ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

でも やっぱり囚われの身、とか。

2017-09-30 06:16:20 | 日記
朝、窓を開けたら空の隅々まで「秋」が広がっていました。
風はありませんでしたが入り込んできた冷気に思わず
「おっ さむ!」と。

まだ残っていた夏物衣類の整理を今日済ませてしまおうと、主婦の部分の私が
考えたのですが、
〈ちょっと待って、こんなに いい日は めったにないよ〉
と、ブラブラ癖の部分が異議申し立てをしました。
結果、早々に洗濯だけ済ませてブラッと お出かけ、ということに。

こんな気持ちのいい青空の下を歩いていますと、「国会解散」なんて、どこの国のハナシ?
って気分です。
時々訪れる公園脇の、広い窓ガラスのあるレストランで軽い食事とコーヒー。
ぼんやりと、秋支度を始めた桜の樹々やコスモスを眺めていました。
でも、やっぱり持って生まれた性格でしょうか、様々な思いがアタマに脈絡もなく
浮かんでくるのです。
 ひ孫が熱を出した とか
 職場で先輩だったKさんの名前が朝刊の訃報欄に載っていた とか、
 昨晩 連れ合いと諍いになった後味の悪さ とか、
あれこれとランダムに浮かんできたり、消えて行ったり。
そして、やっぱり「解散・選挙」に関わることなども。

  《中道リベラルだった民進党と、改革保守を掲げる希望の党は理念に違いがある。
   小池氏は安保政策や改憲問題など個別に「踏み絵」を迫るという。
   希望者が新党で公認される保証はない。
   野党結集の必要性は認めるが、理念や政策を捨て去り合流するのでは有権者の
   理解は得られない。》(毎日新聞 9月29日 社説から)

〈まったく、そうだよなー〉とか、
それに、
〈与野党が大衆迎合的な政策を競うようでは本末転倒だ。〉って言うのも、本当だ とか。

こちらのニュースも。
多摩動物公園で飼育されているボルネオオランウータン・ジプシーが死にました。
 62歳で世界最高齢
 インドネシアのカリマンタン島生まれ
 3歳で来園
 2頭の雄との間に雌の子を4頭もうけた
 国内で飼育されている33頭のうち16頭がジプシーの子や孫とのこと。

人間社会の規範でオランウータンの気持ちを量ることなどできはしませんが、
 「来園」した頃の いきさつはどうだったのか とか、
  やっぱり、人間社会で言えば「拉致」じゃなかったのか とか、
  来園後、飼育員は 可愛がって育てたのだろうな とか、
  容態が悪化して手厚い治療や看護を受けたようだ とか、
  でも、やっぱり囚われの身、野山を駆け巡ることはできなかった とか、
  あなた 幸せだった? とか。

とか とか とか と、際限なく続きます。
コーヒーを もう一杯オーダー。

わけのわからない時間を過ごして帰って来ました。
でも、とっても贅沢な時間でした。
                       〈ゴマメのばーば〉
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チンパンジーには なりたくありません。

2017-09-29 06:14:12 | 日記
民進党は、
『名を捨てて実を取る決断を理解いただきたい。われわれの理想の社会をつくるため、
好き勝手な安倍政権を終わらせるためだ』
とする前原誠司代表の提案を両院議員総会は了承。
小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」へ合流して選挙戦を戦うことに
なったようです。

とにかく、もう独善を超して独裁者の域に近い安倍政権を止めさせたいとは思っています。
でも、民進党の出した方針、私にしては、まだよく分からないというほかありません。
それに、「希望の党」は、政権交代も含めた真の「希望」へのプロセスとなり得るのか、
という疑問も残ります。
(小池百合子氏の気が変わって、また別のものを立ち上げ、そちらに転身したりとか)

政治であれ、個人的な生き方に関することであれ、すべてが思うままに運ぶということは
まず考えられません。
その時、その時の状況を勘案して選択して前へ進むほかはないのでしょう。
まずは、自分のアタマでしっかり考えたいと思います。
間違った選択をしてしまったとしても、〈自分で考えてみる〉、そうしたポリシーで
生きてきましたから。

それにしても、野党の民進党などが欠席したため空席になっている議場で、
恒例とは言え、衆議院議長の解散宣言の後の「バンザイ」。
何か異常に見えました。

現在進行中の日本の政治・社会形態を視て、先だって読んだ『R帝国』(中村文則 著)
から引用せて頂いて、私の懸念を記したいと思います。

『R帝国』の支配層に居る有能な一人の人物の言葉です。
  《国民は材料である。
   まだ小さかった頃、私はそう気づいた。国民とは、自分が人生を深く味わうための
   材料であると。
   ・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
   私はずっと思っていた。
   国を豊かなまま思い通りに支配するために必要なのは、一部のエリートだけを残し、
   残りの国民達を無数のチンパンジーのように愚かにすることだと。・・・・我々が
   どこかの国を憎めと言えばキーキー憎み、さらに自分達の生活が上手くいかないのは
   誰かのせいだとキーキー騒ぎ、私達が何気なくあれが敵だと示せばそのフラストレーション
   から裏を考えることなくキーキー盛り上がってくれる存在達に。
   全体主義の“熱風”はあらゆる時代に出現したが、私達はその“熱風”をいつでもすぐ作り
   出すことができる。・・・・だがそう思っていたのも私だけではなく、その時代その時代の
   一定数の人間達も同じような考えを持っていた。
   まず国民の大半を、わかりやすく言えば、簡単に言えば馬鹿にしなければならない。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》

