HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

今頃なのですが、2013年のACIDMANのZEPP NAMBAでのライブの事

2015年05月03日 | ACIDMAN

今ごろ気づく二年前の記事。
でも、一応書いていたので世に出そうかとアップしました。
どうして忘れてたのかわかりません。きっとあとでアップしようと下書きに残したまま
アップしたと思っていたのでしょうね。でも、なんか懐かしい。

http://blog.goo.ne.jp/funnybunny17/e/6c458e0cc31be95b75fb1454750e80a2
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4月はあっという間に終わってしまった。でもACIDMANと同じ時間を過ごせた。

2015年05月02日 | ACIDMAN
2015年4月11日(土)なんばHatch (大阪難波)

ACIDMAN LIVE TOUR "有と無”

17:30開場 18:30開演

少し早めに来て、グッズをまず買いました。
毎回、ACIDMANのグッズはセンスがいいというのか
品質もいいというのか現実世界で使えるものを作ってくれます。

TシャツにはEverythingの刺繍!
いつもながらの上質今治タオル
ドレスシャツ
刺繍入りのリストバンド
真ちゅうで小田切佳明さんの作品を1つ1つチャームにしたキーホルダー
使い勝手のいいトートバッグ

出費はともかく、ふつうに使えるものばかりでしかも
身に付けて幸せになれるものばかり。

私の前で買ってた人なんかTシャツとか全色買ってる人がいました!
さすがにそれは無理だったので、私は紺色のを買いました。
この刺繍がまるで金糸で刺繍されているように見えるもので
ゴージャス感がありました。

今回、運がよかったのか整理番号がかなり前。
かつてなんばハッチでこんないい番号はありませんでした。
さすがに最前は避けたもののほぼ最前に近い位置で見ることができました。
本当は音的には中間ぐらいの場所がいいのですが、せっかく近くで
3人が見れるとなるとやっぱり前に行ってしまいました。

なにより足下まで見れるのが感動でした。
いろんなエフェクターとかや靴や靴下まで見れちゃうわけです。
そして私は大木さんのリッケンバッカーをすぐ近くで見れたのが
本当に感動的でした。

「これがあの遠い昔にバイトでお金をためて買ったという
ファイヤーグロウの360なのか!」と

このリッケンというギターについていろんな人が書いてたり発言してたりするけれど
私が感じたのは「弾く人とともに世界で唯一無二のギターになる
ある意味子育てのように簡単に思い通りにはならないのがリッケンで、
大木さんはこのギターをいろいろ悩みながらも大事に立派に育てて
こられたんだな~って。」

このギターと大木さんの一体感はほんとうっとりしてしまうシルエットであり
ギターから溢れる音には重厚な影が見えるようで、音に影がつくギターって
そうないな~って思いました。

だから深く厚くこのバンドの音は聞こえるのかなって
近くで見て改めて感じました。


大木さんもルーパーを使ってて、それがまた素晴しくて
よくタイミンングを間違えずに重ねて行けるな~って
やっぱり理科系の人だからなんだろうな~って。

デザインのせいかライトの関係でたまにこのギターが
刀に見えたりもして、なんかドキッとしました。

有と無
Everything and Nothing

不思議とACIDMANがこれらの言葉を使うと
化学的なあるいは科学的な感じがしてしまいます。

暗転して始まった時
インストからの始まり。
いつも思うのはどこかの異空間へ誘ってくれるような始まり。

何かが生まれるような。

「永遠の底」
このタイトルも私には滲みて来ます。
底という言葉。

村上春樹的でもあり
大崎善生的でもあり

この底の解釈はきっと日本人にしかできないのだろうなと思います。
川端康成の雪国にでてくる底をうまく訳することができなかったように。


大木さんは子供の頃から隕石が落ちて来たらどうしようって
いつも考えてたそうです。

隕石といえば伊坂幸太郎の小説も思い出してしまいます。
そういう時代って誰もがあると思うのですが、
それを今も彼は抱き続けていて
もちろん、実際に世界のある街に隕石が落ちて来てニュースになった事もあったし
日本に落ちて来ないという保証もありません。
でも、大人になった今はそれをある意味受け入れようとしているのですよね。
落ちて来る時の覚悟みたいな。

彼の作る曲は彼自身も言ってますが、死と隣り合わせのものが多いです。
彼はいつも死を考えています。
それは自分が死にたいというのではなく
生きているものには平等にいつか必ず死が来るということ。
それをきっと昔は彼自身も怖れていたのでしょうね。
でも、今は歌にすることでそこから少しずつ解放されていっているのかなって。
きっと彼も死は怖いと思うし、自分の大事な人の死も怖いし、
みんなといっしょだと思います。私もすごく怖いし、死にたくないし、死んで欲しくない。
でも、それと向き合う覚悟。それを超える覚悟。をいつもいつももっていようという
そんな歌を彼は作っている気がします。

そして、孤独。
誰もが孤独を感じることは絶対にある筈だと思うのです。
そんな時にほんの少し解放されるのは空を見上げる時だと私は思っています。
特に夜空を見て、星や月を見ていると、ひとりなのにひとりじゃない気がします。
なんだかわからないけれど壮大な空間とキラキラ瞬く星たちを見ていると
なんか元気がでてくるというか、まだまだ大きな謎や世界が広がっているという
冒険心みたいなものが沸き上がってくるのです。

なんばハッチにACIDMANが来るのは12年ぶりなんですって。
12年前って何してたのかな~って考えました。
なんばハッチって新しいイメージがしてたのにもうそんなに経ったんだって。

彼らがいうにはライブを一番たくさんやっているのが大阪なんですって。
なんか意外な気がしました。

今回予想外で飛び上がるようにうれしかったのが
「2145年」をやってくれたことです。

この曲を実は生で聞いたことが無かったのです。
でも、とても大事な曲であり、大事な人といっしょに聞けることを
ずっと願っていました。それが叶った日でした。


大木さんはロボットが心を持つ日が来ると思っているというような
話をされていました。

なんか私が昔考えていたことを同じことを思っていて
だから彼の歌が好きなのだろうなって思いました。

私が昔考えていたお話は、いろんなできごとがあった後に
一番人間らしかったのがロボットだったというもので。

まあ、それはともかく大木さんは未来について
考えるのが好きだということです。

未来といえばバックホーンの山田さんも同じかも知れませんね。

そんなお話の一方で一悟さんがまたおもしろおかしくお話をしてくれました。
「37年生きて来て、大木とおれはどうして違うのか。大木は頭も良くて
かっこよくて、歌も作れて........彼のおかげで食べて行けてます。
そして、ツアー中、大木は高知でサイフを
落としたのにクールで俺は昨日落とした時は大パニック。」

