ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

《各員一層奮励努力セヨ》などと。

2020-03-31 06:22:36 | 日記
 冬に戻った様な昨日でしたが、今日は一転、晴れ。
 薄雲はたなびいていましたが、穏やかな日差しは暖かく、散歩の私を、ずっと包ん
 でくれていました。
 今日は、往復共に国道4号線バイバスの土手道を歩きました。
 遠くの山並みは薄い雲に覆われてはいましたが、所々に蒼みがかった山肌が見え隠
 れしていました。
 ゆっくり ゆっくり、歩いて、立ち止まって、ゆっくり ゆっくり、と。
 クルマは通りませんから安全です。
 すれ違った人もいませんでした。
 空を見上げ、刺すような冷たさなど全く失った春の風を身に受けながらの歩き。
 上空も風が無いのでしょう。
 飛行機雲は、のんびりと時間をかけて空に溶け出していました。
  ♪ はるがきた はるがきた どこにこきた
    空にきた 雲にきた 土手にきた
 と、適当にコトバを変えて歌いながら、2キロほど歩きました。
 「健康の為に〇〇をする」となりますと、ヘソ曲がりの私は、チョッピリ引いてし
 まうことが多いのですが、けっこう、散歩を楽しんでいます。
 『よく見れば なずな花咲く 垣根かな』
 芭蕉のことなど思い出して、足元を眺めたり、耳を済ませたり・・・・・・
 バイバスの土手ですので、クルマは下を走りますが、走行音は、かなり聞こえます。
 でも、済ませた耳に響いてきたのは雪解けの水の音でした。
 歩行者道路となっている土手道の端を流れていく雪解け水の音です。
 ああ、春の音だと。
 ほぼ40分程度の散歩でしたが、コロナウイルスの「コロ」さえ頭に浮かびません
 でした。

 〈ウイルスとの戦いは、長期戦を覚悟していただく必要がある〉
 と安倍首相が言ったからではありませんが、どの時点を終結とするかにもよります
 が、長期化は避けられない様な気がします。
 毎日新聞(3月30日)の【風知草】欄に次のような山中伸弥・京都大教授の、見
 解が紹介されていました。
 《新型コロナウイルスとの闘いは短距離走ではありません。
  1年は続く可能性のある長いマラソンです。
  ・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・
  「ウイルスとの闘いは、有効なワクチンや治療薬が開発されるまで手を抜く
  ことなく続ける必要があります。
  (中略)
  社会崩壊も、医療崩壊も起こらない形で、(新しい現実を)ゆっくりと受け
  入れる必要があります」 》と。

 確かに、そうなんでしょう。
 恐がってばかりで体調を崩してしまっては元も子もありません。
 専門家の話に耳を傾けながら、自分なりの対処戦略を練らなければ、と思っていま
 す。
 まずは、しっかり食べる・体を動かす・コロナ関連のテレビは、一日2回に限定し
 て確かな情報を得る、等々。

 家に戻りましたら、孫から電話がありました。
 「買い物ある?」
 「感染者が増えて来たから、いっそうの注意を怠らないように」
 と、医療業務従事者の孫は、きっと私よりも多くの情報を持っていて心配してくれ
 るのでしょう。
 ありがとうです。
 と、申します私、古―い人間でございます。
 軍国主義的教育を叩き込まれた世代です。
 とっさに思い浮かんだコトバは、
 「皇国ノ興廃、此ノ一戦ニアリ。各員一層奮励努力セヨ。」(※)
 でした。
 自分でも、びっくり。
 敵は、新型コロナウイルス。

 (※)ロシア・バルチック艦隊との日本海海戦にあたり、全軍の士気を鼓舞する
    ために掲げたZ旗に書かれた檄

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春の、雪の日。

2020-03-30 06:25:45 | 日記
 日曜日。
 教会へ行く日ですが、コロナウイルス関連で、教会での礼拝は先週に引き続きお休み
 させていただきました。
 先週と同じように、礼拝の時間帯に合わせ、所定の聖書を拝読し、下手なオルガンを
 弾いて讃美歌も歌いました。
 教会では、礼拝が済めばすぐ散会となっているとのことですので、時計を見ながら、
 Kさんや、Sさんは帰られたであろうか、などと窓の外を眺めながら考えていました。
 3月の第一週目から教会礼拝を休んでいますが、なんだか長―い期間が過ぎた様な寂
 しさを覚えています。