  《0・1%のエリートに99・9%のチンパンジーが理想だが、実際には、我々はまだ
   20%のチンパンジーしか造り出せていない。
   残りの50%は自分達の生活が可愛過ぎるため我々“党”を支持しているが、
   チンパンジーではない。
   そして30%ほどまともな人間がまだ残っている。
   だがそれでいい。
   20%のチンパンジーは声がでかいため、50%の人間達に影響し、
   まともな30%はそんな国民達と我々“党”を恐れ沈黙している。
   世界はつまり今、20%のチンパンジーによって動かされている。
   これは愉快だ。
   そうじゃないか?》

チンパンジーにはなりたくありません。
チンパンジーに与したくもありません。
                          〈ゴマメのばーば〉
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『君子は何事に臨んでも、それが道理にあっているか否かと考えて、・・・・・

2017-09-27 06:31:34 | 日記
いい天気でした。
快晴。
西の山並みは まだ色づきはしませんが 夏の終わりの佇まいです。

一か月に一度の検診と投薬を受けるために掛かり付けの医院へでかけました。
血圧 甲状腺 血糖値・・・・いずれも満点とは言えませんが合格(自己評価)の値。
ルンルン気分での戻り路でしたが、気が付いたら
♪ 希望という名の あなたをたずねて 遠い国へと・・・・・・
と、鼻唄交じりに歌っていました。

はて なんだろう、どうしてこの歌が無意識の底から突然浮上したのかしら ? と。
了解しました。
昨晩は、安倍首相の解散劇の〈口上〉やら、小池都知事の「希望の党」設立のニュースを
うんざりしながらも、見過ぎたせいです。
私の脳細胞は、スイッチが入らなくなってしまった古い電気製品が、何かの拍子に、
ぱっとONになったりするように、先にインプットされた〈コトバ〉が、かなりの時間を経てから、
脈絡もなく浮上するクセを持っているらしいのです。

〈小池さんねぇ〉
政治信条や、これまでの経過からして、あまり好きにはなれません。
さて、どのような旋風を巻き起こすのか、よく分かりません。
〈自民党の補完勢力以外の何ものでもない〉
とするK党の考え方と、今のところ私も同じです。
それに、「希望」といわれても、コトバとしては「絶望」よりはマシかもしれませんが、
今のところ具体的には判断できかねますし。

安倍首相は、25日、テレビ「NEWS23」に生出演されました。
〈森友学園に昭恵夫人が、関わった行動は軽率ではなかったか?〉
という問いに対して、
『籠池理事長は、詐欺で逮捕され、起訴された人物です。
そういう人物が経営する学園の「名誉理事長」とはいえ、なるべきではなかった』
と、述べました。
そして、籠池氏に対しては、〈詐欺で逮捕された人物 サギでタイホ・サギでタイホ・・・・・〉と、
何度も 何度も強調した表現をしていました。
まるで、幼稚園の子どもがケンカをして たしなめられた時に、
〈あの人が悪い、あの人がワルイ あの人がダメ〉
と、相手の非を強調し、自分を正当化するような、幼稚で、みっともない自己弁明の
もの言いでした。

安倍首相が尊敬されているらしい吉田松陰は、
  『君子は何事に臨んでも、それが道理にあっているか否かと考えて、その上で行動する。
   小人は何事に臨んでも、それが利益になるか否かと考えて、その上で行動する。』
                            (吉田松陰 名言 より)
と、言ったとのこと。
安倍首相さま。
今回の解散劇、吉田松陰なら、Goサイン出しますでしょうか?
                              〈ゴマメのばーば〉
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今は、1270年代・「元寇」の時代だったか、と。

2017-09-26 06:32:29 | 日記
こんなにも こんなにも 明るい秋の空が広がっているのに、遠く離れてはいても 
この空の下、メキシコでは大地震の被害で多くの死傷者を出しています。
この空の下に。
何もできず、せいぜい僅かながら何某かの義援金を送るほどのことしかできません。
復興が一日でも早く進むことを祈るばかりです。

月一度の「出雲風土記」の講座に出席、その後コーヒーショップで、いつもの様に、
講座の内容を反芻したり、ノートの内容を確認してみたり、一時間弱、いや30分強程の
時間だったでしょうか、私にとっては充たされた時間を過ごすことができました。