「大木から早くキャッシュカードとか止めた方がいいよって言われて
電話しようとしたら、ちょっと待ってとか言われて、そして最終的に
マネジャーが拾ってくれてたらしいけど、ほんとよかった。ありがとう。って
なんで感謝しないといけないんだよ。あるの知ってて俺おどらされてたのに。」
みたいな感じで。彼の愛すべきキャラに本当に癒されます。

そして彼のドラミングも最高です。

そうそう香港でもパスポート紛失事件があったそうで、これもすぐに
見つかったそうです。
あと、大木さんのサイフも戻って来たそうです。よかった。


大木さんが終盤で「謝らないといけないことがあります。
ロックバンドがこんなチャラいことをやっていいのか。
タオルを回させてしまいました。サトマがさせてしまいました。
でも、これは会議でみんなで何度も話し合って話し合って
決めたことです。で、どうなんだ。って

やってよかったと思ってます 。」

というような事を言われました。

確かに若旦那の世界がそこで展開されるのかと思いましたが、
ACIDMANにはACIDMANのタオルの回し方があるのですね。


一悟さんがサトマさんに「なんでお客さんにお尻向けて話すんだよ。
前向いて話せよ。」みたいな事を言って楽しい言い合いみたいなあとに
サトマさんが「おれ恥ずかしいんだよ。」と言って
いちごさんが「このツアーでサトマが素直になりました。」って
言って笑えました。


最後の方で大木さんが「これからもどうぞよろしく。」と
力強く言ってくれたので、本当にうれしかったです。
これからもこのバンドはずっと続くんだって確信できたから。

日によって多少セットリストが変わるようですが、
FREE STARもやってくれたのがうれしかったです。

この曲は武道館で新しい会社を立ち上げたことを
話されて、その会社がFREE STARだと聞いて以来
この曲への思いがより強くなったからです。

書きたいことはいっぱいありすぎて
でも、小説書くわけでもないので
そろそろ終わります。

大木さんのお顔はなんて色白なんだろうとか
ほとばしる汗が光っているのとか
指がきれいだとか
サトマさんの激しい動きだったり
笑顔だったり、白い歯がきらりとしたり
ドラムを叩く時のおおらかで頼りがいのある
一悟さんだったりを
今も思い浮かべると胸の奥がぎゅっとなります。

ライブ会場でファンの方が寄せ書きを集めていらっしゃいました。
私はあまりこういうのに参加する方ではないけれど、
ACIDMANのファンの方たちってなんか真面目そうな実直な感じの
方が多くて、その穏やかな中で私も参加させていただきました。
もちろんライブ中は激しくて、ゆっくりまったり見るなんて
できませんでしたよ。当たり前です。
ロックのライブですから。
最後はダイブもやってきましたよ。
ギュウギュウで体も思うように動かせなかったけれど
楽しかったです。
こんなに楽しくていいのか!って
私の人生ってこういう時間を持ててほんと
いい人生だなって感じさせてもらえました。

ACIDMANにまたすぐに会いたい!!!



<セット>
有と無
永遠の底
風、冴ゆる
star rain
EVERLIGHT
アイソトープ
your soul
FREE STAR
EDEN
en
ハレルヤ
2145年
世界が終わる夜
黄昏の街
Stay in my hand
FREAK OUT
ある証明
最期の景色
アンコール:
新世界
Your Song
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ACIDMAN~Broccasion Live Osaka "BACK DROP BOMB"

2014年11月16日 | ACIDMAN
2014.6.27(金)晴れ
 
大阪BIG CAT

大阪の地下鉄を心斎橋で降りて地上にあがるとまた街の様相が変化してるように感じた。
今年はライブにあまり行ってないから、久しぶりでちょっとドキドキした。
でもACIDMANをBIG CATで観れるっていうのが凄くうれしい。
この大きさのハコでは最近はあまり観れない気がするから。

連れが来るのを待つ間、やや廃れ気味の
ビッグステップでは時間をつぶす所がないので
近くのマクドナルドへ。
やはりACIDMANのTシャツ着た人たちがたくさんいた。

BACK DROP BOMBのイベントなんだけれど
やっぱりACIDMANのファン多いよね。

このイベントには

ACIDMAN、LITE、locofrank & BACK DROP BOMB

が出演。

ロコは2度目。彼らはいつもなんか悔しそうな感じを受けちゃうのだけれど
それはファンが彼らが盛り上がって欲しい時に盛り上がりきれないからだろうな。
彼らの曲の感じと他の出演者のファンはやや違う気もするから
仕方が無いのかなとも思うけれど、私はがんばりました(何を?)
あったかいバンドなんだよね。locofrankって。

LITEは惚れた。

ほんとインストのバンドなんだけれど華があるというのか
優雅なかっこよさがあるんだ。
前から気になっていたけれど
実際に観て、ほんと好きになった。
インストのその音楽に抱かれる感があった。
音に包まれる感覚が不思議だった。

バンドとバンドのセッティングの間にDJが入る。

そこでFLAKE RECORDSの和田さんがDJダワとして
いろいろ素敵な曲をかけてくれた。
知らない曲でいい曲があったので
あとでたずねたらちゃんと答えてくれた。
でも、もう解散しちゃってるバンドだったので残念。

出演順は
LITE
locofrank
ACIDMAN
BDB

ACIDMANをこんなに前で観れていいの?っていうぐらい前方で見た。
大木氏の顔がしっかりと見えるところ。
武道館からのここ。

ズームレンズでズームした感じぐらいの違い。

いつもとは違う意外なセトリで
なんか新鮮だった。

ALMAを聴かない初めてのライブだった。

<セトリ>

最後の国
EVERLIGHT
ストロマトライト
アイソトープ
Never Seem To Last
風、冴ゆる
ある証明

風、冴ゆる
とか聴けたのは感動だった。ほんとうはアンソロジーのライブ行きたかったけど
行けなかったので、ちらりとそれを体験できた気がした。

このビッグキャットで彼らを観ながら、昔ここで
インディーズバンドのライブ映像を撮らせてもらって
バックパスももらってステージの後ろから客席の方を見た光景を
思い浮かべた。こんな風に見えているのかなって。

