HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

失われた「楽園」を求めて~UESA活動休止に寄せvol.1

2012年02月29日 | 真田暎人/UESA
2012年2月29日(水)

東京は雪だった。

ニュースを見て、東京でこんなに雪が降ったのを見た事がない
という小学生の言葉を聞いて、そうなんだと昔を思い返した。

東京に住んでいた幼少期、そこにはカマクラが作れてしまうほどの
雪が降り、子どもたちも大人達も広場にくりだしておのおのの雪の彫像を
作っていた。

あれからもうかなりの時が過ぎて
私は関西人となって日々生活に追われている。

さかのぼる事
2012年2月26日(日)
大阪LIVE HOUSE D

ここでUESA(植田健一と真田暎人のユニット)が大阪での
ラストライブを行った。

解散ではなくて、活動休止だ。

5年続いたユニットだと真田氏が言っていた。
そんなにもう経っていたんだね。

このユニットはJet Kellyが改名して
TOKYO DROPとして活動し始めた矢先に
真田さん以外の乗っていた車が交通事故に遭い
ライブができるような状況ではなかった。
でも、そのライブをソロで出演して
穴を決して開けなかった真田さん。
とっても辛い時期に本当にプロだと私は思ったし
このアーティストには絶対についていこうって思った。

でも、やはりメンバーのことを考えると
この先を考えると彼はとっても不安だったに違いない。

そんな時にジルコニアで活動していた植田健一氏が
声をかけたのか真田氏から相談したのか詳しいことは
しらないけれど、二人でUESAというユニットを作り
活動を始めた。

それが始まりだ。

大阪のライブで植田氏が言ってたけれど
彼はエレキしか弾いたことがなかったそうだ。
そこでアコギを弾くことになり、最初は弾き方が
エレキスタイルだったもので指先が血だらけに
なっていたそうだ。

「弾けないよ」って感じだったようだ。

でも、この間の大阪のラストライブで
見てわかるように彼は私が今まで見たUESAのライブの中でも
最高の演奏を見せて、聴かせてくれた。

5年は長いか、短いかはそれぞれの生き方によるんだろうけれど
まったくアコギが弾けなかった人が
こんな凛とした音を出せる人になったのは
ひとえに彼の努力練習以外の何ものでもないだろう。

本当はこれから本物の自分の味を出せるギタリストに
なるんだろう。でも、そこで活動休止。
それは惜しいのかもしれない。

でも、私は彼よりかなり人生先に歩いているので
思うんだけれど、技術だけではない何かを
もっともっと体験して、自分の持ち味をもっともっと
出せる人になるチャンスが今回の活動休止なんじゃないかなと。

歌についても、彼はなぜか自信をもっていないようだけれど
もっと自分に自信を持って声を大きく出せば、きっと
素敵な歌声を披露できると思う。
なぜかいつも彼は歌う事を怖がっているように感じた。
だから、活動休止中に歌の勉強もしてほしいなと思う、
彼ならきっと歌える人になれる。声量は持って生まれた
ものもあるだろうけれど、私は遠い昔あの福山雅治氏が
歌っているのを聴いて「大丈夫?声出てないよ。」って驚いたことが
あった。で、その時はドラマに出てたから、なんだ俳優だから歌は
こんなもんだと思ったんだ。でも、きっと福山氏は彼自身何かを
感じていたんだね。彼自身が活動休止した時期があった。そして
復活した時に本当に驚いた。すごく声が出て、すごくすばらしい
歌い方をする人になっていたんだ。

植田氏にもそれを期待している。

TOKYO DROPそしてJet Lily Starになって
UESAは一時的なユニットだと思っていた私だったが
それがずっと続いていて、それに対して
正直、あまりいい思いをしていなかった。
真田氏は私の中ではロックンローラーであってほしかったからだ。
でも、私の心はわかってた。彼がポップソングも大好きだってこと。

Jet Lily Starが解散して、すぐにバンドをまたやってくれるものと
思っていたのになかなかそれは始動せず、UESAが忙しくなって
どんどんどんどん真田氏はポップシンガーになっていった。
それがなんか寂しくて悲しかった事も何度もあった。