歩いていますと金木犀の薫りが、そこかしこから。
薫りのする方向に目を向けますと、間違いなく小さな粒々の花が咲いているのが
分かります。

一年前にも「あぁ 秋だなー」と言いながら この薫りを むせるほどに吸い込んだものでした。
去年の秋は、亡くなった私の長姉も、義兄も、この薫りをかいで、〈あぁ 秋だなー〉と、
季節を味わったのです。

そちらにも秋が来てますか・・・・・、
そんな問いかけを、誰にともなく呟きました。
秋の日差しの中で。

安倍首相は首相官邸での記者会見を行い、28日に召集される臨時国会の冒頭で、
衆院を解散する意向を表明しました。
〈生産性革命〉
〈人づくり革命〉
〈消費税率10%への引き上げを前提に、使い道を思い切って変えたい〉
〈選挙で自らの信を問う〉
などとアピールしましたが、何と今回の解散を、
「国難突破解散」
だと述べました。

ビックリ仰天。
たしか今は2017年・平成29年の筈。
でも本当は、1270年代・「元寇」・文永の役・1281年の弘安の役の時代だったかと。
〈ばーば〉の脳細胞が劣化し、認知力が混濁したものかと、思ってしまいました。

これほど、国会や国民をコケにした解散は許せません。
安倍首相はテレビ局を回って、かなり饒舌に解散の整合性等を訴えていましたが、
私には、〈後付けされた解散の大義〉にしか思えません。

安倍首相は、「北朝鮮との対話による問題解決の試みは一再ならず 無に帰した」として、
軍事攻撃による北朝鮮の「全面的な破壊」にも言及している米国・トランプ氏を
一貫して支持することとしています。
これで、本当に私たち国民は守られるのでしょうか。

秋が来ました。
金木犀が香ります。
でも、
「国難突破解散」
とのアピールからは、怖くて不快な臭いがプンプンしてくるばかりです。
                            〈ゴマメのばーば〉
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『人々が欲しいのは、真実ではなく半径5メートルの幸福なのだ』と。

2017-09-25 06:52:27 | 日記
本当に気持ちのいい秋の日でした。
知り合いの方に道で出会っての ご挨拶も 
「いいお天気ですね」と。
暑くも 寒くもなく、〈心地よい〉という表現がピッタリでした。

先週の日曜日は、亡くなった義兄の「49日法要」と、埋葬もあり教会は休みましたので、
礼拝が、何となく新鮮に感じられました。
室内ではあっても、いいお天気の時は礼拝も、何か清々しい思いに充たされるのです。
〈お天気具合〉は、心模様にもストレートに関わって来るみたいです。

でも、昨晩(というより朝方の3時)遅くまで、本を読んでいましたので、気持ちは上向きで、
充足感があるのですが、目が遠くを見るとチカチカ チカチカしていました。

若い頃と違って、一晩での一気読みには かなり無理が出てくるみたいです。
でも、私にとっては、読書は一気に!です。
でないと、相撲に水が入ったようになりかねません。

読んだ本は、
『 R帝国 』 中村文則 著
この作家は私の好きな作家の一人で、単行本は殆ど読んでいます。
作者は、
『日本が右傾化していることに危機感を持っている。
今の流れに抵抗しようと書いた』(福島民報 「文化」欄)
と、創作の意図を示しています。

作品中で支配する側に立っている加賀という人物が、
『お前は人間というものがわかっていない』
『人々が欲しいのは、真実ではなく半径5メートルの幸福なのだ』
という言葉に、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の大審問官の場面を
思い起こして、怖くなりました。

作品のプロットは、紹介いたしませんが、小説の冒頭は、
《朝、目が覚めると戦争が始まっていた・・・・・・》で 始まります。

毎日新聞の書評欄では、
  《・・・・・近年、暗黒の未来を描く小説は少なくないが、本書は戦時体制の
   駆動原理に迫った。
   人々の不満や不安の矛先が、政治ではなく弱者や他国への差別と憎しみに向かう
   メカニズムに説得力がある。・・・・・》
と、記されていました。

作者は、ジョージ・オーウェルの小説『1984』を意識して書いたようにも思えました。
そして、小説の世界と、日本を含む世界の政治情勢とを併せ考えながら、
混然とした恐怖感を覚えたのです。

読み終えましたら、AM3時。
まだ暗い。
朝まで、寝ることに。

6時に目覚まし時計が ルルルルルとなりました。
小説に登場する人物たちが持っている様なAI搭載のケイタイHP(Human Phone)
ではありません。
「ガラケイ」です。

是非一読を。
(かなり 好き 嫌い が分かれる本かも)


         
     『R帝国』中村文則 著(中央公論社刊 2017.8.25.)
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