楽屋もあそこかな?って

暴れている人達もいたけれど、思うほど激しい戦いはなかった。
でも、主役のBACK DROP BOMBも迫力あって演奏かっこよくて
キャリアが産むオーラが漂っていた。こういう機会じゃないと
巡り会えなかったなと。

ACIDMANってやはり演奏のすごいバンドをすごく見極めていて
そういうバンドをリスペクトして、そして繋がっているなって
改めて思った。確かな音楽感覚というのか。

ライブ後、いっぱいACIDMANのグッズを買ってしまった。
LEDのライトとかノートとか。

このライブは6月なのに11月の今、感想を仕上げている。
とにかく、時間がなさ過ぎて、やっと今。

だから忘れちゃっていることもあるだろうけれど
いいイベントだったのは心に残っている。
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ACIDMAN LIVE TOUR ”新世界” final at 武道館

2013年07月28日 | ACIDMAN
2013.7.26(FRI)晴れ

私はここをおそらくご覧の方より結構年上で
たぶん長く人生を生きているわけですが、
そんな私が東京でライブを見るというのは人生初であります。

その上、あこがれていたロックの聖地”武道館”で
ロックのライブを見ることができたのです!
我が人生のロック記念日がまたひとつ増えました。

2013年7月26日は私にとって忘れ得ぬ大事な一日と
なりました。

そのライブをしてくれたバンド
それがACIDMAN!

私は以前にも書きましたが、彼らの事はずっと前、
おそらくデビュー当時から知っています。
が、本当に好きになり、正面を向いて
まっすぐ好きになったのはなんと去年からなのです。
その前から少しずつ、近づいてきている感は
あったもののまだそこまで達してなかったのですが
佐野元春氏の「the song writers」を偶然見て
そこで大木氏の世界観を知り、音楽を聴き、
すぐにアルバムを買い、聞くや否や
すべてが準備してたよ!っていうぐらいに
体内のすべてのカプセルが蓋を開けたかのように
私にACIDMANの音を流し始めました。

そのあとに偶然にもRADIO CRAZYに出ると知り
それが初ライブでした。

生で音と歌を聴き、さらに「確信」と変わりました。
このバンドは私にとっての一生もののバンドだ。

そして新しく出たアルバム「新世界」
にも入っている「アルケミスト」は
小説からインスピレーションを得て作られた曲ということですが
この小説も私が大事に読んできてた小説で
それを歌にしてくれたことにも
ほんと出会う準備ができていたとしか思えませんでした。

でも、出会うまでにこんなに時間のかかったバンドも
なかった気がします。
ずっと名前もそしていくつかの楽曲も聞いているというのに
どうして今まで行き着かなかったのか不思議でなりません。

これが音楽の旅というのでしょうか?
まるで「アルケミスト」の主人公の少年のように
音楽という宝物を探す旅に知らぬ間に出ていたのでしょうか?

そして、半年ぐらい前からチケットを予約して
大阪のZEPP NAMBA(この感想もまた書きます)に
15日に行ってきたのですが、本当はそれで
終わる予定でした。

ところが運命が「GO TO BUDOUKAN!」
と突如私を連れて行ってくれたのです。

チケットはほんとギリギリ取ったので
座席は良くないとは思っていましたが
ライブが始まると、どこの場所がいいとか悪いとか
そんなのもまったく取るに足らないことのように
思えるぐらいの全身がACIDMANの音楽になって
まるで液体になって透明になってしまったかのような
時間を体験することができました。

私はスタンド席のかなり上の方でしたが
ダイヤモンドの中をくり抜いたらこんな
空間になるだろうなっていうような
形の場所なのでステージの3人は小さく見えても
遠いっていう感じはしませんでした。

最初は白い幕があって、
会場が暗くなってから
そこに波紋の映像が映し出されて
その後ろではgen toがスタートしました。
その映像と音楽の融合から始まったこのライブ。
大阪ではなかったので、まったく別ものの
ライブを見に来た気がしました。

そしてやがて幕があがり、彼ら3人が
演奏している姿がそこにありました。

とっても広いステージの中心に上から見ると
そこに3人のアンプやらエフェクターセットやら
ドラムセットやらがきっちりと四角形を描くように
配置されていて、上から見るとなんていうのか
広い床に一枚の絵が置かれているような感じがしました。
下地は黒。ほんと驚くほどの黒。
その上で自分の位置をさほど乱さず演奏する3人。
そしてライトがその黒地のキャンバスに絵をいろいろ
描いて行く感じがしました。

私はSUSYという曲が大好きなのですが
この曲で始まるというのがまたほんと最初から
気持ちが高揚してしまって、もうそのまま最後まで
いってしまう感じがしました。

ひとつひとつの感想を書いてしまうと
きっとひとつの短編小説になってしまうぐらいの
思いが溢れてしまうので、ある程度にしておきますが、

MCはイチゴさんがいつものように駄洒落をまじえつつ
お話されましたが、
ライブどうですか~からのライ武道館どうですか~という
流れ~彼ならではのですね(笑)

イチゴさんがMCをサトマさんにふって
サトマさんがおもしろいことを言わなかったとか
同い年なのに上から目線だとかといって
そこから言い合い(愛ある)を始めると
「けんかをやめて~ふたりをとめて~」と
歌う大木さんそしてメンバーもハモって終わるという流れが
なぜかありました。

見た目はイチゴさんが怖そうで
サトマさんが優しそうで
大木さんはクールな感じなのに
このMCの3人を見るとみんな
見た目の期待を見事裏切っているところが
楽しいですよね。


唯一カバー曲である「Can't Help Falling in Love」
は元はプレスリーの曲で、もちろん彼の現役時代は
知らないわけですが、父がウクレレをやっていたせいか
プレスリーの出ていた「ブルーハワイ」という映画がことの他好きで
それを何回もまだ幼少の頃見せられていて記憶にかなり残っていたし、
さらにUB40とかがカバーしてて何度となくこの曲を聞いたし、
しかも、自分が初めてアコギを手にして練習した曲がこれなんです。
だから、世にある数あるオールドソングからこれをACIDMANが選んでくれたのは
ほんとうれしいし、なんか遠い昔からこれで繋がっていたのかもと思ったりします。

