ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

〈軍事予算増強〉という政策にも怖さを。

2017-08-31 06:24:13 | 日記
北朝鮮のミサイル発射で朝から騒々しかった一日が経って、昨日、民放等では「発射」に
対しての分析、今後の対応などに関して、コメンターが様々な持論を展開していました。

ミサイル発射には怒りを覚えますし、まして容認できるものではありません。
でも、Jアラート発信等の政府の対応にも、発信対象地域に居住する者の一人として
疑問を抱いています。

安倍首相は29日午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、記者団の取材に応じ、
『発射直後から北朝鮮ミサイルの動きは完全に把握していた。
国民の生命と安全を守る万全な態勢を取っている』
と、語りましたが、〈Jアラート発信〉が、まずは第一の安全対策だったのでしょうか。
対象地域に入っていた私の居住地で、私などは、何もできませんでした。
あの内容で何ができるというのでしょうか。
安倍首相様 並びに菅官房長官様、具体的に教え、指示していただけませんか。
ただただ、戦時中の敵機来襲にかかる警報を思い出すばかりでした。

そうした喧噪さの最中での新聞の記事ですが、
《防衛装備庁は29日、自衛隊の防衛装備品に応用できる大学などの最先端研究を
公募して助成する「安全保障技術研究推進制度」の配分先14件を発表した。
3年目となる今年度は、予算額が110億円と、昨年度の6億円から18倍に増額されており、
応募総数は104件と、昨年度の44件(配分先は10件)から倍以上に増えた。》
                      (毎日新聞2017年8月29日 21時42分)
と、報じられていました。

同制度に対しては、今年3月、科学者の代表機関・日本学術会議が、大学などの応募に
否定的な声明を出しています。
理由としては、
〈政府による研究への介入が著しく、問題が多い〉
と言うことです。

私も不安を覚えます。
まずは、「研究のため」と言って軍事にのめり込んでゆくのは、かつて通って来た道の臭いが
濃厚です。
今回のミサイル発射が、こうした道筋を正当化することにならなければいい、という思いに
駆られます。

『原子爆弾』も、早期に戦争を終結させるためということで、爆弾の持つ恐ろしい残酷さまで
科学者は容認してしまったのです。
『731部隊』の行った非人間的研究も、国家の大義の前には人間をモルモットに
したではありませんか。

北朝鮮のミサイル発射は、頭上を爆弾が飛んで行く怖さがありますが、
軍事予算増強という政策にも、怖さを覚えている〈ばーば〉です。

北朝鮮は、過去にミサイルを発射させた際、『人工衛星』だとか言っていました。
自衛隊の『防衛装備品』という名称も、他の国(日本人の私も)から見れば、
『武器』以外の何ものでもないのでしょう。
                             〈ゴマメのばーば〉
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「冷静に」「冷静に」

2017-08-30 06:09:41 | 日記
帰省していた長男も戻ったので、寝具類の洗濯を、と天気予報を見たり 空模様を
眺めていましたら、
  【ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。
   頑丈な建物や地下に避難して下さい。】
と、政府から、発射直後、全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じて、
北海道・東北などの住民に避難を促されました。

居住地も対象地域に入っています。
〈頑丈な建物や地下に避難をして下さい〉
と言われても、そうした施設は近隣にありません。
この政府発信を聞いても、どうしようもありません。
戦時中の敵機来襲にかかる警報を思い出しました。
そして いろいろと、思いや考えを巡らせました。

まずは、この情報を聞いたにしても、避難すべく施設もなく、
個人的にはどうしょうもない、ということ。
対応できる施設が近隣に在ったとしても、時間的に間に合うかどうか。
学校の事業中だったら、児童たちに対して どのような指示を与えるのか。
等々です。

政府は、
《日本国内への落下の恐れはないとして、自衛隊の迎撃措置は実施しなかった。》
と発表。
ミサイルが落下した後も、NHKは長時間、まるで台風や大雨情報の様にテロップを
流し続けていました。

北朝鮮に厳重な抗議は し続けなければなりません。
でも、今回の全国瞬時警報システム「Jアラート」での避難勧告と、
長時間にわたるミサイル発射に関するニュースは、
少し やり過ぎ、何か意図的なモノさえ感じ取ってしまったのです。

