ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「サルも怒ります」

2015-03-15 06:43:53 | 日記
原発事故後、福島県内で出た汚染土が、中間貯蔵施設建設予定地に搬入が
開始されました。
まずは、1年間を試験輸送と位置づけ、仮置き場がある県内43市町村から、
各1000立方メートル、計4万3000立方メートルを運び出すそうです。

除染が進まなければ復興も進みません。
また、帰還も進まないわけですが、苦渋の決断で受け入れを容認した大熊、双葉両町の方たちは、
複雑な心境で搬入初日を迎えたことでしょう。
「ありがとうございます」と言う言葉も、何だか、申しわけない思いです。
法律で明記した30年以内の県外最終処分については、全くめどが立っていない状態。
用地交渉や輸送についても課題が山積しているのです。

我が家の裏庭に保管している「除染廃棄物」も目ざわりです。
早く運び出して欲しい気持は やまやまです。
でも、
『傷ついていく町の変化を、受け止めないといけないと思いながら、心の整理はできていない』
『古里に汚染土が集まっていくのは つらく悲しい』
と話る中間貯蔵施設予定地周辺に住んでいた方々の声が、重たく響いてきます。

また、廃炉作業が行われている福島原発で、行き場の決まらない廃棄物は、
25メートルプールにすると約650杯になる量がたまり続けている現状。
メルトダウンしている原子炉の廃炉工程は、目安さえ立てられない………。
でも、何とかして廃炉へもっていかなければならないのです。

起きてしまった事故はともかく、原発稼働によって、出て来る高レベル廃棄物を
どうするかは、今、考えなければいけないことです。
「トイレのないマンション」と、言葉だけで済ますわけには行きません。
安倍政権は、「最終処分場選びの基本方針を見直す」と言っていますが、
脱原発を決め、使用済み核燃料の総量が見えたドイツでさえ、最終処分場選びは
難航を極めているそうです。
「国が、科学的に適性が高い地域を示す」
と言ってみても、受け入れる県や市町村があるとは考えられません。

『国家百年の計』
と言われています。
将来を見通して国のあり様を選択するのは、政治の使命でしょう。
10万年先まで、放射性廃棄物の管理が出来るなどと考えるのは『サル知恵』などいったら、
サルが怒ります。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント
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