そして、ACIDMANの曲の中でもこの曲はやっぱり大切な曲なのが
「ALMA」これをサトマさんが最初はベースではなく、鉄琴で演奏されました。
これは大阪でも驚いたのですが、また違った「ALAM」の響きがありました。
今さらなのですが、このバンドの独特のカラーというか音の色はなぜなのか?
最初はわかりませんでした。でも、彼らのファンになってからDVDとかの
ライブ映像とかを見ていたら、その色を醸し出しているのが実はこのサトマさんの
ベースなのだとわかりました。ほんと驚いたのはベースでメロディラインを演奏している
という事です。だいたい今までは6弦ギターの方がメロディラインを弾くものと
思い込んでいました。でも、ここでは大木さんももちろんですが、時として
サトマさんが弾くのです。それがすごくACIDMANだけの色を描ける理由だと
知りました。

今回は最初は鉄琴で2番目からはベースで弾かれましたが、どちらも
ほんと唯一無二の音の絵だと感じました。
そして、毎回ですがこの歌を聞いて全身がその空間で透明になって
空気になっていくようでした。涙もシャボン玉のように飛んで行きそうでした。
体がもしかして武道館からALAM展望台に飛んでるんじゃないかと思うぐらいでした。

この曲のあとに
坂本龍一さんに演奏してもらった曲ということで
「風追い人」についての大木さんのお話がありました。
まず、坂本さんは今日は来てないけどね。と前置きして。
このライブの前、ちょっと期待はしましたが
ステージを上からみていて、どこ見てもキーボードの用意が無かったので
来られないんだと思ってましたが、それはそれでもしかしてよかったのかなと。
ファイナルこそ3人だけでやっぱりやってほしいというのがありました。

風追い人というのはこの世界の風と色を集めて旅する人で
死んでしまった人の灰を風と色に混ぜて飛ばすという人ということで
大木さんは自分はすべてのものにはいつか終わりがきて、
みんな死んで行くんだというふうにいつも歌にも書いていると。
そんな風に終わりばかりを書いているのはきっとACIDMANぐらいだろうけど
終わりがみんな平等に来るんだから、戦争とか殺し合いとかしなくても
みんなに死が訪れるんだから、今を瞬間をしっかり生きようと思って
みんなが大事に生きて行けば、そういう戦争とかもなくなるんじゃないかと
いうような話をされました。

この死者の灰に風と色をまぜて飛ばす事で
新しい生命が穏やかに生きて行ける世の中を作ることを
願っているというような話もされました。

私が要約して書いているのでそのとおりではないですが
大木さんは東北大震災などの事も思って、そして
いろいろな出来事で亡くなっていった人の事を思って
そこで残された人たちや今生きている自分たちが
どれだけ奇跡の中にいて、それがどれだけ幸せなことなのかを
お金とかそういうものも大事ではあるけれども
それ以上に大事なことがこの世界にはあることを感じて欲しいと
いつも願って歌を作っているんだということが痛いほどわかりました。

彼がマイクを通して、息づかいも聴こえるほどに
丁寧に魂を込めて、話す言葉が
ステージの黒いキャンバスから武道館全体に放たれる時、
一文字一文字がひとりひとりの心に飛んでくように感じました。
彼のことをいろいろ思う人がいても、この時の彼の言葉には嘘はないと
みんなは感じるだろうと思いました。

未来も大事だけれど、谷川俊太郎さんの詩にある

「明日は今日になってこそ
生きることができる」

という言葉が大木さんの言葉からも強く感じました。

未来は今日をしっかり生きなくちゃ死んじゃうんだってこと
未来は今日の自分から生まれるんだってこと

そんなことを感じました。

「風追い人」ではMVが前編で流れていたのですが
後ろも見ずに映像と音をしっかり重ねて行くのが
ほんとすごいなと思いました。
演奏のテンポとか少しでも間違うとへんな感じになるのに
少しもずれることなく、ライブ演奏と映像の一体感が素晴しかったです。

今回後ろの映像もMVを交えつつ、この日のために作ったのか
(私はすべてを知らないので)いろいろな映像が素晴しかったです。

さらにライティングがとても美しかったのです。
ふだんはアリーナとかそういうところで
他のバンドでも見る人間なのであまりスタンド席から見る事は
ないのですが、今回はスタンド席でよかったと思いました。

光のショーも同時に見れる感じがしました。
ステージから客席に客席からステージに差し込む光だったり
光線だったり、どれもが美しく会場を包み込みました。

彼らの映像には水というか波というかがよく登場します。
それも関係するのかもしれませんが、その音楽と映像と
ライティングにより、なんだか自分が海の底にいるような
感覚になりました。深海でライブを見ているというのか。
実際は濡れてないけれど、音楽で濡れているというのか
魚たちは実際は泳いでないけれど、ブクブクというような
感覚がそこにあるというか、海の植物ではないけれど
人がみんな揺れているというか。

とにかく、泳ぎたくなる感じがしました。
ふわふわと武道館の中を泳げるんじゃないかと思える感じがしました。
みんなが泳いでステージまで行けるんじゃないかと思いました。

アンコールでは「ある証明」と「YOUR SONG」を
やってくれて、ダブルアンコールでは
「.廻る、巡る、その核へ」をやってくれました。
これを始める前に
「ほんとうはアンコールの練習なんてやっちゃだめなんだろうけど、
しっかりやって準備もしてきました。これをラストにやらせてください。」
と素敵な映像といっしょに演奏が始まりました。

この曲は私が「はっ」と思った大木氏との出会いの曲でした。
とても深い意味のある曲だと感じたし、彼らにとっても
とても大事な重要な曲であるというのを改めて感じました。
映像もある意味怖いメッセージがあるのですが、最後の
最後に希望の光が見えるというのか、そこにカタルシスを
感じました。

人間の輪廻転生というのでしょうか、人は生まれて死んでまた生まれ変わるという。

大木さんはとなりの人は自分だと思えというようなインカの言葉を説明されてました。
もともと人類はひとつのところから派生してできたのだから、もとは同じなんだと
だから隣の人も自分と同じなんだとそう思えば、争いもなくなるだろう。
そして、やがてみんなはまたひとつになっていく。というような話をされました。

そういえば、細美さんも同じような事を言ってたなと思い出しました。
みんなは同じ惑星の砂かなんかから生まれたんだからみんな実は繋がっているみたいなこと。
ずっと前に日記に書いた気もしますが。

細美さんの愛読書が「アルケミスト」なのできっと大木さんの世界観と
細美さんの世界観はどこか重なる部分があるのかなと思います。
そして、そういう世界観が私も大好きなのでしょうね。

