HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

栄喜 TOUR 2013~encouraged?~at 梅田AKASO

2013年03月18日 | DETROX/栄喜/SIAM SHADE
2013年3月17日 晴れ

先日久しぶりに映画「スクールオブロック」を見たんだけれど
そこで主人公のMr.Sがギターを弾く生徒に言うんだ「お前のギターでとろけさせてくれ」
で、聴いたあとに「あ~溶けちゃった。」って。

まさにこの日のライブはそれだった。
溶けちゃった。
参った。
完全にやられた。

SIAM SHADE以来、私は栄喜さんの単独ライブはDETROXしか行ったことがない。
インストアは別として、ライブハウスでは初めてだ。

CDは未来(ひでき)と言ってた時代から買ってはいたけれど
ライブに足を運ぶチャンスが無かった。

そのうちに日々の中に紛れ込んで少し離れていたのは正直な事実だ。
DETROXはとても洋楽っぽくってハードでそのサウンドにはSIAM SHADEという
感じはあまりなくて、別もののバンドであって、それは元SIAM SHADEというより
DETROXという新たなバンドとして好きだった。

そんな中、栄喜さんがまたソロで活動を再開した。
今度は未来ではなく、本来の名前で。
そしてその楽曲はSIAM SHADE時代の疾走感のあるさわやかなロックだった。
私は一気に15年前に連れ戻された。あの時の感覚が蘇って来た。
先日のインストアでは栄喜さんと話せて、握手をしてもらえただけで
ほんと幸せだった。でも今日はそれ以上に幸せだった。


というのはSIAM SHADE時代の曲を2曲やってくれたんだ。

もう二度と聞けないかもしれないと思っていた曲を。
「グレイシャルラブ」と「Passion」だ。

あ~この場にいて本当によかった。そう思った。

そして、新しいアルバムからはすべてやってくれた。
過去のソロの時代のもあったけれど
とにかく、新しいアルバムの曲はすべて大好きだから
それをすべて生で聴けるっていうのはこの上もない幸せなんだ。

栄喜さんのステージの格好は「あのゴール成し遂げる所まで」のPVでの
衣装と同じパーカーだった。少し大きめなのか、手の甲あたりまで隠れていて
それがなんだかかわいくもあった。

梅田AKASOは初めていくライブハウスで
新しいライブハウスだった。
会場の雰囲気はコンパクトにしたゼップって感じかな?

ステージのマイクスタンドはかなり高くて、栄喜さんと
ギターのKAZさんの背の高さがわかる。
だから彼らの姿はよく見えるんだ。
ドラムは今井さんというまだ25歳だというドラマーで
とてもキュートな男前だった。でもドラミングの凄さ半端ないし
あのぶっ通しで次々に行く楽曲について行けるだけの
体力がやっぱりあるんだね。しかもずっと笑顔。
でも、今回で変わるんだって。残念。

もうひとりのギターは土屋さんというギタリストで
栄喜さんが「王子」と呼んでいた。
まさにそれがぴったり。ほんと彼のファンもたくさんいる気がした。
こういう容姿も腕前もそろった天から2物も3物も与えてもらった人が
いるんだとほんと驚くほど、素敵なギタリストさんだった。
ジャニーズ系のグループのサポートもしてたらしくて
でも、彼ならジャニーズより人気でるのでは?

そして、超驚いて、うわ~って思ったのが
ベースが黒夢の人時さんだったこと。
な、なんでここに!って感じぐらいに驚いた。
私はこのツアーのメンバーのこととか全然知らなかったから
ほんとうれしいサプライズだった。
だから、どれほどすごいベースが見れたか想像してみて。
感動以外の何ものでもない。

ほんとバックバンドまで超ゴージャスな栄喜さん。
でもそんなゴージャスなバックバンドを見事にひっぱる彼は
やっぱりキラキラしているオーラのあるロックボーカリストだった。

栄喜さんはいつも歌う時は怖い顔して歌う。
というか超真剣な顔で歌う。

ただ、ときどきふっと笑顔を見せるんだけれど
そのとき溶けそうになる。
ほんと素敵な笑顔なんだ。

MCの中で41年生きてきて、初めて自分と同じ栄を「ひで」と呼ぶ名前を
もつ人と出会えたとその時の感動を話してくれた。なんでもタクシーの
運転手さんらしい。しかもどちらもおじいちゃんに名付けてもらったんだって。


