ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

こちらこそ先に

2013-11-30 07:57:30 | 日記
特定秘密保護法案は28日、参院国家安全保障特別委員会でも、審議日程のことなどで冒頭から紛糾したのこと。
安倍首相は、衆院本案通過を受けて
『参院審議などを通じ、国民の不安の払拭につとめたい』
と、語っています。
二院制の意義と役割を十分に踏まえ、審議をつくしてほしいと願っています。
とはいうものの、
参院も、多数にものを言わせて強引に可決してしまうのだろう、と暗澹たる気持ちに陥ってしまうのですが。

広島高裁岡山支部では「選挙無効訴訟」で、初の「定数配分を違憲」と判断、選挙を無効とする判決がでました。
菅官房長官は「極めて厳しい判決だと受け止めている」
石破官房長官は「無効という判断が出たことは、極めて重大だと思う」
と述べています。

日本は三権分立の法治国家です。
すみやかに是正すべく対処して下さい。
こちらこそ、早急に対処すべき事柄です。
国会で、政府与党の多数による横暴は許されません。

安倍首相の国会での答弁の様子について少々。
審議とは、ケーキを食べながらの「おしゃべり」とは異なりますが、首相が、
『参院審議などを通じ、国民の不安の払拭につとめたい』
というのであれば、もう少し、血の通った応答をすべきでしょう。
     用意された書面、
     言質を取られないよう 周到に準備された官僚(?)の原稿、
     を、下を向いたまま、やや速めに読み上げる……。
     表情からすれば「目」の動きに落着きが感じられないのです。
こうした様子を眺めますと、私は、
〈個人としての「安倍晋三」は、小心なのであろうか〉
などと、考えてしまいます。

一国の首相である方の、「見た目人物評」などを言うことは 失礼に当たることかもしれませんが、指導者の資質として私が感じることは『恐い』ということです。

「小心者」は、えてして「独裁的」になりがち……と言われます。

とにかく、
特定秘密保護法案に対しては参院での十分な審議を して下さい。
「選挙無効」の判決へは、「こちらこそ先に」取り組んで下さい。
まさか、
《「裁判官の資質」も、政府 お抱えの「有識者」の判定にゆだねることにしょう》
などとは、言い出さないでしょう。
法治国家が泣きますから。
                            〈ゴマメのばーば〉

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〔お・も・て・な・し〕より美しく。

2013-11-29 00:06:10 | 日記
昨日、【「障害者」は私です】というブログを書きました。
誰もが忙しい夕方の時刻、「話す」ことに障害のある方から 親切にして頂いたという内容でした。
今日も そのことを思い出し、「障害」ってなんだろう と思いを巡らせています。

もう、40年ほど前のこと。
あるキリスト教の会堂をお借りして、講演会が開かれました。
障害者のグループの方たちも一緒で、講演内容は、
たしか、「差別」に関することだったと記憶しています。

当時の私は、ヘビースモーカーでした。
どこへ行く時でも、「財布・タバコ・ライター」が手離せなかったのです。
その頃は、現在の様に「喫煙」への社会的嫌悪が、さほど厳しくはありませんでした。
だから、どこでも、いつでも吸っていたのです。

講演会場は超満員で、通路にまで ぎっしりと人が座っていました。
その会場で、私はタバコを控室に置いてきたことに気づきましたが、なにしろ大層な人混みです。
タバコを取りになど行けはしませんでした。

そうした折、私の脇に座っていた言語障害のある方が、私の気持ちを察して下さり、手話で、隣の人に「タバコを持ってきてほしい」と伝えてくれたのです。
伝言は、手話その他を交え、出口に一番近い席の人にまで伝えられて行きました。
そしてタバコが、灰皿と共に、私に届けられたのです。
リレーの たすきの様に。

私は、ありがとうの感動と共に、自分に深く恥じ入ったことを覚えています。
私は、
手も足も、目も耳も、
話すことにも、見ることにも、
特段の不自由は無かったのです。

でも「障害者」と呼ばれている方たちが、私に示して下さった「リレーの絆」に比して、
私の日常などは、お粗末なほどに自己本位でした。
人と人とのかかわり合いからすれば、「手も足も萎えて」いたのです。