なんか植田氏に取られてしまったような気すらして
植田氏に対して、いろんな誤解も抱いてしまってたこともあった。
彼を知らないっていうのもそういう気持ちにさせる原因だった。

でも、しばらくして彼のことを知るチャンスがやってきた。
片岡大志さんという彼らのプロデューサーさんの主催される「唄会」
で、彼とお話するチャンスが訪れた。

私はいろいろ誤解していたんだな。と感じる事も多々。
正直、彼のブログだけを見ていると誤解だらけになってしまう。
でも、ブログの彼と実際の彼はいい意味で違った。

とても真面目で、繊細で、頑固でまっすぐに音楽を見つめる人だった。

一方で真田氏は8年程前に出会った一番最初に感じた印象どおり
「一風変わった天才肌」であり、自分に厳しく人にも厳しい人だった。
その厳しさは半端ないよ(笑)

彼は自分が納得出来ないことはやらない人だと思うし、
人に対しても全力を出してない人にはきっと厳しいのだろう。
今に甘んじている人にも過去にしがみついている人にも
おだやかに苦言を呈することができる。

目上の人にだって自分が感じたことを率直に伝えられる人だ。

なんだかとても長くなってしまいそうだ。
このUESAのラストライブについて書くにはかなりの文字数を
必要とするのだろう。

大阪のライブ自体についてはまた改めて書くとして
今日は東京で本当の本当の休止前ラストライブがあった。

去年の3月。あの震災があって
その日にライブの予定だった彼らは
ライブハウスで水びたしになったフロアから
水をかきだす作業をしていた。
何かできないかといろいろ悩み、
路上ライブはどうかとか
でもそこに来るファンは危険が伴う可能性があるとか
本当に苦しんでいた。
それは日本中の誰もがそうだったと思う。

大阪のラストのワンマンライブで
最後の最後にやった曲が
「Where is love」だった。


この曲は本当に素晴しい曲だと思っているし
UESAの中のナンバーワンだと私は思っている。

この曲だけでもYOU TUBEにアップできたことは
本当に幸せだと思っている。

この曲を歌う彼らが私は一番好きだ。

だから彼らがまたこの曲を生でやってくれる日まで
待っていたい。




そして、
大阪の本編のラストでやった曲が

「楽園」

これはJet Kellyの中でも最高の曲だと私は思っている。

この曲は
TOKYO DROPからJet Lily StarそしてUESAへと
引き継がれ、今度はbye bye circusへと繋がって行くのだろう。

Jet Kellyで葉山さんが脱退した時に
彼のギターが素晴しいこの「楽園」が終わってしまうのかと
嘆き悲しんだけれども、この曲は真田氏がしっかりと
持ち続けて歌い続けてくれている。


きっといったんは失われた「楽園」を
また本物の「楽園」にすべく
彼、真田暎人は歌い続けてくれるんだと
信じている。

さて、今日のような東京で雪の降る日に
大阪でやった「ホワイト」もやったのだろうか?


