日本航空の企業再生決定がいよいよ最終段階に差し掛かっています。
「法的整理」になると報道されています。昔風に言えば、企業倒産に近い対応に相当するのですが、昨今は企業再生法という法律が出来ていて、資本金と債務の大部分を没収し、経営陣を交代させ、リストラを実施することで、「再生」させる手法が法律で規定されています。この方法により、一般に消費者と従業員の利益とその企業の社会的価値をできるだけ守ることになっています。
JALの株はどうなるのか。資本金の大部分か全部を没収するということは、株価は無価値となるか、その分だけ低下するわけです。
マイレージはどうなるのでしょうか。
外国の大手の航空会社も、過去10年間の間には多くが「倒産」、「吸収合併」しています。
名門「スイス航空」は2002年に倒産しました。別のスイス系航空会社に設備等を売却し商権と従業員の雇用はその会社に引き継がれました。マイレージも継承されたようですが、ボクはその後利用する機会がなく期限が来て消滅してしまいました。上の写真のカードは倒産以前のものです。
米国でも、航空会社の倒産(相当)は多数発生し、米国の破産法「チャプター・イレブン」で企業再生が図られた会社もいくつかあります。
最大手のUnitedも倒産して「再生」し、Northwestも倒産してDeltaと合併しました。これらの会社のマイレージは維持され継承されています。
かつてPanAm(パンアメリカン)という航空会社があり、全世界に路線をもち日本にも米系として堂々と飛来していました。大相撲には優勝カップを提供していました。ですが、あるとき、あっけなく倒産して姿を消しました。NYのパークアヴェニュー大通りを跨いで経つ高層ビルの名は、かつて「パンナムビル」でした。しかもその地下には「グランドセントラル」鉄道駅があった大企業。この会社が倒産したときには、米国の「自由経済主義」の厳しさを実感したものでした。
さて、JALマイレージはどうなるのでしょうか。報道によれば、維持される見込みだとか。原則論からすれば、マイレージも企業から見て「債務」に相当するので、没収されることもありうる訳です。既存顧客維持とマーケティングの理由から、恐らく維持となるでしょうが。
JALマイレージの会員クラスは、複雑になる一方です。
特典の付与資格が数種類あり、それに加えて提携先(アライアンス)外国航空会社の特典資格の体系が複合されています。
上記のカードは、かつてJALの最上位クラスであった「グローバルクラブ」(GC)(年額10,500円の有料会員制)が、いつの間にか数種類のクラスに別れ、さらに海外アライアンス「ワンワールド」のクラスが複合しています。
ここ数年は、格安エコノミー以外の座席に搭乗することがなかったので(おまけやマイレージ支払いでビジネス席に座ったことは時々ありますが)、昔に獲得したGC資格だけが継続されていました。その結果、GCの中で最下位クラスに位置していました。
2009年は国際遠距離を飛ぶ機会が多少あったためか、突然、GCのアライアンス資格が昇格し、新カードが送られてきました。数字上は所定の飛行距離範囲は未達成だったと思っていたのですが。多少の不足は「おまけ」して、顧客維持のためでしょう。(上記写真で、下のカードの右下楕円マークが赤、これが「ルビー」で最下位、上のカードで楕円マークが青、「サファイア」で1ランクアップ。特典の変更点は外国で提携会社の空港ラウンジが利用できること)
と、書いていてふと気がついたのですが、海外アライアンスのクラス分けの名称で、最上位が「エメラルド」次が「サファイア」最下位が「ルビー」となっています。一般に、宝石としてこの三種の価値は、この順なんでしょうかね? (ルビーが上では?)