「新型出生前(しゅっせいぜん)診断」
という胎児の疾患の有無を判定する診断があるそうです。
診断結果が陽性反応ですと、中絶を選ぶ方も多いと聞きました。

中絶の背景には、障害を持つ子を産み育てることへの、大きな不安があることでしょう。
当事者でもないのに、きれいごとで、「人権論」など持ち出すつもりはありません。
でも、障害を持つ人と身近に接する機会を多くして、
社会全体が考えていかなければ、と強く思っています。
これは、障害を持った方からの「思いやり」を頂いた私の、願いでもあるのです。

この「思いやり」は、
にこやかな〔お・も・て・な・し〕より美しく、
世の中(社会とは言いません)を明るくしてくれ、
私たちの ごう慢さにも 気づかせてくれることでしょう。
                           〈ゴマメのばーば〉

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「障害者」は私です

2013-11-28 06:45:32 | 日記
ひさびさに、よしもとばなな の本を読んでみました。
『スナックちどり』(文芸春秋社)。
離婚した私と、身寄りをすべてなくしてしまった いとこが、イギリスの田舎町を旅した物語です。

【……シーズンオフっていうのは、つまりはそういうものなんだろう。
だれだって、もう好きにすれば? みたいな雰囲気がホテルや町を覆っていて、それがまた疲れた心にいい感じにしみてきた。だれも急いでいないってなんてすばらしいことなんだろうと私は思った。……】

《だれも急いでいないってなんてすばらしいことなんだろう》
図書館へ本を返しに行った帰り道、この言葉が私の心に留まっていたのです。

JR駅前。
バスターミナルで、私はバスの到着を待っていました。
駅構内から出てくる人、バスを待つ人、誰もかれも忙しそうです。
《だれも急いでいないって、なんてすばらしいことなんだろう》
などと言っていたら、この社会を生きてはいけないのでしょう。

そんなことを考えているうちに、バスが到着。
バスの行き先表示など 見もせずに、私はタラップに足をかけました。
すると、誰かが背中をトントンと軽く叩くのです。
振り返りますと、
一人の男性が、私が乗ろうとするバスの「行き先表示」を指差しています。

そのバスは、私の乗るバスではなかったのです。
急いでタラップを降りました。
背中をトントンと叩いて教えて下さった方は、話し方に少々障害がある方です。
時々、私と同じバスに乗り合わせる方で、知人とまでは言えないつながりです。

バスを乗り換え、外を見ましたら、
その方は、立ったままバスを見送っていて下さいました。
軽く うなずきながら、
「良かったね」の表情で。

もし、その方と私が逆な立場だったら、
「あなたが、いつも乗るバスではないよ」
と、多分 私は教えなかったでしょう。
友人でも 知り合いでもない人の乗るバスの行き先など、
私は気にもかけなかったはずです。

あぁ、世の中 忙しく動いていても、
こんなにも 気持ちに余裕のある方だっているのだ、と嬉しくなりました。
「話す」という機能に障害があっても、
「話す」という、人と人との絆からすれば、
私の方が障害者なのでしょう。

誰もかれも忙しい夕方のバスターミナル。
私はゆったりしたものを いただいたのです。

『ありがとう』
と、心の中で言いました。

私は、
《一人でも、急いでいない人がいるって、なんてすばらしいことなんだろう》
と、言い換えてみました。

「秘密保護法案」が衆院を通過し、落ち込み気分の私でしたのに、
風も冷たかったのに、
何だか、あったかーくなった今日の夕方でした。
                          〈ゴマメのばーば〉
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「不断の努力」で

2013-11-27 08:04:22 | 日記
何とも悔しい思いです。
残念です。
怒りを覚えます。
「秘密保護法案」が26日衆院を通過しました。

25日開かれた福島での「公聴会」の詳細は、
知れば知るほど県民をバカにした「公聴会」だったと思います。
7人の陳述者全員が、この法案に対して「反対」「慎重審議」を表明したにもかかわらず、
「公聴会」終了後、自民党の中谷元氏は、
「(法案全体の意義について)理解を得られたのではないか」
と述べ、議論は尽くされたとの認識を示したそうです。