 朝から夕方まで雪が降り続いていました。
 今冬は一度も雪掻きをしていません。
 積もれば、しなくては、と思っていましたが、屋根には積もってもアスファルトの上
 は溶けていますので、雪掻きの必要は無いようです。

 土門拳賞が発表となり、藤本巧氏が受賞。
 受賞作品展が東京・ニコンプラザ新宿で(4月14~20日)開かれるとのことです
 が、コロナウイルスの関連で、多分行けない、行かないと思います。
 8月になれば、酒田市の「土門拳記念館」で展示されるとのことですが、こちらも、
 行けるものかどうか。

 ひ孫二人の写真と動画が送られて来ました。
 Uちゃんは、昨日、保育園の卒園式を迎えましたので、お祝いにケーキを届けたので
 すが、
 「ケーキ ありがとうございました」
 と言うお礼の言葉でした。
 挨拶の途中、次の言葉が出て来なくてパパに尋ねたりしての、嬉しい動画でした。

 NHK朝ドラ、「スカーレット」が終わりました。
 楽しんで観ていましたが、陶芸家喜美子の長男、武志が死んだのは残念。
 朝ドラだから、よもや死なせはしまい、などと思い込んでいたのです。
 ドラマですが、観ていますとつい思い入れが強くなり、白血病の武志にドナーが現れ
 るかも、などと期待を込めての展開を望んでいた私です。
 やっぱり、シュンとしてしまいました。

 突然、「ぎゅう」(ハグ)しよう、と言い出す母親の喜美子。
 照れながらも「ぎゅう」した武志。
 「幸せや」と、武志。
 「幸せや」と叫びに近い喜美子の声は、母親の慟哭でしょう。
 2年後、武志はあちらへ旅立ちました。
 武志の作品は、生きつづけます。
 窯の炎・スカーレットを見つめる喜美子。
 コロナ関連の暗いニュースが飛び交っているだけに、尚のこと、物悲しくなってしま
 った私です。
                   〈ゴマメのばーば〉
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もうじき咲き始めるかも・・・

2020-03-29 06:28:18 | 日記
 予報では雨から雪に、ということでした。
 朝、起きてすぐ窓のカーテンを開けて空模様を確かめました。
 雲は広がっていましたが雨は降っていません。
 今日は、ひ孫のUちゃんが通っている保育園の卒園式です。
 運動会や遠足でもあるまいし、室内で行われる卒園式ですから雨が降っても、特段
 の支障は無いはず。
 ただ、卒園という一つの区切りを迎える日ですから、「晴れ」にしてやりたいと。
 そんな、ひい婆の願いです。

 もう、式が始まったのかしら、どんな洋服を着て行ったのかしら、と気がかりです。
 気がかりが高じて、散歩に出たついでに保育園脇を通ってみることにしました。
 保育園は、我が家から400メートルほど離れた場所にあります。
 日課になっている散歩のコースには入っていません。
 途中、きつい坂があるからです。
 でも今日は坂など何のその、しっかり歩いて行ってみました。
 と、保育園の門は閉じられ、室内のカーテンは全て引かれ、人の気配は皆無。
 そこで、気が付きました。
 保護者が同伴する卒園式です。
 参加する人の数は結構多くなるはず・・・・・・・
 同町内にある公民館辺りでの式になったのであろうと。