こうして武道館に全国あるいは世界中(確かに外国人の方も結構見かけました。)
から集まって、ある意味武道館でこの日ひとつになったわけです。
ありとあらゆる年齢や職業やジェンダーや国境を超えて。
私が武道館が海底に感じたのはまんざら空想だけではないのかもしれません。
遠い記憶というのか。

だって、人類が生物として最初は海の中に誕生し、魚とかになってから地上にあがって
きたとどこかの話で聞いたことがあるからです。

みんな海底にいたときの細胞の記憶を辿って、武道館に来たのです。
そんな気がしました。



私はACIDMANとしっかり向き合って大好きになったのが
去年。そして今年彼らは独立してFREE STARという事務所を
立ち上げました。

このような過渡期に彼らと出会ったのは何か意味があるのかなと
ふと思いました。

そして、武道館まで私を連れて行ってくれたACIDMANの歌には
きっと何かがあるんだとこれからその謎解きをしていこうと
思います。

そうすれば、ACIDMANのことがわかる以上に
自分自身のことがわかるのかもしれません。
過去の曲もまだまだ聞いてない曲もあるので、それを聞きつつ
これからの歌にも期待して、ACIDMANと出会った意味を
考えて行きたいなと思いました。

って音楽って考えるもんじゃなくて
感じるものだけど。

本能が欲するものだけど。

それでも出会った訳を知りたいのです。

「白光」の時に
死ぬ瞬間まで息ができている幸せを感じていたいと
大木さんは言ってたけれど、
その言葉を絶対に忘れません。
そして、その言葉を言った時の
彼の息づかいはまるで水面に落ちた一しずくの
水音みたいでした。静かに武道館に
それは響きました。みんなのところに響きました。

ACIDMANの歌によってとにかくありとあらゆる存在が
愛おしく感じられる今。道ばたの名も無い石ころすら愛おしい。

(セットリスト)

1.gen to ( intro)
2.SUSY
3.NO.6
4.swayed
5.君の正体
6.ラストコード
7.Further ~夜になる前に~
8.スロウレイン
9.Can't Help Falling In Love
10.ALMA
11.風追い人 (前編)
12.風追い人(後編)
13.アルケミスト
14.FREE STAR
15.to live
16.カタストロフ
17.新世界
18.白光

(EN 1)
19.ある証明
20.Your Song
(EN 2)
21.廻る、巡る、その核へ

追記)ツアー中グッズ販売に登場してきたイチゴさんですが
さすがに武道館は無理だろうって大木さんが言ったら、やる!って
ことで大木さんたちが言ってた激似のイチゴさんのお父さんではなく
イチゴさんご本人が終演後の物販にいらっしゃいました。
そして、握手してもらいました。
まさにこれが一期一会(イチゴ一会)ですね!
コメント (2)
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ACIDMAN LIVE TOUR ”新世界” at Zepp Namba

2013年07月19日 | ACIDMAN
2013年7月15日(祝・月)
天気 雨のち曇りのち晴れ

このチケット取ったのはまだ早春だったような気がします。
ほんとこの日をどれだけ待ったかという感じ。

Zepp Nambaは去年できてから来るのは3回目になるでしょうか。
結構お気に入りのライブハウスです。
音響がいいところが好き。

早めに行ってグッズを買い、
この日は洗いざらし感のあるブルーのシャツもあって
早速買いました。
いったん腹ごしらえをして
会場に戻った時にはもう入場が始まっていて
あまり待たずに入る事ができました。
整理番号は487番でいい方だったのかな?

そろそろ開演かなという時に
場内の放送が入って
どこかジョージっぽいなと思いながら
ところどころカミカミなアナウンスを聞いてたら
最後にジョージ・ウイリアムズでした!
との声。

来てたのですね!

ツアードキュメントとかに彼登場するのかしら?


まずはピックアップMC

一悟さんが「これからも味わい深い音楽をやっていきますので、どうぞくいだお....」
ってところでかんで、笑いを巻き起こすことに。
大阪なので「食い倒れて下さい。」と言いたかったところでかまれました。
そういうところが好きです(笑)

大木さんはライブの時にいつも「生きていること」と「やがて死ぬこと」を
丁寧にそして大事にお話されます。

そして壮大な宇宙においての自分たちの存在についても。

彼の話を聞いていると人によっては宇宙の中では私たちなんて
ちっぽけなかけらのようなものかもって思う人もいるかもしれないけれど
私には彼がこの宇宙においてだからこそ1人1人が自分を自由にその
広い空間を自分らしく生きて行けばいいと言ってくれているように
感じてライブのたびに勇気や冒険心を思い出させてくれます。

私は大木さんのあの声であのお話を聴くのが大好きであり
その話を聞きながらいつもライブ会場で空は見えないのに
目の前に広大な夜空が広がって見えて来ます。
星が見えて来ます。

ACIDMANの歌には自然にあるものたちが主役になって
歌だけでその温度や形や感覚が感じられます。
風を感じたり、鉱物のごつごつ感を掌に感じることができます。

それがとっても愛おしく思えます。

さて彼らの曲でないカバーが1曲されました。
その「Can't Help Falling Love」はもとはエルビスプレスリーの曲ですが、
いろんなアーティストがカバーしていて、世界的にヒットした中で
私なんかが主に聞いてたのがコリー・ハートやUB40ので、
きっとACIDMANも主にはこのあたりのカバーで聞いてたのかなと。
でも、この曲のグルーヴはACIDMANとぴったりな気がします。

そして「ALMA」はやっぱり名曲中の名曲です。
これを聴くと冬の澄んだ空気感を夏でも思い出すことができるし
寒いけれど、心が温かく、自然の素晴らしさを感じる時間を思い起こします。
私が住んでいるところは関西でも寒いところなので
冬は雪もよく積もるし、朝早く起きたらまだ真っ暗ですが、その空気が
なんてきれいなんだろうと感じることが多々あります。
そして、この曲は私と大事な人にとっても忘れ得ない一生大事に思い続ける曲であり
自分の命が終わる瞬間にきっと思い出す曲だと思っています。


「アルケミスト」も小説を愛読していたから、この曲が出来た時は本当に
うれしかったです。もともとはサトマさんの愛読書でそれを大木さんに
渡したところから始まった曲なのですよね。
細美さんも愛読している小説で、みんなが星を見て旅をしているのを
想像してしまいました。


本編最後の「白光」も本当にすばらしい曲で
私は生まれて今までの人生の中でいろんな場面で白光の瞬間を覚えています。
それがなぜなのかわかりません。それが何を意味するのかわかりません。
白い光が何かの警告なのか、それともまだ見ぬ未来からのメッセージなのか
でも、なぜか白い光を見ると安心してしまうのです。

今は解散していますが、Jet Kellyというバンドがやっていた「白い朝」
この曲はACIDMANのファンの方にも聞いてほしかった曲です。
白い光が見えて来る曲です。
どこかで聞けないかしら?