これもJet Kellyから引き継がれて来た曲だ。


すべてを白に戻すこと。
また一から描き出すそれぞれの絵を
数年後に見たい。是非とも見たい。



♪それでも今日笑う
僕らは今を生きる
それでも今日笑う


それが終わりであり始まりなんだ。
いつだって真田暎人っていうミュージシャンの。

「笑う」すなわち「咲く」明日こそ
みんなの未来を繋げて行くんだね。











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僕らはフリスビーのように~UESA

2012年02月24日 | 真田暎人/UESA
♪僕はフリスビーのようにそこには戻らない
語り明かした夢の続き まだ諦めきれない



この「フリスビー」という曲は随分と前にできた曲で
UESAのライブでよく聴いて来た曲だ。

明日と明後日でUESAは大阪でのライブで
関西ではいったん締めくくり
その後東京で大ファイナルを迎える。

活動休止という大決断をした二人。

でも、今思えば、この曲が出来た時に
この日が来ることはわかっていたのかなと
思うんだ。

とっても明るい曲だけれど、
ここには押さえきれない真田氏の自分との
葛藤があって、それがやっと
今放たれたんだと思う。

私にはどれが正しくて
どれが行くべき道なのかなんて
まったくわからない。

聴くものにとっては
ただ、その歌が好きか嫌いかなんだ。
音楽っていうのはそういうもんなんだ。

自分の心がその歌で元気になったり
ゆったりしたり、かっこいい気分になったり
笑えたり、泣けたり、くやしさを乗り越えたり
耐え忍んだり、怒ったり
やさしくなったり

そういう手助けをしてくれるものなんだ。

だから人によってその手助けをしてくれる音楽って
いうのは様々だ。

自分が気に入らなくても
人が気に入っていれば
それはそれでいいし、


自分の大好きだと思う曲を
他の人が受け入れてくれなくても
それはそれでいいんだ。


で、私は真田暎人が作る歌が昔から大好きで
それがどこかで変わるかなって思いながらも
いまだに好きだし、これからもっと
好きになる音楽を作って歌ってくれることを
願っているんだ。


植田健一という人がギタリストとして
彼の個性をもっと発揮出来たらよかったんだけれど
それが花開く前にこのユニットは終わりを告げた。

私は大阪でのラストで彼のいいところを
いっぱい見つけてこようと思う。

それをいっぱいここで伝えられたらと思う。


どういう人生をそれぞれが歩んで行くのか
誰もわからないし、ある意味未来なんて
まだ何もできてはいない。

今しか存在しないんだ。

だから瞬間を楽しむ能力をもっているものが
すべての勝者となる。

みんなそれになろう!

瞬間勝者!

winner the moment!


♪時はフリスビーのように取り返せはしない
やり過ごしたくない僕だから呼吸を止めて走る

まさにこれだよね。

この歌はそんな歌。


でラストにはこの歌詞で彼らは自由になる。


♪僕はフリスビーのように好きな風を感じる
心のままに僕は行くよ
いつかまた会えるだろう


いつか絶対に会えるよ。

だからどんなことがあっても
みんな生き抜くんだ!

また会えるまで。
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勧毒懲悪 by 小南泰葉

2012年02月20日 | 小南泰葉
買ってからもう何度繰り返し聞いただろう?

小南泰葉っていう女の子(あえて言わせてください)は
ほんとぶっ飛んでる!

私的感覚においては
今日本で一番かわいくメラメラドロドロに
毒林檎を運んでくれる女性アーティストだ。

彼女にはまる人は
きっと毒されている。
で、もうその毒を抜く術はないよ。

でもその毒もちょうどいい加減。
ちょっと痺れさせていい気持ちにさせてくれる感じで。

なんか彼女の歌声を聴いていると
日本の音楽に希望が湧いてくるっていうのかな。

こういうのを感じるってそうないから
ほんと今新鮮中の新鮮な気持ちを
この体で包み込めていてうれしい。

「極刑」

ノイズから入ってくるこの曲。
体が自然に動いてしまう。
ライブだと絶対に拳があがっちゃうな。

ギターもベースもドラムも何もかも好きで
さらに泰葉ちゃんのときどきかすれる声が
またぞわ~って「ホレグスリ」のように
体に毒を回す。

ある意味和製「不思議の国のアリス」だな~って
感じた。歌詞的にね。

カラフルな和製なアリスを想像してしまう。

「世界同時多発ラブ仮病捏造バラード不法投棄」

このタイトルからして小南泰葉だ!って思っちゃう。

ふつうに「ラブバラード」でもいいわけだけれど
それをネガティブな言葉たちに分断させて
しまうあたりが彼女らしいなって。


「先生
どうして菊が机に咲くのですか」

っていう言葉がすごく鋭くて
ドキッとする言葉だ。

ある意味恐い表現だよね。

この歌の歌詞を聴いてたら

なにがラブバラードだよって
言う声が聞こえて来そうだ。

心が痛い少年少女達の叫びを
歌にしているような気がする。

最初のイントロのギターやドラムの
感じがヘヴィメタロックなんだよね。


♪細い脚がスキップする

っていうところの歌い方が彼女そのものって
感じで大好き。クラクラするほど酔える。

♪君には真っ逆さまに~

っていうくだりで彼女の声がかすれるところにも
クラクラ。

「Soupy World」

これは以前に書いたけれど、ほんとカラフルで
これを朝に聴くとなんか背筋が真っすぐになる感じ。

世の中に「ハロー」って言ってまわりたくなるかんじ。
店先に並ぶフルーツをひとつ手にとって
「これください。」って買って
宙にジャグリングのように投げながら歩きたくなる感じ。

ある意味毒林檎を楽しげに手のひらで遊びながら
白雪姫をたずねるかわいい若い魔法使いのイメージ。


「09電車」

この曲の始まりはどこかビヨークを彷彿させる。

しかも「赤い靴はいてた女の子」のフレーズを
イントロに入れちゃうあたりがまたまたストライク!

