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in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

流水滑り台

2016年06月11日 | Switzerland
コルナヴァン駅のすぐ北西側の通りの公道に、一日限りの流水滑り台が現れた。

もともと勾配のある車道に発砲スチールの床を敷き、その上にゴムシートをのせ、すべりをよくするために絶えず水が流される。はみ出ないように、また当たって怪我しないように両側には空気チューブの壁が作られていた。その250mほどの坂を大型浮き輪に乗って大人も子供も次々に滑っていた。着替え場所も確保され、救急隊員や警備員も配置されて、思いつきが具体化されるまでにいろいろ準備が大変だったのだろうなあと察する。

学生時の設計課題で、公共空間にあったらいいものを考えるときに、アイデアを振り絞っていた頃を思い出した。去年は地元ニュースで後に知ったので、今年は直に見ることができてよかった。

Three Wheels

2016年06月05日 | United Kingdom
夕方のレセプションを前に、気になっていた日本庭園が宿から30分ほどの場所にあることがわかり訪れた。そんなに期待せずに行ったのだけれど、ロンドンの郊外住宅の裏にその石庭が広がっていて、気持ちが吸い込まれるように惹かれた。

『三輪精舎(Three Wheels)』と呼ばれるこの場所は、ロンドン大学の教員と日本からの門徒さんらとの合作で1997年に完成したとのこと。様式がどうこうという講釈を超えて、その空間に魅了された。さらに世話役の在住邦人の素敵な方々と軽くお話をして、清々しい気持ちになって戻ってきた。

チューリップ祭

2016年05月05日 | Switzerland
祝日の今日は特に予定もなく、昼からふと思い立ってGeneveから電車で20分ほどのMorgeというオードリー・ヘップバーンが往年に住んだ町で毎年開かれているチューリップ祭を見に行く。100種類は超えるのではないかというくらい、色も形もとりどりのチューリップが咲いていて、老若男女が歩きまわったり写真を撮ったりと、思い思いに幸せな時を過ごす風景を見ているとおとぎの国に来たような感覚になった。これが現実で、この世に実は紛争や貧困も存在しないのではないかと思ってしまうぐらい。

ニュー・ヨーク

2016年04月26日 | United States
ホテルの窓から、かすかに自由の女神が見えた。

マニラ出張

2016年04月19日 | Philippines
うちの組織のアドミンが集まっているマニラに一週間の出張。事務所が地上30階に入っていて、久しぶりにエレベーター待ちの行列を味わった。ご飯が美味しく、人も大抵親切なので、この蒸し暑さを差し引いても、アジアはいいなあと再確認した。

この出張は昨年末から決まっていたので、どうしても外せなかったのだけれど、できれば週末を重ねて日本に一時帰国したかった。


花見

2016年04月14日 | Germany
2日間の会議でドイツのハンブルグにやってきた。ドイツに到着した100万人を超える移民・難民はどうなっているのか。ハンブルク市も一時的に受け入れており、1施設あたり定員200名程度の規模で、NGOや民間に委託運営されている。1日1人当たり20ユーロが食事や清掃などの運営費として団体に支払われているらしい(職員等の給与は別)。さきほどの定員で1施設あたり4,000ユーロ/日、1ヶ月で約12万ユーロと結構な額になる。と、議題とは直接関係のない話題も気になる。

去年はネパール出張で叶わなかった花見を、今年はジュネーブでと思っていたが、それも出来そうにないなと思っていたところ、ゴルフ場を併設した会場に見事な桜が咲いていた。一瞬、日本人であることを思い出した。

ストライキ

2016年04月07日 | Greece
今週は首都アテネでの仕事で、1週間は事務所とホテル間の移動を地下鉄で約15分通勤をする。久しぶりの快適さに、車内で書類に目を通していたら、乗り過ごしてしまった。

今日は空港や官公庁がストライキで24時間閉鎖した。バスや地下鉄職員は参加しなかったので、自分が直接困ることはなかったが、仕事や観光で飛ぶ予定だった人はえらい被害だっただろう。ストの理由は年金の引き下げに反対とのことだが、空港を丸一日閉鎖することで国の被る経済損益とかは議論にあがらないのだろうか。

XAPOYKI MOYPAKAMI

2016年03月27日 | Greece
最近はGoogleマップやカーナビがあるので、紙の地図を広げてどうこうということは少なくなってきた。それでも、距離の感覚や諸々の情報を得るには自分は紙の地図の方がしっくりくるので、本屋に行く。

で、入口に陳列されていた小説を見ていると、どこかで見たことがあるような名前のカバー。村上春樹氏の『海辺のカフカ』だった。

テッサロニキ

2016年03月22日 | Greece
イドメニや周辺を含む地域(日本でいるところの県になるのか)の中心テッサロニキでの会合に参加。人道支援団体の調整会議で、ギリシャ人を筆頭に欧米人が多数を占め、アジア系は私とインド人の2人だけ。まあ、ありがちな光景。それにしても部屋の天井が高い。

テッサロニキはギリシャではアテネの次に大きい都市で、紀元前から存在していた都市らしい。昔はどうだったかわからないが、現在の人々はのんびりしていて、道を聞いても親切に答えてくれる。高い失業率と関係しているのかもしれない。

送還?