アンコールでやってくれる「Your Song」は本当に
彼らの締め曲なんだなって思います。
楽しく、次に続くみたいな。

ACIDMANに出会えて本当によかったです。

<セットリスト>
gen to (intro)
SUSY
NO.6
swayed
君の正体
ラストコード
Further ~夜になる前に~
スロウレイン
Can't Help Falling Love
ALMA
風追い人(前編)
風追い人(後編)
アルケミスト
FREE STAR
to live
カタストロフ
新世界
白光
EN)
ある証明
飛光
Your Song
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新世界兄弟~ACIDMANとFoZZtone

2013年02月18日 | ACIDMAN
ACIDMANとFoZZtone

この2組のバンドを並べて、どういう共通点があるのかは
知る人にはすぐわかるのですが、同じ事務所すなわちアムニス所属の
2バンドであります。
で、アムニスにはこの2バンドしか所属していません。
(もし違ったら許して下さい。)

ゆえに正真正銘兄弟バンドなのです。

ACIDMANはある意味デビューから順調にその地位を築いて
今に至るわけですが、FoZZtoneはときどき紆余曲折しつつも
今の不思議な地位を築いています。

この2バンドに共通しているのは「今の流れ」とか
「時代の方向」とかそんなものとまったく関係なく
自分たちがやりたいがままを貫いていることです。


ACIDMANは最初からうまく種まきが出来て、花も咲いたのかもしれないけれど
FoZZtoneは兄バンドのようには順調ではなかったのかもしれません。
でも、今現在においてはしっかりと根をはることに成功したと私は思っています。
あとはぐんぐんと成長して花が満開になるのを待つばかりです。

この2バンドを見ていて思うのは
その2つを育てていらっしゃるアムニスの社長さんが
とても愛情をもってこの2バンドを見守っていらっしゃるということです。

特にFoZZtoneに対して、あれだけ自由な事をさせてあげる度量というのか
「俺はわかっているから。お前達がすごいことは。」っていうのを
毎日言っているんじゃないかと思うぐらいにフォズの企画を見るたびに
愛を感じるわけです。

偶然ではありますが、
FoZZtoneは第一回目OMA企画のあとに「NEW WORLD」というアルバムを出し、
ACIDMANは去年の年末に「新世界」というシングルを出し、今年2月の終わりには
「新世界」というアルバムも出します。

それぞれの考える「新世界」は違うのかもしれませんが
核の部分で繋がるものがあるように感じるのです。

まだ、ACIDMANの新譜はもちろん聴いてないわけで
聴かないと何も言えませんが、先行シングルから感じるイメージは
宇宙へ放つ感覚の新世界を描いているのがACIDMANで
内なる精神に放つ新世界を描いているのがFoZZtoneのような気がしています。

もちろん、まだもっと深く聴かないとわからないのですが
第一印象はそういう感じです。

大宇宙がACIDMANで
小宇宙がFoZZtone

自分から大空間へ心を放ち、そこでいろいろな出来事と対峙するのがACIDMANの「新世界」で
自分が外部からのいろいろな困難に打ち勝つように内面を強く強く、自分自身を広げて行くのがFoZZtoneの「新世界」

宇宙あるいは自然という脅威と向き合うのがACIDMANで
自分の体内の宇宙と向き合うのがFoZZtone
のように今は感じています。

ゆえにこの2バンドを秘かに「新世界兄弟」と私は呼んでいます。



私はあえて言わせていただくなら
この新世界兄弟が大好きなのです。

この2バンドともひとつひとつこの世にあるあらゆる存在を
大切に扱うところが大好きなのです。

人間だけでなく、他の生き物も
岩も石も海も空も星も太陽も月も
風も光も影も。

今生きている私たちの世界を構成しているすべてを
大事にとりこんで大事に歌にして行くところが
ほんとに素晴らしいと思っています。

私は今まで詩は文学的な人から生まれるものだと思っていたところがあります。
でも、この2バンドにおいて、大木さんも渡會さんも実は理科系な方たちで
その理科系的観点から見る世界を描くところにとても新鮮なものを感じるし
ただの石が、もうただの石に見えなくなってきて
なんだか愛おしくさえ思えるのです。

鉱物とか鉱石とか聞くとドキっとしたりするし
細胞とか代謝とか聞くとロマンを感じたりするのです。

大木さんが理科の先生だったらすごく楽しい授業をして下さっただろうし
渡會さんが数学の先生だったらすごくロマンティックな数式の話をして下さっただろうと
想像し、妄想しています。

いつかこの「新世界兄弟」でのライブが見てみたいものです。

アフリカに行かれた大木さんたちは
アフリカの歌を歌う渡會さんたちに
どんなお話をされたのでしょう。

そんな共通点もある「新世界兄弟」のそれぞれの宇宙への旅に
これからも心を馳せたいと思っています。









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RADIO CRAZY 2012(2日目30日日曜日)パート2 ACIDMAN 編

2013年01月27日 | ACIDMAN
RADIO CRAZYは今回は3つのステージに分かれていて
ひとつはL-STAGE、もうひとつはR-STAGEでこれは例年どおり
今回は物販のところにもうひとつステージがありました。

そこで少しだけthe LOVE人間を見ました。
思っていたよりいいバンドだな~って思いました。
曲とかぜんぜん知らなくて書けませんが。

さて、この日私が見る予定のバンドはほとんどL-STAGEでしたが
唯一ACIDMANだけR-STAGEだったので
ナッシングスが終わり次第もうすぐに飛び出してR-STAGEの方へ。

とにかく、去年の後半から一気にACIDMANへの熱量がヒートアップして
突然大好きになってしまった私ですから、もう初ステージで
ワクワク感が尋常ではありませんでした。
いっしょに行った彼も私がヒートアップしたときに
「聴いてみて」と聴かせたところ、同じくファンになってしまって
二人で同じ熱量でACIDMANのライブが見れたことは本当にうれしいです。

セットリスト

最後の国
シンプルストーリー
ストロマトライト
赤橙
アルケミスト
新世界
ある証明
ALMA

私たちはステージ向かって右側の方の結構前の方で見ることができました。
インストの最後の国から始まって
とても短い時間のようにも思えるし
とても濃厚な時間にも思えました。

大木さんはやっぱり素敵な佇まいだったし
3人とも本当にしっかりと根がはっている
骨太な演奏を聴かせてくれました。

彼らの演奏にはときどきSIAM SHADEを思い出すような
ハードロックバンドのテイストも見え隠れしていました。

ある意味懐かしさがあったのです。

あるいはミッシェルガンエレファントのような香りもしました。

ライブで見るほうがCDよりもっとぶっとくて
ガンガン岩石が飛んでくるような迫力がありました。

なのに大人なムードが溢れていて
その音楽に抱かれているっていう感じがしました。

この日の選曲は冬を意識したものだったのでしょうか?