あと、人生初のバラエティ番組に出たらしい。(まだこれからの放映なんだって)
あのマツコデラックスとやべっちの番組。ちゃんと見ないと!いつ頃なんだろうね。
早めに教えてほしいな。そういえば、マツコデラックスよりKAZさんの方がインパクトあったって
言ったことから、この日KAZデラックスと呼ばれてたね。こういわれて照れるKAZさんがキュート。
あの強面な雰囲気からときどき見せるキュートな感じ。(まあ、もともと男前ですが)

アルバムからあの順番ではないけれど
やってくれたんだけれど

「抱き締めたい」を聴いたときは気持ちが高揚した。
この曲の雰囲気がSIAM SHAMEなんだ。ギターのインストの部分も。
ツインギターなんだけれど、KAZさんもツッチーこと土屋さんも
ギターテクが凄い。私は土屋さん側にいたんだけれど
指に間接ある?っていうぐらいにすごく柔らかく指が
動き回るんだ。ほんと何この動きっていうぐらい。
さすがギターの先生だけあるよね。

「あのゴール成し遂げる所まで」は絶対にライブがいい。
すっごくあの疾走感がギターリフやドラミングやベースの絡みで
より濃厚により軽快に直球で心に刺さって来る。

彼の歌は誰かに説教をする音楽ではなく
自分自身の立場で歌うから、それに聴く人たちは自分を重ね合わせて
勇気や元気をもらえるんだと思う。

ある意味、ジャンルは違うけれど、細美武士さんとそういう感覚は
似ているのかもしれない。俺もお前もいっしょだよっていうスタンス。

そういえば安心するぐらい今日は男性ファンが多かったな~
あと驚いたのは妊婦さんも来られてたこと。
お腹の子どもさんもきっとそのビートを感じ取ってるんだろうな。
体内でも赤ちゃんには音は聞こえるからね。
生まれてちょっと話せるようになったときにその旋律を歌い始めたら
感動するだろうな。
生まれたての赤ちゃんを連れて行くのはだめだと思うけれど体内なら
まだ直接耳とかに音が当たる訳じゃないから大丈夫だと思う。


「Start」を聴くと全身がジェット機のように舞い上がる感じになる。
大げさな表現かもしれないけれど、ほんと全身が鳥のようになる。
あるいは目の前に広大な草原がぱあ~っと広がる感じ。

アンコールは2回あったんだけれど
その時は栄喜さんやみんなTシャツに着替えてた。
だから彼の気合努力根性とやっぱりオオカミのタトゥーがはっきり見えた。

会場で限定のDVDを買ったんだけれど、それにおまけでもらった袋に
入っていたのは栄喜さんの笑顔の写真のはがき。笑顔のはあまりないから
なんかうれしかった。彼の笑顔が一番好きだから。
いつも愛情いっぱいの彼。ファンに対していろんな人に対して。
彼ほど今どき珍しいくらいに人情っていう言葉をそのまま生きている人は
少ない気もする。

ファンの年齢層は高くなっているのかもしれないけれど
若い人もいっぱいいて、かなり幅広い年代に愛されているんだね。

当分はこのライブを思い出して、ニヤニヤしてしまいそうだ。
ほんと彼もバックバンドもみんな素晴らし過ぎて
これはもっといろんな人に伝えて実際にライブを見てもらわないと
って改めて思った。私の相方も今度は連れて行こう。

チャンスがある方は是非見に行ってください。
絶対に気持ちが明るくなってパワーをもらって帰れるから。
そして、愛情をいっぱい注いでもらって帰れるから。






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ザ・ビートモーターズ EAST-WEST GUEST FoZZtone at 十三ファンダンゴ

2013年03月17日 | FoZZtone
3月16日(土)晴

気がついたらフォズトーンのことをブログに書くのは今年初めて。
というかブログ自体あまり書けてないわけだからなんだけど。
でもフォズのバンドライブも久しぶりで、ご本人達も会場で
言ったように「今年大阪は初めまして。ゆえにあけましておめでとう!
今年も宜しく」だったのだ。