たぶんKATE BUSHが日本人なら
間違いなく「赤い靴はいてた女の子」を題材にした歌と
源氏物語を歌にするだろうな。

そういうのができちゃう感じが小南泰葉という
アーティストだと思う。

私はこの曲強烈に好き。

ハジメタルのピアノもすごく臨場感というか
サスペンスな雰囲気をこれでもかって出している。


♪逝かないで~っていうくだりで
ほんと泣きそうになる。
ほんと素晴しいメロディ。

ワンツーサンシっていうカウントも
いじけたように心にすんなり入ってくる。
好きだよこれ。


「HOME」

これはもうひとつの小南泰葉の顔。
そんな気がする歌。

♪Lot's of love for your birthday
Just for you

このフレーズを聴いてると

FoZZtoneの「LOVE」の

♪So happy birthday, I'm glad to see you

というフレーズを思い出す。

なんだか2つの曲が兄妹のような気がしてしまう。

彼女のアコギが滲みてくる曲だ。


ボーナストラック
「12月12日」

も誕生日の曲なんだけれど
これもしっとりしてて
ハジメタルのピアノも
せつなさを溢れさせている。

まるでディキンズの小説に出て来そうな
女の子をイメージしてしまう。


このミニアルバムには6曲入っている。

でも、

もっと
もっと
もっと

彼女の歌が聴きたい。

こんなにもぴったりと
心に飛び込んでくる歌もそうない。

年齢的にはずっと私の方が上なんだけれど
きっと自分が彼女ぐらいの時の感じてた世界が
そこに見えるんだろうな。

だから、なんか懐かしくて
その時代の自分に会えるような感覚になるんだろうな。

なんかちょっとセンチメンタルになる自分もいるんだけれど
すごく新しい世界もそこには溢れていて
だれもそれを全部うまくキャッチできずに
こぼしてしまうけれど、それでも受けとめようと
手を前に出しちゃう感じだ。

許容量を遥かに超えた歌力というんだろうか?
音楽力?


とにかく多くの人に聴いてほしいアーティストだ!








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小南泰葉のDNA

2012年02月09日 | 小南泰葉
正直、今週もハードな毎日で這いつくばるように
日々生きている。

今日もそうだったけれど

「あ、小南泰葉のタワレコ限定アルバム発売日だ。」と
ネット予約せずにその日に手に入れると
(フライングの日は仕事で超遅くなったため断念)
決めてたじゃないかと、ヘロヘロになりつつも
気をしっかり持って(苦笑)京都のタワーレコードに
行ってきた。

このCDの感想を書くパワーは今日はさすがにないので
近いうちに書くつもりだけれど


ほんとに
ほんとに
私にとっては彼女は

完璧
完璧
完璧!


かつてサリューに出会った時の
椎名林檎に出会った時の
感動と同じものがあるけれど

さらにこの二人よりも
より私の細胞が一番心地よい
反応を示すんだ。

記憶されたDNAが同じじゃないかと
思うぐらい。


言葉も
一音一音も
声も

どれひとつとっても愛おしい。
そしてたいやきのあんこが隅から隅まで
ぎっしり詰まっているように
すべてが大満足な音楽なんだ。


彼女が次の日本の音楽シーンを
担わなくて誰が担うの?っていうぐらい
惚れちゃった。


ある意味コアな独特の毒のある音楽かもしれない。
でも、美しい。

ノイズも音楽に変える力を持っているシンガー。

で、ライブでは男子も女子も拳をあげれそうな
ロックサウンドでもある。


で、彼女の雰囲気はくるりの岸田さんとかにも
好かれそうな気がするので、今年の音楽博覧会には
是非彼女を・・・ってつい思っちゃう。

彼女と岸田さんのコラボは絶対にすごいことになると思う。

「TOKYO」というコンピは出たから
今度は
「バースデー」というコンピを出してほしい。
そしたら、くるりも小南泰葉さんも
好きなバンドがいっぱい集まりそうだから。