アルケミストは小説では砂漠を旅する少年の話だったけれど
砂漠の夜はとても寒いと聞きます。

すなわち冬の夜と同じなのですよね。


「新世界」のときに
大木さんが「通天閣とか串カツの歌じゃない」と言って
笑いをとったあとに

新世界はどこかにあるんじゃなく、
自分の考え方を変えれば世界は変わるっていうような
すなわち新世界は自分の中にあるというような
事を言ってくれました。

そして
背中を観客に向けて、彼のTシャツの後ろに
書かれた文字「NO NUKES!」を指さして
「見えるかな?」
「これだ。」と言いました。

みんなで日本を変えようっていうことだと
受けとめました。



彼の歌にはアウトドアな楽しい自然ではなく
超然としたどこか神格化し脅威でもあるけれど
何ものにも左右されない自然を感じます。
まさにそこにある美しさというか。

私は正直冬はあまり好きじゃないです。
寒いのがとてつもなく苦手という。

でも、彼の描く冬の空だったり情景だったりは
大好きなので、彼の歌を聴くと冬がちょっと
好きに思えるのです。
そして、寒いのに心はとっても温かくなるのです。
だから寒いのがちょっとガマンできるのです。

「ALMA」をラストに聴いたとき。
これを聴くために今日は来たのだと思えるほど
感動し、そして泣きそうになりました。

大木さんが「大事な人と聴いて欲しい」というような
事を言ったあとにこの曲に入りました。

大事な人と同じ感動をもって
この曲を聴けたことは一生忘れないでしょう。

自分がこの世を去るときに
この日の「ALMA」をきっと思い出すのでしょう。

寒くてもこの曲を冬の夜空を見上げながら
聴きたいとほんと思います。

ほんとうにACIDMANにちゃんとしっかり向き合って
好きになれたことをうれしく思います。

ACIDMANを知ってから何年も経つけれど
好きになるのが今でよかったのかもしれません。

新しいアルバムがすごく楽しみです。










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アルケミストby ACIDMAN

2012年11月11日 | ACIDMAN
こういう長い時間をかけての出会い方もあるんだなと最近感じることがあった。

それはACIDMANの音楽との出会い。

彼らのことを知ったのはもうずっと前、おそらくメジャーデビューするかしないか
あたりから彼らの存在は知っていたと思う。

彼らのイメージは最初から評価が高かったということ。
いろんな人が彼らをベタ誉めし、素晴らしいバンドだと言ってた。

私の彼らの最初の音楽の印象は「水写」であり
あのMVだった。

たぶんそれより以前の曲も聴いてたと思うけれど
あの音楽が私の中のACIDMAN像を作り上げてしまったように思う。

嫌いでは決してないのだけれど、どこか自分の中の
変なレディオヘッド考みたいなものが出て来てしまって
「あ~レディオヘッドみたいになりたいバンドなんだな。」って
勝手に決めつけてしまってた。まあ、レディオヘッドのファンにしたら
あるいはACIDMANのファンにしてもどこが似てるんだよ!って言われそうだけれど、
なんか感覚的に2バンドのひとつの静脈みたいなものが共通しているように
感じてしまったんだ。


私はレディオヘッドが好きだけれど、レディオヘッドの匂いがすごくする
他のバンドにはあまり興味がなかったんだ。


そこで、私はACIDMANの音楽と関わることはほとんどなくなってしまった。

ところが、いろんな場面でACIDMANという名前は私の前に登場し
まるで何かの電波を発しているかのように定期的にその名を
送ってきていた。


そんな中、年数も経った頃、Under the rainという曲が
CSの音楽番組でMVとともに流れた。

この曲は私をひっぱり始めた。
なんだよ。どうしてそんなにひっぱるんだよ。
そんな感じだったが、その曲は「水写」とは反対に
ACIDMANってこういうバンドだったのかと
新鮮な感動をくれるものだった。

それからあとに出たDEAR FREEDOMという曲。
この曲で私は自分の中にかなりの大きな変化が
起きたのを知る。

もうガマンができなくなり、CDを買いに行った。
そして何度も何度もくりかえし聴いていた。

私はこのバンドの深さを知った。

大木氏の書く詩がとてつもなく広大な奥行きをもって
人間を超えたものを描いていることに改め気がついたんだ。

そして、驚いたのが最新作の「アルケミスト」

これはパウロ・コエーリョの「アルケミスト」を
モチーフにしているらしい。きっと大木氏はこの本を
愛読しているんだね。


「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して
実現するように助けてくれる。」
(from 「アルケミスト」by パウロ・コエーリョ)

私はACIDMANの「ALMA」の大木氏のドキュメンタリー映像を
見たときにこの言葉がすごく思い出されたんだ。

大木氏はチリやボリビアなど「ALMA」のMVの撮影にでかけたんだけれど
この映像はほんと見ていて心打たれるものがある。
もちろん、淡々とそのまま撮影されていくのだけれど
そこにある自然の素晴らしさや美しさや過酷さなどが
そしてきっと見えるだろう満天の星を想像して
彼はまるでアルケミストに出て来る少年のような
自然からもらう力というものを感じているんだろうなと
見ていて、すごく感じた。

この映像はACIDMANというバンドを超えて素晴らしいと思った。

ALMAというのは電波望遠鏡のことで、可視光線を集光して天体を観測する一般の光学望遠鏡に対して、電波を収束させて天体を観測する装置の総称。
電波望遠鏡は、光学望遠鏡では観測できない波長の電磁波を広く観測することができる。可視光を放射しない星間ガス等を観測するのに有力である。
(wikipediaより)