2016年03月19日 | Greece
現状を出来る限りつぶさに把握したいので、現地の同僚らと一日車を走らせ、5ヶ所の避難所というか待機場所というかを訪れ、担当者や移民や亡命申請予定者らに話を聞く。

昨夜のEU諸国とトルコの首脳会議の結果を受けて、自分たちの処遇がどうなるのか不安を隠せない人々に質問を受ける。約5万人のギリシャ国内にいるこうした境遇の人々に、私個人が答えられることではないし、結果を受けて現場が実際にどう変わるのかわからないので、正直にわからない。答えられなくてごめんなさいと答える。

家財道具を一切売り叩いて、自国を脱出してきた人々に(誰が正しいとかの次元を超えて)、かける言葉が見つからない。それでも私の組織が出来る支援を続けていく、それしかない。


イドメニ

2016年03月18日 | Greece
国境が閉ざされて移民が溢れているイドメニにやってきた。遠目から見ると野外音楽祭の会場かと見間違う雰囲気なのだけれど、実際は災害直後の避難場所のそれに近く、なんでこんな状況になってしまったのか、言葉を失う。これまで携わってきた災害の中で、一番複雑な現状ではないだろうか。

アクロポリス

2016年03月15日 | Greece
日曜の演奏会に聴きにきてくれた同僚らと余韻に浸る間もなく、翌朝に職場に行くと、明日からギリシャに飛んでと言われた。担当している他の仕事の申し送りをして、公私ともにいくつかの約束をキャンセルするのがやっとで初めてのギリシャ訪問の準備は何も出来ず。昨日は移動とアテネ事務所で要約を聞いて、今日は朝から外部の様々な人々と会った。

某省庁の会議室から窓の外を見ると、アクアポリスが!!!。長年、この目で見たいと思っていた建造物をこうした形で見るとは。。。

表現したいこと

2016年03月07日 | Switzerland
演奏会の本番が迫り、練習にも緊張感が増してくる。オケの指揮者のA氏は、もともとスイス・ロマンドの首席クラリネット奏者だったのだけれど、音楽づくりの先頭に立つ指揮者の醍醐味にふれ、プロのオーケストラを退団してまでも指揮の道を選んだとのこと。なかなか真似のできることではない。

指導中も「こう演奏してくれ」と感情があふれ出るように言葉や体中で表現されるので、ああなるほどなと思うし、そう応えたいと思わせるのは彼の力量だなと感じる。一応、英語で指示が飛ぶのだけれど、興奮してくると(彼の母国語であろう)仏語になってきて、そうなると自分には意味がわからないのだけれど、何となくこうなんだろうなと察して演奏を続けている。

ライオン・ビール

2016年03月05日 | Switzerland
ジュネーブでライオン・ビールを見つけて迷わず買った。以前、近所のアジア系食品店でムンチーのレモン・パフが売られているのにも驚いたけど、それ以上の懐かしさがあった。現地では常温で飲むのが主流で、冷えたのをって言わなければ、ぬるいのが出てきたとか、個人的にはスリー・コインが好きだったけれどライオンが圧倒的に市場を占めていたなとか、いろいろ思い出された。

スリランカといえば、フランス映画『ディーパンの闘い』を昨年移動中の機内で観た(日本でも最近公開されたようだ)。当時の内戦の悲惨さや、難民受け入れ後の日常生活のこととか、現実味を帯びて描かれていたので、映画のテーマであろう家族のあり方以上に、これまでの仕事絡みのことを思い出して、胸がえぐられるようだった。力作です。

ショスタコービッチ

2016年02月29日 | Switzerland
演奏会まで2週間となり、エキストラの方々も入っての合奏練習。今回のメインの曲はショスタコービッチの交響曲第5番。打楽器群にピアノ、ハープ2台などなど、本番の舞台にのるのだろうか。

実は高校生の時にこの曲の4楽章をやったことがあるのだけれど、4半世紀を経てしかも外国で演奏するとは、当時の自分は全く思いもつかなかっただろうな。あの時は、作曲者のショスタコービッチが1975年まで生きていたこととか何も知らずに演奏してた、というか音を並べていた。3楽章の弦楽器が切ない旋律を奏でるところがお気に入りで、仕事の諸々をしばし忘れることのできる機会に感謝。