朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

マイレージ

2010-01-11 | もろもろの事
日本航空の企業再生決定がいよいよ最終段階に差し掛かっています。

 「法的整理」になると報道されています。昔風に言えば、企業倒産に近い対応に相当するのですが、昨今は企業再生法という法律が出来ていて、資本金と債務の大部分を没収し、経営陣を交代させ、リストラを実施することで、「再生」させる手法が法律で規定されています。この方法により、一般に消費者と従業員の利益とその企業の社会的価値をできるだけ守ることになっています。

 JALの株はどうなるのか。資本金の大部分か全部を没収するということは、株価は無価値となるか、その分だけ低下するわけです。

 マイレージはどうなるのでしょうか。

 外国の大手の航空会社も、過去10年間の間には多くが「倒産」、「吸収合併」しています。



名門「スイス航空」は2002年に倒産しました。別のスイス系航空会社に設備等を売却し商権と従業員の雇用はその会社に引き継がれました。マイレージも継承されたようですが、ボクはその後利用する機会がなく期限が来て消滅してしまいました。上の写真のカードは倒産以前のものです。

 米国でも、航空会社の倒産(相当)は多数発生し、米国の破産法「チャプター・イレブン」で企業再生が図られた会社もいくつかあります。

 最大手のUnitedも倒産して「再生」し、Northwestも倒産してDeltaと合併しました。これらの会社のマイレージは維持され継承されています。

 かつてPanAm(パンアメリカン)という航空会社があり、全世界に路線をもち日本にも米系として堂々と飛来していました。大相撲には優勝カップを提供していました。ですが、あるとき、あっけなく倒産して姿を消しました。NYのパークアヴェニュー大通りを跨いで経つ高層ビルの名は、かつて「パンナムビル」でした。しかもその地下には「グランドセントラル」鉄道駅があった大企業。この会社が倒産したときには、米国の「自由経済主義」の厳しさを実感したものでした。

 さて、JALマイレージはどうなるのでしょうか。報道によれば、維持される見込みだとか。原則論からすれば、マイレージも企業から見て「債務」に相当するので、没収されることもありうる訳です。既存顧客維持とマーケティングの理由から、恐らく維持となるでしょうが。



JALマイレージの会員クラスは、複雑になる一方です。
 特典の付与資格が数種類あり、それに加えて提携先(アライアンス)外国航空会社の特典資格の体系が複合されています。

 上記のカードは、かつてJALの最上位クラスであった「グローバルクラブ」(GC)(年額10,500円の有料会員制)が、いつの間にか数種類のクラスに別れ、さらに海外アライアンス「ワンワールド」のクラスが複合しています。 

 ここ数年は、格安エコノミー以外の座席に搭乗することがなかったので(おまけやマイレージ支払いでビジネス席に座ったことは時々ありますが)、昔に獲得したGC資格だけが継続されていました。その結果、GCの中で最下位クラスに位置していました。
 2009年は国際遠距離を飛ぶ機会が多少あったためか、突然、GCのアライアンス資格が昇格し、新カードが送られてきました。数字上は所定の飛行距離範囲は未達成だったと思っていたのですが。多少の不足は「おまけ」して、顧客維持のためでしょう。(上記写真で、下のカードの右下楕円マークが赤、これが「ルビー」で最下位、上のカードで楕円マークが青、「サファイア」で1ランクアップ。特典の変更点は外国で提携会社の空港ラウンジが利用できること)

 と、書いていてふと気がついたのですが、海外アライアンスのクラス分けの名称で、最上位が「エメラルド」次が「サファイア」最下位が「ルビー」となっています。一般に、宝石としてこの三種の価値は、この順なんでしょうかね? (ルビーが上では?)
  
コメント (2)
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