HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

home sweet home

2007年02月04日 | 洋楽
子どもの頃ってあまり回りの変化っていうのが気にならなかったというか、変化に気づかなかったのか、大人になって特に最近はいろんな変化がこんなにもたくさん起きるのか・・・って寂しく感じる。

きっと子どもの頃って毎日が新しいことだらけで、変化なんて感じる間もなく、日々驚きと感動の連続だったんだろうな。

昔あった建物が壊され、新しいものが建ち、街の姿もどんどん変わり、以前よく行っていた店がしばらく行ってない間に閉店し、昔はずっとあるものだと思っていたものがどんどん消えていく。これが現実なんだと自分に言い聞かせるけれど、子どもの頃に「ここにある」と思っていた思い込みはなかなか消し去ることはできない。


たまに子どもの頃よく行っていたお店とかがそのままの形で残っているのを見つけると、なんだかすごくうれしくて、自分の生きてきた証がまだそこに存在しているかのような気すらしてくる。

たとえば、京都のとある場所にある書店。私がもしかしてイギリスという国と出会えた場所かもしれない。母が絵本の読み聞かせをお昼寝の時、いつもしてくれていたので本というものはすごく小さい頃から好きで、病気になると本を買ってもらえるという変な喜びがあった。一番最初にあこがれた外国はスイスだった。それは「アルプスの少女ハイジ」をカゼで寝ていた私に母が買ってきてくれたからだ。それを何度も読み返して、自分がアルプスに行くのを想像していた。その後も母はよく本を買ってはくれるのだけれど、なぜかドイツ文学か日本文学のものだった。彼女はドイツが好きだったんだよね。映画はディズニー映画と決まっていて、たまに近所のおばさんが子どもたちを団体で連れていってくれる東映マンガまつりっていうアニメ5本立てくらいの映画があったんだけど、なぜか母はこういうのには自分からは進んで連れていこうとはしなかった。

さて、本が好きになったのは母のお陰だけれど、だんだん成長するにつれ、自分で本屋さんで本を選ぶようになる。そういえば、小学5年ぐらいかな?「マリー・アントワネット悲劇の王妃」というタイトルの本に妙に惹かれて、もちろんアントワネットって誰?っていう段階だったけれど、これを読んでかなり衝撃を受けた。ゆえにそれ以来マリーのことはずっと忘れられず、今にいたる。今映画で「マリー・アントワネット」やっているよね。見たいな~。ソフィア・コッポラ監督の映画だし、スパイダーマンの彼女をやっている(笑)キルスティン・ダンストが主役だし・・・

そんなある日、京都の千本今出川っていう場所近くにある書店で『嵐が丘』(エミリー・ブロンテ)というタイトルの本を見つける。作者からして初めて聞く名前だし、タイトルがすごく奇妙ででも魅惑的に感じた。ゆえにどんなストーリーなのか知らずにとにかく買って読んだ。これがすごい話で、まさに情念と復讐と愛と亡霊の話なんだけど、イギリス文学ではかなり有名な本だった。でも、その荒涼としたイギリスのヒースの丘っていうのにすごく惹かれた。そこから私のイギリスへの思いが始まった。


そして、私はイギリスのロックにも出会えたのだ。


なんだか話が飛躍してしまったけど、その出会えた本屋さんは最近もまだあった。ずっと一生あってほしいな・・・

いろんな新しい建物の間にまるで「小さなおうち」のようにひっそりと残っている昔からのお店。私にとってはすごく大事に思える。


私は子どもの頃からよく引っ越しをしているので(父の仕事の関係とかで)なんども自分の住んでいた家や街や友達にさようならを告げてきた。でも、いつかそのそれぞれの場所をもう一度訪れて自分の生きてきた道を確認していきたいと思っている。もちろん、その家があるのかはわからないし、別の人が住んでいるので、外から見ることになるだろうけど、それでも構わない。最近それを強く感じる。

兵庫、大阪、東京、京都・・・ってかなり範囲は広いけど(さすがにイギリスまでは行けないけど・・・)

ときどき、古くからの友達の家に遊びにいく。すると古い京都の町家で、なんかそのままあるからすごくほっとする。そして、高校生の頃なんかを思い出すし、大学生の時もよく泊まりにいったから、胸の奥がきゅんとなる。

反対に引っ越しをしてしまった友達の家を見ると寂しくなる。結構、自分の家以外でもよく遊びに行った友達の家も思い出の中にしっかりと焼き付いているんだな~って最近思う。


ふとモトリークルーの『HOME SWEET HOME』が聴きたくなった。ゆえに今流している。ピアノの音から始まるこのせつないバラードソング。ハードロックファンじゃない人にも是非ともお薦めのこの曲。

houseというのは建物としての家で、引っ越しをしたらもう戻れることはないけれど、homeというのは目には見えない心の家だと私は思うわけで、それはどこへ引っ越そうが建物が無くなろうが、永遠に自分の中に存在し続けると思う。だから、私の中にはいろんな思い出とともにsweet homeはいつもあって、そこにときどき戻ることで自分の忘れかけていたものを思い出せる。


最近、とある方がお引っ越しされたということ。その方がどこに住まれていたかははっきりは知らないけれど、随分前にその方が話してくれたことを一昨日の雪の日に思い出した。ある歌を作ったのは雪の降った朝に家から出た時の景色を見て・・・みたいなことを言われていた。その家で生まれた曲は山盛りあるわけで、それを思うと自分の事ではないのに、胸の奥が熱くなった。


でも、その音楽が生まれた場所は永遠に心に残るsweet homeなんだよね。


私の住む場所は田舎なので、雪がまだ道ばたには残っていて、昨日なんかも車道以外はざくざく感のある道で(笑)「早く雪解けしてほしいな~」って思った。

今日も残り雪に太陽の光が反射して、きらきら。ものすごく眩しい!!!



コメント
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