国民の不安のみが増強されて、「北朝鮮 憎し」の感情が増幅され、
日本の軍事力を強化すべし、の世論が増加し、
果ては 北朝鮮を先制して撃つべし・・・・・
などとエスカレートしなければいいのですが。

昨日は、ある講演会を聴きに行きました。
講師の先生は、新幹線が止まり、在来線に切り替えたりして、
かなり気疲れなさっていた模様でした。
福島県内では休校になった学校もありました。
近隣では、国道の地下道に子連れで逃げ込んだ人もあったとか。

児童たちにとっては、キケンを知り、それに対応することを学ぶことは大事ですが、
むやみに恐怖感を与えるのは、良くないことだと思います。
安倍首相は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けての記者団の取材に応じ、
『発射直後から北朝鮮ミサイルの動きは完全に把握していた』
と述べています。
それなら、これほど広範囲に「Jアラート」を通じて、避難を促す必要は あったのでしょうか。
かなり疑問です。

「冷静に」「冷静に」。
政府も、国民も、『冷静さ』が求められているようです。
                               〈ゴマメのばーば〉
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「白秋」を越して「玄冬」を。

2017-08-29 06:18:47 | 日記
お盆に帰省できなかった長男が一人で訪れ、今朝一番の新幹線で戻りました。
勤務先に直行とのこと。
6キロ強のJRの駅まで、近所に住む長女が送ってくれましたので、私も同乗して
送って行きました。
もう50代半ばの長男ですが、お世話になっている方々への お土産の袋を持って、
駅ビルに入って行く後姿を見ますと、ついつい学生時代の時の見送りを思い出します。

あの頃は、「あぁ、帰ったな」という安堵感と共に淋しさも覚えたものでした。
ふり返られたりでもしたら、少々ウルウルになったものです。

本当に何十年ぶりで、親子(私たち夫婦と長男・長女)四人が同乗して会津若松方面へ
出かけてきました。
昔の それと異なるのは、子どもたちが成人し50歳代半ばを生きているということ。
そして、夫は運転席では無く、後部座席。
途中コンビニで買い求めた冷酒を、チビリチビリと、やっていて、時折、運転に関して
あまり参考にならない指示をだすこと。
別のクルマで同行した孫二人が、先行車となり、なにやら誘導している感があること、
でした。

それぞれが齢を重ね、健康を与えられ、こうして共に出かけられる機会が与えられた事は
ありがたいことだと思っています。

大雨の影響で開催が一時危ぶまれた「大曲の花火」が、予定通り開かれました。
毎年、録画して置いて ゆっくり眺めます。
花火は、当地で「ドーン」と、ハラワタに沁み入る破裂音と共に炸裂する大輪の花を
見上げるのが最高ですが、中々それができませんので、テレビの音量を上げて観ています。

記録的豪雨に見舞われ、秋田県内は住宅や農地に浸水被害が出ました。
〈被災者への応援や全国から寄せられた支援に感謝するメッセージを、打ち上げの際に
アナウンスする「激励花火」も実施されました。
一日も早い復興を私も祈っています。

何だか、季節感のはっきりしない夏でしたが、そろそろ終わりなのでしょう。
私の「夏」も、花火を観て、去って行くことに。

昨晩は 涼しくて、虫が鳴いていました。
かなり繁く鳴いていました。
人生も「白秋」を越して「玄冬」を 生きています。

80歳になりましたが、
『七十而従心所欲、不踰矩』
   (七十にして心の欲する所に従へども、矩(のり)を踰(こ)えず)
など、とてもとても及ばない毎日を生きています。
                             〈ゴマメのばーば〉
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《私のために定められたパンで わたしを養ってください》 と。

2017-08-28 08:03:58 | 日記
宝くじで830億円も当たった人がいるそうです。
びっくりしました。
アメリカの医療機関に勤務する女性とのことですが、記者会見で、
「うれしい。もう(職場に)戻らないと電話した」
と笑顔で明かしたとのこと。