INNER KINGDOMに集中していた去年からこうして少しインターバルがあると
すっかりそういうのも抜けて新鮮な感じでライブを見る事が出来た気がする。

十三に行くのに何年ぶりかに阪急電車の特急に乗った。
ほんと懐かしい感じがした。

その電車の中であるお父さんと小さな娘さんが会話をしていたんだけれど
そのお父さんがフォズの竹尾さんにそっくりで、声まで似てて
もしかして竹尾さんのお兄さんかと思うぐらいだった。
スーツ姿でメガネをかけていたスタイリッシュだけれど娘さんと
接している時にその温かさが溢れている感じで素敵だな~って見ていた。

もし、竹尾さんがミュージシャンではなくサラリーマンになって
家庭をもっていたらこんな風になったのかなとふと思った。

さて、十三で降りたことはあってもファンダンゴは人生初だった。
こんなにも古くからある老舗のライブハウスなのにいつも
行きそびれていた。やっと行けたという感じだ。


この日はザ・ビートモーターズのライブにゲストで出演という形で
フォズが出演した。

ザ・ビートモーターズの名前は以前から聞いてたけれど
音楽はまだ一度も聞いたことがなかった。
ゆえになんの知識もなく真っ白な気持ちで彼らの音楽を聴いた。

あ、フォズの方がゲストだから先だったんだけれど
ここでは先にザ・ビートモーターズについて書こうと思う。

彼らについてはまったくもってなんの知識もないので
どんな音楽を聞いて来たとか誰に影響受けたとかは
まったく知らないのだけれど、

まず彼らの始まる前のBGMがずっとQUEENだったので
そういう時代の音楽が好きなのかな?って思った。
そういえば、ファンダンゴのモニターにはずっと80年代の
バンドのライブ映像が流れていて、プリテンダーズのライブを
やっていた。クリッシーってやっぱりかっこいいなって思いながら
幕間に見ていた。

ザ・ビートモーターズを聞いて感じたのは
T-REXとか好きなのかな?って
あのグラマラスロックなサウンドの香りがプンプンした。
まあ、忌野清志郎さんのファンなのかもしれない。
清志郎さんもそういうロックの影響を受けているはずだから。
あと、新曲ですって言ってた「いつかのサマータイム」だったっけ?
ちょっとタイトル不安ですが、これを聴いたときは
イエモン好きなのかな?って思った。
イエモンもグラマラスロック系列のバンドだものね。

でもザ・ビートモーターズは見た目はグラマラスな感じじゃないよ。
いやボーカル以外はグラマラスな感じあるかな?

ギターの彼がフォズの竹尾さんの3段重ねのアンプを見て
これは凄い!って思ったらしい。
彼の中では100点満点中2万点ぐらいに素晴らしいらしい。

そういえば、私が開場前にちらっとファンダンゴ前に来たときに
たぶんぴあの方だと思う方がいらした。で中に入っていかれた。

またライブレポート見れるかもしれないね。

エコーという曲はアコギで歌われていたけれど
モーターズのファンと思われる方たちが喜んでいたから
結構人気のある曲なんだね。いい曲だった。

彼らの歌には必ずキャッチーなメロディの部分があって
だいたいそれがサビに来るので必ず聞いてて気分があがる。
「きたー!」って感じで。

そのシンプルな中にキャッチーなメロディを織り込んで来る感じが
80年代の洋楽っぽい気がした。

ギターのリフもあ~懐かしいな~っていう感じのがくりかえし
やってきたりして、そんなに好きなの?って感じで
ちょっとうれしくなる感じ。(私は10代の時はギターおたくみたいな
もんだったので。笑)

その名前の由来は何か知らないけれど
ザ・ビートモーターズってぴったりなバンド名だなと思わせるサウンドだった。
まるで車が走って行くような疾走感のあるギターサウンドにベースとドラムが
見事なビートを刻んでくるんだもの。
ボーカルさんの歌い方も全力投球半端ない感じで熱かった。

これからどんな風に展開していくのかが楽しみなバンドだと思った。

さて、ここからFoZZtoneについて

ここの会場は京都の磔磔のように2階から階段を降りてきて観客席を通ってステージにあがるようになっている。

セットリストは

1.世界の始まりに
2.TOUGH!!!
3.4D
4.Fish,Chips,Cigarettes
5.polka dots
6.blow by blow
7.JUMPING GIRL
8.GENERATeR
9.Keller Water
10.LOVE

ちょっと4~7のあたりの順番が混乱しているかもしれないけれどたぶん
あっていると思う。4Dのあとにレインメイカーに行くと見せかけて
違ったという流れ。

全体的に昔に比べて、インストで曲と曲の間をうまく繋げて行く技術はすごくなったと
感動した。まるでクイーンみたいに切れ目なく次の曲に変わって行く。
ほんとうに凄い。