「公聴会」を傍聴した男性は
「陳述者が質問できないなど中身が不十分だった。開かれた議論ではなかった」
と、この「公聴会」の在り方に疑問を呈しています。

福島県議会から同法案に対して提出されている『慎重な対応を求める』意見書を受け、
福島での「公聴会」を急ぎ開催し、
「政府は、きちんと意見を聞きました」
と、いう形づくりをし、26日の、衆院通過です。
許されないと思います。

また、森少子化対策担当相に、
お粗末な国会答弁の役割だけを押しつけた任命権者にも、怒りを覚えます。

参議院では、残された期間、十分な審議をしてほしいと思います。
廃案を望みますが、政府与党は「多数」です。
「多数」で押し通すことも、
「黒」を「白」ということも可能です。

残念ながら、
こうした政府与党を、先の選挙で選んだのは、私たち国民、県民でした。
今後、日本の国は、多数の国民、有識者が懸念しているように、
自由にものが言えない国になって行くことでしょう。

でも、怯み(ひるみ)・おびえ、てばかりもいられません。
日本国憲法・第九十七条にあるように、
【この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。】
ここに、立脚し
第十二条にあるように、
「憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」
のだと思います。

日常的に、政府・政治の在り方を注視していかなければならないのだと思います。
選挙は、まだまだ先ではありますが、
私は、政治、政治家を熟視する力を蓄えたいと思っています。

子どもの頃、戦争がありました。
真実を「知らされる」ことも無く、「語る」ことも出来ずに、兄や父が戦場で、
そして非戦闘員の母や子どもも、戦禍で死んでいきました。
そのことを忘れたくはありません。
                         〈ゴマメのばーば〉
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『公聴会』とは、開けばいいだけ? 聞けばいいだけ?

2013-11-26 07:51:51 | 日記
25日、特定秘密保護法案をめぐる地方公聴会が福島市で開かれ、
地元の弁護士や、福島県浪江町の町長ら7人が意見陳述を行いました。

浪江町長は、原発事故の際、(SPEEDI)の情報が適切に公開されなかったため、
一部の町民が、より放射線量の高い地域に避難してしまったことを述べ、
「秘密保護ではなくて、情報公開が原則」
「秘密の範囲が不透明な法律が必要とは思えない」
「慎重に、十分に国民のために論議を尽くすことが大切だ」
と訴えました。

また、県弁護士会副会長も、
「同様の原発事故が発生した場合、SPEEDI情報は特定秘密にあたる可能性がある」

桜の聖母短大の二瓶由美子教授は
政府のパブリックコメントで、法案に77%の反対意見が寄せられている点を重視、
「この法案にストップをかけてほしい」
「今回の手続きに納得できない」
と述べました。

そして、
東京電力の協力会社・東北エンタープライズの名嘉幸照会長は
「原発は、安全についてコメントするのがタブー視されてきた」
「原発労働者は、知る立場にあっても外部に安全性について話すことができない。
家族でも話せない。そういう環境が長年続いてきて、原子力の安全神話を生み、
取り返しのつかない事故につながった」
「この法案が成立すれば、原発労働者が一層萎縮する可能性がある」
と述べています。


私も、県民の一人として、その通りだと思います。
『この法案が成立すれば、原発労働者が一層萎縮する可能性がある』
という言葉は重いと考えます。
原発に限らず、「国民の知る権利を奪う」この法案は、廃案にして欲しいと思います。

しかし、政府は「福島での公聴会を済ませた」ということで、今日、26日にも、
「衆院採決」を目論んでいるようです。
「公聴会」の翌日「採決」ということは、「公聴会セレモニー」として、
またまた福島県民が利用されたのでしょうか。

「公聴会」とは、「公」に「聴く」ということです。
単に、特別委の額賀福志郎委員長(自民)らが出席して、
〈陳述者からの意見を聞けば〉いい
〈述べさせれば〉それでいい
と、いうものではないでしょう。

私たちの選挙区から選ばれた与党議員は、
「ふるさと」の議会からの『慎重な対応を求める』意見書や、
「公聴会」で述べられた事がらを、どの様に受け止めているのでしょうか。
大臣は二人もいるのです。

25日、参院決算委での森氏の答弁は、お粗末でした。
質問にはしっかり応えて下さい。
とにかく、国民の懸念にしっかり応えて下さい。
                         〈ゴマメのばーば〉
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