この宇宙からの目に見えない電波を受信する場所はとてつもなく標高の高いところで
そこに大木氏は行って、歌ったんだ。

不思議なのは私がACIDMANの曲にぐいっと引き込まれてついにCDを買ったのが
この「ALMA」のアルバムに入っているDEAR FREEDOMからということだ。

ACIDMANからずっと放たれていた音楽の波を
やっと私がキャッチできたのが
どこかこのALMAが宇宙からずっと発せられていた
電磁波をキャッチできたのに重なる気がした。

私はこのブログでもたびたび書いているが
サン・テグジュペリの作品が好きなのは
自然の中で人間っていうのはちっぽけなものだけれど
どこかこの宇宙に包まれて、生かされて、
力をもらっているように感じるということを
感じさせてくれるからだ。

そして現代のサン・テグジュペリと言われる
パウロ・コエーリョの「アルケミスト」にも
やはりそれがあって、ときどき夜空を眺めると
この星々を何百年も前に生きていた人たちも
眺めていたんだろうかと思うだけで
胸の奥がきゅっとなるんだ。

サン・テグジュペリが言ってた。
「砂漠で満天の星を寝転がってみていると
まるで自分がその星々の中に落ちて行ってしまうようだ。」

私はそれを一度だけ経験したことがある。沖縄の宮古島で
夜草原に寝転がって空を見上げたら、ほんとうに自分が
その星空に落ちて行くような感覚になって思わず
手元の草を握りしめた。

きっと大木氏が見たALMA展望台での星空は
もっともっとすごいものだったんだろうね。
行ってみたいな。

細美武士さんもエジプトに旅行している時に
きっとそういう感覚になったと思う。
彼は実際に「アルケミスト」を道中読みながら
アフリカ大陸を旅したんだから。

アルケミストがまるで大事な言葉のように
最近思えて来る。

何か大事なものを発見したかのような
それが何なのかはっきりはわからないけれど

生きて行くうえでいろいろな困難なことや苦しいこともあるけれど
すべては自分の望むことへの「前兆」であって、それを
超えていくことで自分の夢はきっと叶えられるということを
信じさせてくれる存在が「アルケミスト」なんだなと。

あと、ACIDMANの曲ってどこかいろんな鉱石が組み合わされている
壁や柱や建物や噴水や石畳のようなイメージがある。

私がときどき行く科学センター。プラネタリウムを見るのが
結構好きなんだけれど、それ以外でもいろいろな鉱石を展示しているのを
見るのも好きなんだ。とても美しい鉱石がたくさんあって
こういうのはどこから来るんだろう?っていつも思う。

また、薄く切られた石を顕微鏡でのぞくと
ちょうどACIDMANの「アルケミスト」のジャケットのような
カラフルな模様が見えることがある。

彼らの歌は心の顕微鏡で見ると果てしなく美しい色を見せてくれるんだね。
今まで気がつかなかったけれど、やっと私も自分の心の顕微鏡を手に入れた気がする。
そして、自分の中のALMAもね。

遠くまで行くことを人を怖れるかもしれないけれど
遠くまで行くことで初めてわかることもあると思う。
もちろん、近い場所に真理があると言う人もいる。
どちらが正しいとかはないけれど、
私はACIDMANというバンドはいつも果てしない距離感を
描いて、そこに伝えたい何かを散りばめて行くバンドだと
思った。自分が豆粒みたいであっても、この広大な宇宙と
心で対峙できるんだということも教えてくれる気がする。


これって偶然なのかどうかわからないけれど
今年のRADIO CRAZYの30日にthe HIATUSとACIDMANが
出る。それぞれにどんな宇宙を見せて、聴かせてくれるのか
本当に楽しみだ。

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未来

2008年02月16日 | ACIDMAN
「未来」という文字を見てそれぞれいろんなことを思うだろう。

今回のこの「未来」はTHE BACK HORNの曲のタイトルだ。

この曲を好きなアーティストも案外いるようで、ストレイテナーのひなっちも好きなんだって。

この前SSTVでやっていたバックホーンのスペシャル番組は内容が濃かった。

メンバーがそれぞれに違ったアーティストと対談するコーナーもあって、ボーカルの山田さんはエルレの細美さん、ドラムの松田さんはACIDMANの大木さん、ベースの岡峰さんはストレイテナーの日向さん、そしてギターの菅波さんはイースタンユースの吉野さんだった。

これってすごい組み合わせだな~って
いっしょにいたいな~って思った・・・どれも。

バックホーンももう10周年なんだね。
でも、いつも新しさを感じるのはなぜかな~。


バックホーンの曲はギターの菅波さんが書いていて、それをボーカルの山田さんが歌うわけだけど、そのことに対してイースタンの吉野さんがすごく説得力のある解釈をしていた。

吉野さんは自分で作って自分が歌うけれど、バックホーンは菅波さんの言葉が山田さんを通して初めて完成する。ある意味イタコ化しているんだって。そう菅波さんの魂と山田さんの肉体が同化しているって。

妙に納得してしまった私であり、菅波さんも納得してた。


Acidmanの大木さんはバックホーンの曲は自分たちと似ているって・・・


それは

「悲しみをちゃんと歌うこと」

であり

「当たり前のことを歌う」

こと

それがお互いに共鳴できるらしい。


バックホーンの山田さんは自分たちの曲は木刀で叩く感じでやられる感じだけど、エルレはスパッと一発でやられるエッジ感があってそれがいいというようなことを言っていた。

それに対してエルレの細美さんはバックホーンのイメージは「高温」らしい。ステージから高温の熱風がドバーッと客席に押し寄せる感じなんだって。

そしてお互いに言っていたのは「歌には人が出る」・・・すなわち人間性が現れるってことだね。いくら会場につば吐きかけて暴れまわって歌っていたとしても人としての深さや思いが本当に備わっていなければ、そんなものちっとも反逆でもかっこいいものでもないってことだよね。彼らが言いたいことがなんとなくわかるっていうか、私がよく思うことだ。

そうそう細美さんが今作っているアルバムについて語ってた。今までで一番いいって。でも、山田さんが抱いているような今までのエルレのイメージを裏切るかもしれないって。これってすごく気になるし、ますます早く聴きたいよね。


細美さんにとって新作は「このアルバムができるまでは絶対に死ねないって思うほどのアルバム」なんだって。



あ~待ち遠しい。
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