昨日は前方に行こうと思えば行けた整理番号だけれど
音をしっかり聞きたかったのでスピーカーからしっかり
音が聞ける位置にいた。だから、すごくよく聞こえて
ほんとうに楽しめた。

渡會さんは花粉がひどいと
特に静岡あたりでは樹海があったのか
ほんとうに大変だったと言ってた。
そういえばMCの時はちょっと鼻声だったかな。

渡會さんはずっと笑顔で歌われていたけれども
会場にダイブする雰囲気は今回はなかった(笑)
って女子が多いから無理かな。
ハンドマイクでまた歌ってほしいな。

竹尾さんは全体を常に見回している方だなと
改めて昨日感じた。よくギタリストで
自分の世界に入って、シューゲイザー的な感じに
なりがちな人もいるけれど、彼は会場の隅から隅まで
見回してくれる。だからなんかみんなと心が繋がっているんじゃないかと
思わせるような「心」を彼を見ていて感じた。
ある意味ドキっとするような(笑)
相変わらず、ステージから下に降りて演奏してくれるサービスも
忘れずに、みんなにギターを見せつけてくれる。
昨日は遠目ではあったけれど
すっごく彼を近くに感じたライブだった。
なんだろう?あの感じ。
彼はまるで先生が生徒ひとりひとりに何かを伝えるように
ギターの音をひとりひとりに伝えようとしてくれていた。

今までと何が違ったとかそういうのはないと思うんだけれど
私は昨日はすごく「竹尾典明」という人を感じた。
彼に何か変化があったのだろうか?

私はフォズのメンバーはみんな大好きなんだけれど
昨日だけは竹尾氏が群を抜いていた。

あと、彼の歌声が好きだ。
OMA BESTが届いて(これについてはまた改めて書くけれど)
彼の歌声がこんなにも素敵なのかと
ほんと感動した。
彼と渡會さんとのかけ合いをこれからもっと聞きたいと思った。
彼がたまにソロで歌うことがあってもいいのではないかとも思った。
クイーンのブライアン・メイみたいに。

菅野さんはベースの弾き方がより男っぽくなって
動きが前より激しくなったように感じたのは久しぶりに見たせい?

ドラムの武並さんは帽子を取るとすごく若く見えて
素敵だったし、彼のドラミングは本当に力強くてズシンと
体に染み込んで行く。ビートが染み込んで行く。

世界の始まりという曲は新曲で
私はクリスマスバージョンしか知らなかったけれど
最初これで始まったときに
「トレインスポッティング」みたいな旋律っていうので
すぐにわかった。こういう感じ大好きなんだ。
これも80年代~90年代に流行ったサウンドの系列だよね。

ある意味アプローチは違うけれどザ・ビートモーターズと好きな
サウンドが似ているのかもしれない。

十三ファンダンゴのドリンクバーの方は雰囲気があってなんかファンになってしまう。
十三ファンダンゴ!っていうオーラが出ている方。
ここはペットボトルではでてこなくて、水もグラス。これはある意味エコだよね。
そして、観客のところに来てさらに何かいらないかと聞いてくれる感じも
他では無い気がした。また行きたいライブハウスだ。


十三ファンダンゴで「音楽を語るサークル」っていうのを作ってくれないかな。
そうしたら、絶対に参加する!とにかくいっぱい音楽について話したいっていうのが
いつも私の中にあって、どれだけこの曲が素晴らしいとか、あのギタリストが素晴らしいとかを
みんなと分かち合うのが私の夢だったりする。

と、そんなことを考えながら、物販には寄らずにこの日は帰った。
ちょっと距離をおいてフォズを見ることで一層彼らの素敵なところが
見えるような気が最近している。あまりに入り込むと見えなくなることもあるからね。

あと、私はやっぱりバンドはライブハウスでうなる感じが大好きなんだと再確認。
命かけてやってるぜ!って感じのライブが一番好き。
ザ・ビートモーターズにもフォズにもそれがあったよね。