 あーあ、と言う気分。
 公民館までは、けっこう距離がありますし、別な場所で行われているのかもしれま
 せん。
 そこで、気分を散歩に変えました。
 国道4号線バイパスの土手道を西北に歩きながら安達太良山や、磐梯山、遥かに蔵
 王の姿を望みながら、ゆっくりと。
 暫く歩いてから陸橋を渡り、バイパスの反対側の土手道を引き返して来ました。
 晴れていれば、南西に那須連峰が望めるのですが、今日は姿を見せてはいませんで
 した。
 ゆっくりと歩いていましたら、まだ若い樹齢の桜の木に出会いました。
 けっこう蕾がふくらんでいます。
 もうじき咲き始めるかも・・・・・・
 立ち止まって、暫し眺めながら、語りかけてみました。
 「ねえ、若い桜は、どうして早く咲くのかしら」と。

 そういえば、安倍晋三夫人の昭恵氏が、「花見をしていた」との集合写真が、ニュ
 ースで報じられていました。
 知人とレストランで会合を持ち、その際に桜の下で撮影したとのこと。
 この時期です。
 自粛なさっていた方が賢明では、と私も思いますが、27日の参院予算委員会で、
 この件について問われた安倍首相の回答は、全くいただけないものでした。
 『正確に冷静に物事を見ていただきたい。都の自粛要請に当たりません。』
 との反論。(毎日新聞 3月28日)
  えっ、えっ、えっ!
  じゃぁ、なんですか。
  友人、知人なら集まってもいいわけ?
  レストランの敷地内ならOKなわけ。
  花は見なかった、というわけ。
  「自粛」って、何のためにするの?
 等々、くだらないことも言いたくなってしまいます。
 安倍首相のムキになる反論は、いつもながらみたくはありませんでした。
                          〈ゴマメのばーば〉

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明日も、生きたいと。

2020-03-28 06:15:00 | 日記
 散歩がてらに、買い物をして来ました。
 孫が、
 「スーパー等の人混みは、極力避けるように。リストアップしてくれれば、僕が買っ
  て来るから」
 と、言ってくれますので、品名がはっきりしている日用品等は、お願いしているとこ
 ろです。
 でも、日々の献立に要する食品の類は、中々頼むことが困難です。
 〈見繕って購入する〉〈代替品にする〉等のことは、頼むことにムリがあるからです。
 そんなわけで、孫には内緒で、数日に一回程度、あまり混雑しない時間帯を選んで、
 主に、新鮮な野菜や魚介類を買いに出ています。
 日々の食事は、健康の基ですし、この時期身体の免疫力を落とさないためには、嗜好
 に合ったものを頂くことが大切だと思っていますので。

 そんなわけで、散歩の途中で買ったのは根菜類がニ三種類でした。
 だいじょうぶ持てる、と思ったのですが、歩き始めましたら、これが、重い!
 持つ手を右や左に度々持ち替えながら、ようやく家に着きました。
 「アーア疲れた」
 「ただいま」代わりに、口から飛び出した言葉です。

 25日夜、小池百合子都知事が緊急記者会見を開き、東京都民に今週末の不要不急の
 外出の自粛を求めました。
 これを背景に、都内のスーパーなどの小売店で食品などが買いだめされ、品薄になっ
 た、などの現象がニュース等で流されました。
 まさか、当地では、そうしたことは・・・・・・・
 と考えてはいましたが、けっこう、多量の食料品等を買っている方も、チラホラ見受
 けられました。
 東京都の「自粛」と直接的な関連があるかどうかは分かりませんが。

 9年前、東日本大震災の際、スーパーなどは開いていず、放射線への不安もあって外
 出が困難な時を数日間過ごしたことを思い出します。
 幸い、水道水がトロトロではありましたが蛇口から出ましたし、放射線値も飲用可の
 値でしたから、そう慌てることはしませんでした。
 それよりも、福島第一発電所の爆発後の推移と放射線値がどうなって行くのかとの、
 恐怖感が強かったと思います。
 昭和12年生まれの私です。
 食べ物に関しては、戦時下の食糧難の経験もしていますから、
 〈米と味噌さえあれば、ひと月は生きていける〉
 そんな確信がありました。今でも、そうです。
 だから、〈入手出来なくなるという不安〉は、少なかったのです。

