから”
との理由で、たっぷりの水やりをしました。

はずれです。
水道代が惜しかった、などとチョッピリ主婦の顔が出ました。

本日も、1~5ミリ程の降水量と、「高解像度降水ナウキャスト」は示しています。
はす向かいの家では、屋根のついたベランダに洗濯物を干しています。
子どもさんがいれば、少々の雨模様であっても洗濯物は外に出さなければいけないのでしょう。
数軒先のお宅のご主人は、郵便受けから新聞を取りがてら、空を見上げています。
“今日は降るのかなぁ”という表情で。

私も、空を観察しました。
西の山並みは見えません。
雲は厚くはありません。
風、無風状態。
〈降っても たいしたことは無い〉
が、私の予報です。
でも、便利なものができたものだなぁ、と、しみじみ しみじみ。

子どもの頃、遠足の前日の夕方、
“あーした天気になーれ”
と、下駄の片方を抛りなげて、天気占いをしたことが懐かしく思い出されます。

明治27生まれの父は、夏の午後、空模様を眺めて こんなことを。
  『亥(い)の方角の入道雲なんて 怖かぁねぇや、女の腕まくりと おんなし(同じ)よ』
  『丁(ひのと)の雲だな。こりゃぁ 来るぜ。洗濯物、取り込んじゃいな』

懐かしいことを思い出させてくれた「高解像度降水ナウキャスト」でした

               ※丁(ひのと)…………南南西微南
                亥(い)…………………北北西微西
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かなり“いい加減な”化石人間なのでしょう、きっと。

2016-08-27 06:15:19 | 日記
一昨日は、AIを活用した軍用ロボットのことなどについて、
やや妄想に似た所感を記してみました。
様々なAI関連の報道によりますと、
《入社試験での書類選考を、人間の代わりに行う人工知能(AI)をNECが開発し、
人材紹介会社など、3社程度が導入したことが、24日 分かった。
過去に採用した社員の履歴書などをAIが学習し、企業が求める人材の傾向を分析、
合致する志望者を選び出す仕組み。》
などとのニュースも報じられています。

〈人事担当者の好みといったあいまいな採用基準を排除し、公正に評価する狙いがある〉
〈入社志望者の履歴書の記載内容を分析し、採用方針に合致する人材を選び出す〉
〈AIによる採用候補者の絞り込みが一段と進み、事実上の1次面接までAIが担うことも可能になる〉
等のメリットがあるからと言う理由からの導入らしいのです。

スポーツ等の記録なら分かりますが、採用基準の「公正評価」とは何でしょう。
もちろん、採用の決定は書類選考のみによるものではないはずです。

反論を承知で言えば、昔からよく言われるところの、
〈無かったことにする〉
〈聞かなかったことにする〉
〈知らなかったことにする〉
などとの合意形成、〈ばーば〉は嫌いではありません。

「在る」ものを「無い」とするわけではなく、
「聞いたこと」を「言わなかった」とするわけでもなく、
「知っていること」を「知らない」という事でもない、合意形成。

人間は、大なれ小なれ過ちを犯しますし、
窮してウソをつくこともあるのではないでしょうか。
もし、過去の経過をエンマ様の鏡の様に、すべて映し出されたところから、
その条件からしか、その先を生きられないとしたら、
何と窮屈な世界になってしまうのでしょう。

頗る反社会的な犯罪でもない限り、若気や、弱さ、切なさから犯してしまった多少の「偽り」
などは、全てを鮮明にすることなく、
〈無かったことにする〉
〈聞かなかったことにする〉
〈知らなかったことにする〉
ことのほうが、また新たな道を進み易くする世の中の様な気がいたします。
もちろん、「反対」とおっしゃる方も多いでしょうが。

人間 180度転換した生き方だって可能なのです。
経歴から言えば、医学部を出た方でも小説家になる方だって沢山います。

こんなことを考える私は、かなり“いい加減な”化石人間なのでしょう、きっと。
                               〈ゴマメのばーば〉
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