カフェとかのライブもまた違う意味でいいけれど
グワングワンな感じが一番私には合っている気が昨日した。

もっともっとライブハウスでフォズが見たいな。




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3.11~音楽家たちの大事な役割

2013年03月11日 | Weblog
いまだに自分自身何もできてないから
きっとこのようにブログに書くべきではないのだろうと思ったりする。

でも、忘れられない。
あの日、職場が地震で揺れ、会議が中断され
皆で見たテレビの映像がこの世のものかと
思うぐらいの目を覆うものであり、
それを見た自分は足がガクガクした。
必死で電話した自分。
いろんな人たちの顔が浮かんで
いてもたってもいられずにとにかく電話したその瞬間が
まだ生々しく蘇る。


ここ数日間は
テレビでは震災のいろいろな特集が組まれて
今もなお復興というのにはほど遠い現状を伝えている。

原発の問題もまったく解決してないし、
福島の人たちは2重3重苦をまだ背負ったままだ。

テレビでのアンケート調査で少しずつ震災に対する
記憶が薄れて来ているという人たちが半分以上を占めていた。

まだ何も解決して無いのに。

どうして忘れてしまうのか。
人間には辛いことは忘れるという力があると学者は言う。

でもこれは忘れてはいけないと思うんだ。


あの大きな船がどかんとまだそこにある住宅地。
そしてほとんど回りはがれきが取り除かれた地面たち。

子どもの時に遠い昔の関東大震災の時の記録映像を見せられて
焼け野原で何もなくなっている町を見て
昔は大変だったんだな~って思ってたのに

今見る東北のいろいろな町の姿はまったくこの時と変わらなかった。
どんなに技術や文化が進歩しても、
大自然の脅威の前ではまったく同じじゃないかって。

ある海辺の町ではもうまったく風光明媚も関係なく
とてつもなく高い防波堤を立てるというような計画もあるらしい。

観光で潤っていた町もそれでは潤えない。

なんとか方法はないものだろうか?

海岸線にどかんと壁を巡らすのではなくて

要所要所にとてつもなく高くて丈夫なビルを建てて、
津波が来たら、何トンにも耐えうるシャッターがそれぞれの窓に降りて
完全防備したビルにぶつかり流れる向きを変えさせて、海にまたそれを
戻して行くような方法はないのだろうか?
そのビルより海に近い人たちはすぐに逃げられるように
走ってにげられるルートを作れないのだろうか?
人間と今の技術の中でそういう何かシステムを生み出せないのだろうか?

と素人は素人なりにいろいろと考える。
笑われようともみんなのアイデアを集めたら、きっと何かが生まれると
私は信じている。

震災直後、ミュージシャンの人たちは悩んでいらした。
自分たちは何ができるのかと。

私は今ほど、ミュージシャンという仕事をしていらっしゃる方たちが
こんなにも重要な役割を担っていると感じたことはない。

彼らはいろいろなイベントをし、
原発反対の運動をし、
歌い、論じ、そして訴える。

まだ震災の時は小さくてあまりわかってなかった子どもたちも
こうして自分が好きな音楽家たちが声をあげて
「震災復興のためにはどうすべきか。」を言う事を
まっすぐに受け取って、そしていろんなことを音楽から学んでいる。

世間で風化していこうとも
少なくとも音楽を聴く人たちの間では決して震災は風化せず、
むしろ「何か自分でもできるかもしれない。」という思いを
抱いて成長して行く子どもたちを育てるんだ。

音楽のすばらしさはそこなんだ。

歌を通して、心を動かす事ができるミュージシャンは
大事なことをしっかりと伝えて行ける力がある。

坂本龍一氏やアジカンのゴッチをはじめ
インディーズの若手のミュージシャンまで
多くの人が日本中、世界中に向けて
大事なことを発信して行く。

それは自分たちの利益のことを考えることなんかまったくなくて
ほんとうに「助けたい」
あるいは「救いたい」
あるいは「美しい未来を子どもに残したい。」
という純粋な気もちからだとわかるんだ。

じゃないと音楽家はもうそんなイベントなんてやっていないと思う。
いろんな意味でバッシングにも合い、嫌な目をして
やめちゃおうかと思うような状況もこの2年の間にいっぱいあったと
思う。でも、みんなやめてない。みんなちゃんと続けている。