先だって直木賞を受賞した佐藤正午氏の作品『身の上話』の主人公は、
2億円の宝くじに当たり、いのちまで狙われる羽目に陥ります。
私にも、こうした大金は使いようが分かりません。
その様な大金は手にしたことも、目にしたこともありませんから。

〈捕らぬ狸の なんとやら〉ではありますが、
娘の家のローンの残、
孫の家のローンの残、
を、まずは返済。
自分たちは介護付きのケアハウスに入居する、
関わっているボランティア団体に、幾ばくかの寄付をして・・・・・・・。

その後が具体的に想像できないのです。
根っからの貧乏暮らしをしてきましたから、金銭的な想像力が脆弱なのだと
思います。

でも、私が、
〈お金など欲しくはない〉
などと言ったら 真っ赤なウソというモノです。
しかし、思いも及ばぬ大金が入ってきたら、
暮らしのすべてが、変化するというより狂ってしまう可能性が大だと思います。
落語『芝浜』魚屋稼業の勝五郎の様に遊び飲み呆けるのではなく、
〈人を見たら泥棒と思え〉
が重度化し、絶えず周囲を伺い、疑心暗鬼に捉われ、世間を渡れなくなって
しまうことでしょう。

だから、こう祈りたいと。

  《 二つのことをあなたに願います。
    わたしが死ぬまで、それを拒まないでください。
    むなしいもの、偽りの言葉を、
      わたしから遠ざけてください。
    貧しくもせず、金持ちにもせず
    わたしのために定められたパンで
      わたしを養ってください。
    飽き足りれば、裏切り
    主など何者か、と言うおそれがあります。
    貧しければ、盗みを働き
      わたしの神の御名を汚しかねません」》
                    (箴言 30章7~9節)
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自分も そして他人(ひと)様も。 

2017-08-27 06:23:41 | 日記
「アメリカファースト」
「都民ファースト」
「日本ファースト」

ファースト流行り です。
友人の お孫さんは高校野球で守備はファースト。
(この部分は 蛇足 おちゃらけ。こんな風な展開になりがちな私は、よく友人に
「弁士中止」と制されます)
「ファースト」 今年の流行語大賞になるのでしょうか。

自分を大切にすることは大切です。
でも、『自分とは、自然の分身』とも 言われています。
自分だけを分離させ隔離して生きるわけには行きません。

自分と家族 家族と地域社会 国と国、いずれをとってみても、単独で「在る」ことは
出来ないことは自明のことです。
自分を大切にしたいときは他人様も大切に、
自国を重んじる場合は、他国もまた重んじるべき、
それが共存するということのはずです。
一方通行の「ファースト」主義の一人歩きは危険です。
それは、容易に相手を敵視し、排外主義に陥りやすいもの。

この様に書いてきますと、
「いいかっこすんじゃねぇ!!」
との叱咤が聞こえてきます。
「人間、生きるか 死ぬかの目に遭ったら、そんなきれいごと言ってられる?」
とも。
たしかにその通りです。
人間誰しも順風満帆な時なら、美しい言葉で他人(ひと)様への「愛」を語ることは容易です。

NHk『100分で名著』に触発されて、大岡正平の『野火』を、
久々に熟読(私なりに)致しました。
殺すか 殺されるか 生か死か という極限状態に置かれれば、人間としての、
社会的規範など、単なる「ことば」に過ぎなくなってしまいます。

だからこそ、
だからこそ、そうした状況をつくり出す「戦争」という行為は、何としても阻止しなければ、
と、強く思ったところです。

作家の島田正彦氏が、NHk『100分で名著』のテキストで述べられていることに、
深く共感いたしました。

  《コトバで戦争を煽り、戦後は沈黙した文学者も少なくなかった中、
   検証作業を徹底し、現実に即したコトバを厳しく選べば、戦争の生々しい現実を
   他者に伝達できる可能性はある。
   『野火』はそのようにして編まれたテクストだからこそ、後世の人間はその多層的な
   編み目を必死に読み解くことで、戦争への戒めとすべきなのです
。》
                      (テキスト94ページ から 太字 筆者)

私なりに〈編み目〉を手繰ってみた八月末の夜半です。
                               〈ゴマメのばーば〉
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