 重い荷物を持ち、9年前を思い起こしながら歩きました。
 個人的な要因に帰するものであれ、災害の様な不測なものに因るものであれ、人生
 10年に一回位は厄介なことが持ち上がるのかも・・・。
 でも、83年生きてきました。
 生かされてきました。
 明日も、生きたいと。
                        〈ゴマメのばーば〉
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『ありがとうございました』

2020-03-27 06:17:31 | 日記
 今週末、ひ孫のUちゃんは通っていた保育園の卒園式になります。
 4月からは幼稚園へ。
 その日に備えたのでしょうか、長い髪をポニーテール風に結わえていたのですが
 可愛らしいショートにカットしてきました。
 本当は、会って「かわいいね」と、頭を撫でてあげたいのですが、ここ暫くは、
 コロナ感染予防絡みで、私の家に訪れてはいません。
 さびしいですが仕方がありません。
 ラインで、昨日おしゃべりをしました。
 すっかり、女の子の感じになっていました。
 卒園式の日にはケーキを届けようと思います。

 散歩は体力保持のための、謂わばサプリメント。
 しかし、少々飽きて来ました。
 やっぱり、バスや電車に乗って、映画や買い物、喫茶店へ行ったり、あれこれの
 集会へ行くのが私の好むところです。
 でも、この時期、ガマン・ガマンです。
 〈感染する時は注意しても、するものよ〉
 と語る知人もいます。
 確かにその通りです。
 明日のことは、誰も分かりませんから。
 でも、明日があるとの前提で今日を生きているわけですから、備えが出来ること
 はしておいて、あとは神さまにお任せする以外は無い、というのが私の生き方で
 す。

 今日は気温も高く暖かな日でしたので、室内に置いたクンシ蘭や、胡蝶蘭、その
 他の鉢物を戸外に出して薄めの施肥をしました。
 葉っぱが元気に上、いや空に向かって腕を伸ばしているように見えます。
 「どう? 気分は」
 と話しかけてみました。
 春蘭は、地植えで庭の東脇にあります。
 細長い葉を、沢山伸ばしていましたが、よく見ましたら、花茎が伸びずに花をつ
 けていたのです。
 気がつきませんでした。
 こんなことは、あまり無かったのですが、いつも訪問させて頂いているブロガー
 さんが、同じ状態の春蘭について記していらっしゃった事を思い出しました。
 これは、やっぱり暖冬だったせいなのでしょうか。

 フキノトウは天ぷらにして沢山頂きました。
 春の香り、春の味です。
 そして、先の戦争末期、疎開先で食べられる山野草を毎日兄と共に摘んで食した
 時、「もう、フキノトウは 食べたくない」と、言って母を困らせたことなどが
 思い出されます。

 今日は、草花の手入れなどしましたので散歩はお休み。
 同じ教会へ行っているKさんが、先だって2月に開かれた「朗読会」のCDを送
 ってくださいました。
 チケットを頂いていながら、訪問客があって行けなかった「朗読会」でした。
 新見南吉の「手袋を買いに」その他です。
 大好きな作品なので、何回も、何回も聴かせて頂きました。
 母と子狐、そしてキツネと知りながら、暖かーい手袋を売ってくれた帽子屋さん
 の心温まるものがたり「手袋を買いに」の最後のナレーションです。

  ・・・・・・・・・・・・
  「母ちゃん、人間ってちっとも恐かないや」
  「どうして?」
  「坊、間違えてほんとうのお手々出しちゃったの。
  でも帽子屋さん、掴まえやしなかったもの。ちゃんとこんないい暖い
  手袋くれたもの」
  と言って手袋のはまった両手をパンパンやって見せました。お母さん
  狐は、「まあ!」とあきれましたが、「ほんとうに人間はいいものか
  しら。
  ほんとうに人間はいいものかしら」とつぶやきました。

                   (新見南吉「手袋を買いに」より)

 CDを送って下さったKさんご夫妻に、
 「あったかいもの、送って下さってありがとうございました」
 と、心の中でお礼を申し上げました。
                         〈ゴマメのばーば〉
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