細美さんは何度も何度も東北にひとりでライブをしにいき
ボランティアも続けている。

マキシマムザホルモンも
くるりも
ブラフマンも
ACIDMANも
他のいろいろな人たちが

もちろん音楽家だけではなく
いろんなジャンルの人で続けている人はいっぱいいる。

人間だから日々の忙しさにかまけて
忘れがちになったとしても
歌がある限り、自分の好きなアーティストが
動き続けてくれる限り、絶対に忘れないと思うし
自分もあせらずにできることをやっていこうと思う。










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セカイイチ「and 10」レコ発ツアー2013

2013年03月04日 | セカイイチ
2013年3月2日(土)曇りのち晴

大阪アメリカ村BIG CAT

今年早々に京都のSOLE CAFEでセカイイチの岩崎慧さんのアコーステックライブを
いっしょに見てもらった人に是非バンドライブでも見て欲しいと誘ってでかけた今回のライブ。

チケットを取った時はまだ泉さんが脱退するなんて夢にも思ってなかったので
ギリギリに見れたオリジナルセカイイチかと思うとその人に
いっしょに来てもらって本当によかったって思った。

チケットを取った時からずっとその人には「the BAND」と「and 10」を聴いてもらっていた。
その人は熱心にも朝晩ずっとそのアルバムたちを聴き続けて、そして今回のライブを見たんだ。

で、彼は言った。「CDで聴いても上手いな~って思ったけれど、ライブはもっとよかったし
本当に演奏も歌も上手かった。曲の作り方もすごくいいね。」

彼はもちろんセカイイチのメンバーよりずっと年上だし、歌いながらピアノを何年も弾いてきた人だ。
大学は音楽大学でずっと和音やら音楽理論やらを勉強し、専門は声楽だった。
そんな彼から誉められると私自身まですごくうれしくなる。

まだ、あと東京でのライブがあるからセットリストは書かないけれど
「and 10」からはやるのはわかるよね。

それ以外にも新旧取り混ぜてのある意味「泉さん卒業バージョン」であった。
「on ベース 泉けんたろう!」って何度、慧さんが言ったことか。
ほんと何度も何度も。
他のメンバーの名前の5倍ぐらいは言ってたように思う。

これほど愛おしそうにこうして紹介する回数を残り何回かとカウントするように
呼び続ける慧さんが私は愛おしく思えた。

こんな事言ったら怒られちゃうかもしれないけれど
昔からなぜかセカイイチは4人ではなくて5人のように感じる時がある。

どうしてなのかわかんないけれど、感じる時があるんだ。
この日もやっぱりそんな気がしちゃった。

それはこわいものではなくて、むしろ素敵なもののように私は感じている。
セカイイチには音楽の神様が寄り添っているように感じたんだ。

慧さんが「これからも続くんでよろしくね。」と言ってたけれど
そこで微笑みながら見ている神様がいるような気がした。

「当たり前だろ。音楽の神様がサポートメンバーなんだからさ。」
そんな風にね。

あの、私がこんな風に感じたバンドはあとにも先にもセカイイチだけなんだ。
今のところね。ほんと不思議なんだけれど、そうなの。

大阪のゲストは小南泰葉ちゃんとバックホーンの山田将司さん

私はこの二人ともそれぞれのライブにも行ったし、大好きだから
本当にうれしかった。しかもセカイイチの歌を歌ってくれるんだから。

「ぷれぜんと」は本当に素晴らしくて、アルバムでしか普通は聴けない歌が
こうして生で聴けたのがほんとうに幸せだった。
泰葉ちゃんと慧さんとの声が重なる時は溶けそうになった。

泰葉ちゃんはカラフルなハーレクイン的ベニス風な服装でとても可愛かった。
でも、彼女はメンバーがジャケット姿だったので
「あ、失敗したかも。こんな格好で。」と言ってたけれど
ちっともそんなことなく、むしろ色を添えて素敵だった。

泰葉ちゃんが慧さんとけんたろうさんがボケで
そのボケを説明するのが響ちゃんで、ただの傍観者になっているのが
中内さんで誰もつっこみがいないと言ってたのが笑えた。

私はソーレとかで慧さんを見てたりして、感じたのは
彼は実のところシャイな人なんだろうなって。
心をお互いに打ち解けたらおもしろくなる人なんだろうけれど
初対面やあらためてちゃんとお話する人とだと固くなる感じがした。
根が真面目な方なんだと思う。

そういうところが歌にも出ている気がした。

で、お酒でどうにかなっちゃうところもそういうことからだろうね。
って私がいっしょに飲んだわけじゃないけれど、いろいろな人の
言葉から想像したらそういうことになった(笑)