「法的整理」になると報道されています。昔風に言えば、企業倒産に近い対応に相当するのですが、昨今は企業再生法という法律が出来ていて、資本金と債務の大部分を没収し、経営陣を交代させ、リストラを実施することで、「再生」させる手法が法律で規定されています。この方法により、一般に消費者と従業員の利益とその企業の社会的価値をできるだけ守ることになっています。
JALの株はどうなるのか。資本金の大部分か全部を没収するということは、株価は無価値となるか、その分だけ低下するわけです。
マイレージはどうなるのでしょうか。
外国の大手の航空会社も、過去10年間の間には多くが「倒産」、「吸収合併」しています。
名門「スイス航空」は2002年に倒産しました。別のスイス系航空会社に設備等を売却し商権と従業員の雇用はその会社に引き継がれました。マイレージも継承されたようですが、ボクはその後利用する機会がなく期限が来て消滅してしまいました。上の写真のカードは倒産以前のものです。
米国でも、航空会社の倒産(相当)は多数発生し、米国の破産法「チャプター・イレブン」で企業再生が図られた会社もいくつかあります。
最大手のUnitedも倒産して「再生」し、Northwestも倒産してDeltaと合併しました。これらの会社のマイレージは維持され継承されています。
かつてPanAm(パンアメリカン)という航空会社があり、全世界に路線をもち日本にも米系として堂々と飛来していました。大相撲には優勝カップを提供していました。ですが、あるとき、あっけなく倒産して姿を消しました。NYのパークアヴェニュー大通りを跨いで経つ高層ビルの名は、かつて「パンナムビル」でした。しかもその地下には「グランドセントラル」鉄道駅があった大企業。この会社が倒産したときには、米国の「自由経済主義」の厳しさを実感したものでした。
さて、JALマイレージはどうなるのでしょうか。報道によれば、維持される見込みだとか。原則論からすれば、マイレージも企業から見て「債務」に相当するので、没収されることもありうる訳です。既存顧客維持とマーケティングの理由から、恐らく維持となるでしょうが。
JALマイレージの会員クラスは、複雑になる一方です。
特典の付与資格が数種類あり、それに加えて提携先(アライアンス)外国航空会社の特典資格の体系が複合されています。
上記のカードは、かつてJALの最上位クラスであった「グローバルクラブ」(GC)(年額10,500円の有料会員制)が、いつの間にか数種類のクラスに別れ、さらに海外アライアンス「ワンワールド」のクラスが複合しています。
ここ数年は、格安エコノミー以外の座席に搭乗することがなかったので(おまけやマイレージ支払いでビジネス席に座ったことは時々ありますが)、昔に獲得したGC資格だけが継続されていました。その結果、GCの中で最下位クラスに位置していました。
2009年は国際遠距離を飛ぶ機会が多少あったためか、突然、GCのアライアンス資格が昇格し、新カードが送られてきました。数字上は所定の飛行距離範囲は未達成だったと思っていたのですが。多少の不足は「おまけ」して、顧客維持のためでしょう。(上記写真で、下のカードの右下楕円マークが赤、これが「ルビー」で最下位、上のカードで楕円マークが青、「サファイア」で1ランクアップ。特典の変更点は外国で提携会社の空港ラウンジが利用できること)
と、書いていてふと気がついたのですが、海外アライアンスのクラス分けの名称で、最上位が「エメラルド」次が「サファイア」最下位が「ルビー」となっています。一般に、宝石としてこの三種の価値は、この順なんでしょうかね? (ルビーが上では?)
願わくば100%減資でなく、99%でよいから上場維持をしてほしいと思います。私のような、単なるJALファンで、僅少株保有の民間人にとっては、鳩山総理の「株主もそれぞれ責任を負わなくてはいけない」とのお言葉は、何かアンマッチングという気がしてなりません。
JALの社員の皆様にとっては、これから試練の始まり、早く昔の輝きを取り戻してほしいと心から思います。
JALには気の毒ですが、この10年間の経営者と組合幹部の責任が重大だと思います。国旗を付けた機体(FlagCarrier)は、日米貿易摩擦の際に圧力で購入した米国ボーイング製ジャンボ2機が航空自衛隊の要員運行で飛んでいますし。平時は、一般国民は乗れませんが。そもそもクーウェート戦争の時に邦人救助にもJALは出動はしませんでした。(民間機を有事に強制調達する法律は現在はありませんから)
かつて外国の空港で日航機鶴丸マークの尾翼を見つけた時の「安心感」もノスタルジになりました。高給取りといわれたCA(昔の用語ではスチュワーデス)も、特にDC-8の時代はよかったです(乗客数少ないので)。
JRやNTTのように地面密着インフラを所有しないサービス産業は、競合会社との差別化が難しくコスト削減競争に向かわざるを得ないでしょう。ユニクロとなるか、ルイヴィトンとなるか。
「国策」の観点からは、JALとANAを合併してから、ビジネス顧客向け会社と、LCC会社に分けることではないでしょうか。あるいは、国境を越えて欧州航空会社との合併もありかもしれない。稲盛CEOさんにそんな発想はあるでしょうか。