バックホーンの山田さんが登場した時には
周囲にいた人たちが「え、イメージが違う。」って言ってた。

きっとスナフキンのような帽子をかぶっていたからかもしれない。
みんなのイメージは汗だくの髪がボサボサのイメージなのだろうか?
私から見たら、やっぱり山ちゃんでしかなかった。

この日はおそらくバックホーンのファンはそうたくさんいなかったように
思える。だって、セカイイチでのロックなナンバーでもみんななんか
大人しい感じだったもの。いつもこういう風なのかな?で
女性の方がやっぱり多いものね。


でも、山田さんはやっぱり凄いなって思った。
「虹」のまず一曲で、一気に自分の世界にみんなを巻き込んで行ったから。
なんだろう、あの熱情とあの扇動力。
「井の中の世界」もいつもバックホーンの時に歌うようにハンドマイクで
彼スタイルで歌い始めて、最高にかっこよかった。

山田さんがセカイイチの音楽を好きだというのも感じたし
慧さんがバックホーンが好きだというのも感じた。

実際に音源を聴いていたら、彼らにはどこか共通項があるんだ。
まあ、家には揃えれるだけ揃えたバックホーンのアルバムと
セカイイチのアルバムがあるから、なんかわかるんだ。
彼らはロックスピリットをバンドスピリットをどんな時にも
高らかに誇らしげに歌っているってね。

で、手作り感や庶民感も溢れていて
そこが聴くものの心を熱くしていくんだね。

申し訳ないけれど彼らといると
ルイ・ヴィトンやシャネルが並ぶようなハイストリートではなく
おいしいコロッケを売っているお店やお団子屋さんがある
庶民的な商店街にいるような安らぎ感を感じてしまって
ずっといっしょにいたいなって思うんだ。

で、熱くなることは何も悪くないよって
肩を叩いてくれる感じ。


たまたまこの日心斎橋の大宝ギャラリーで
写真家の橋本塁さんの写真展が開催されていて
それを先に見に行ってからライブに行ったんだけれど
バックホーンの素敵な写真もいっぱいあった。

そういえば、2年ほど前に同じBIG CATでサウンドシューターを
見に行く前にも塁さんの写真展に行ったなって。


この日私が一番初めにセカイイチと出会った曲の「石コロブ」も
やってくれたので、本当にしあわせだった。

新曲も実はやってくれた。
泉さんがいなくなる前に最後にもう一回音源をいっしょに作りたいって
新曲を作ったんだって。


彼らのバンドの歴史はこの3月で第一章を終えるのかもしれない。
でも次なる第二章には新たな出会いやチャンスがあるかもしれない。

だって神様がサポートでいるバンドだよ。
これからおもしろくなっていかなくてどうするのって話。

ひとつひとつの曲をほんと丁寧に
ベースの音を見逃さないように
メンバーが自分たちの足跡をこの場所に刻み付けるように
歌い、演奏したこの夜はほんとうにかけがえのない友情の
お裾分けを私たちもいただいたような夜だった。

全身全霊っていうのはこういうのを言うのかな?って


会場にはかつていっしょに対バンしていて
でも今は解散してしまっているバンドの人も来てるって言ってらした。

彼が言うように解散していようが、今は遠くにいようが
その時代時代で自分の支えになってくれた曲は終わることはないし
その歌い手や演奏者が消えることもない。

ずっと
ずっと
とこしえに
その曲は自分を励まし続けてくれるんだ。

私はいろいろな曲に支えられて今いる。
有名無名関係なく、その曲ひとつひとつと正面から向き合って
そして涙して、そして笑って、そして力をもらってきた。


だからこの世の中のありとあらゆる音楽の作り手、歌い手、演奏者たちに
敬意を表します。


あなたたちの歌はこの世界中の誰かの支えに必ずなっています。


そんなことを思いっきり感じたセカイイチのライブだった。

あと、遠い昔にBIG CATでバンドスタッフとして撮影してた時を
思い出した。あの頃のみんなは今どうしているのだろう?
あのステージの裏手から見た会場。
楽屋から見た景色。
同じ光景をいろんなバンドマンたちと共有できたことを
感謝します。

そして、私はBIG CATのブルーのライトが大好きだ。

セカイイチはこれからもセカイイチ

世界地図を広げてまだまだ旅は続くんだね。

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