で、感想はまた☆
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LOVE by FoZZtone

2012年02月02日 | FoZZtone
2月1日にFoZZtoneの「LOVE」がアルバムより先に
iTunes等で配信がスタートした。

このタイトル「LOVE」から
恋愛を連想した人もいるだろうけれど
そんなちっぽけな限定された愛なんかじゃないんだ。
自分の命への愛
そして自分から繋がっていくこの世の全ての命への愛
それが「LOVE」という歌だと私は感じた。

かつて子どもだった人の
あるいは今現在進行形の子どもたちの
あらゆる恐怖。
実際にあった恐怖に
誰かの言い伝えからの恐怖に
「負けるなよ。君は生きてるんだ。」と
そんなメッセージがある曲だと
勝手な解釈なのはわかってるけど
私は思った。

恐怖は過去のものである人もいれば、
まだ過去ではない人もいるであろう

今は配信でしか聴いてないので
はっきりした歌詞はわからない。
自分の耳で聴いた言葉でしかわからないけれど
そこで、直接的ではないにしろ
私には次のような事が脳裏をよぎった。

すべては過去のできごとではあるけれど
3月の震災
6月のオウム事件
7月のノストラダムスの大予言
10月のマヤ歴による人類滅亡説

それをこの歌から感じたんだ。

多くの人を陥れた恐怖の大群。
実際にあった事と
そして、太古の昔からの言い伝えであったが
結局それはやってこなかった事。

子どもたちはそれぞれに恐怖で夜も
眠れなかったりしたんだ。

大人たちは本当の恐怖に
どうやって子どもたちを守って行けばいいのかと
眠れなかったんだ。
あるいは今も眠れない人もいるのだろう。

そんな人たちに
そしておそらく作り手である
渡會将士氏自身も含めて

人間の体っていうのは
それでも動いて
食べて、生きて行くんだってことを
感じさせてくれる歌なんだ。

がんばれとか
大丈夫とかそんな事は何も言ってない。

でも、生きていれば
絶対にまた光を見つけれるということを
「LOVE」は感じさせてくれた。


ライブでも聴いたことがあったけれど
改めてスタジオ録音ので聴いてみたら
最初の一発目で鳥肌が立ったよ。

遠い昔、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」を聴いた時や
最近といってもちょっと前だけれど
マイケミカルロマンスの「ブラックパレード」を聴いた時と
同じ鳥肌が立った。

なんだこの素晴しい歌はって!

コーラス部分なんてほんとクイーンみたいだった。

間奏のギターのイントロも中世のイギリスっぽくて
好きだ。

4月に出るアルバムを手にして
歌詞を見たら、またいろんな事を感じるんだろうけれど
今は耳だけで聴いたこの曲に
こんな感覚を抱いてる。

新鮮なうちに
新鮮な思いを綴ろうと
今、書き連ねているけれど

この曲は彼らの名曲中の名曲になるだろう。

痛みや悲しみを代謝するっていう表現

それがすごく心にすとんと落ちてくる。

代謝。

汗のようにどんな苦しみもいずれ
体から出て行くんだね。

前にもこの「LOVE」について書いたけれど


かつてフォズの「口笛男」に出て来た
I LOVE YOUのLOVEは「ヘルプ」に
聞こえてたけれど、

今回の「LOVE」のLOVEは「生きろ!」に
聞こえてくる。

すっごく力強くて
きっとこれからずっといっしょにいてくれる
曲だと思ってる。

ここをご覧になった方も
是非、iTunesかレコチョクで
聴いてみてください。

「生きろ!」をいっしょに感じてほしいから。

So happy birthday, I'm glad to see you.

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A World Of Pandemonium Tour 2011~2012 Zepp OSAKA(2012.2.29 SUN)

2012年02月01日 | 細美武士/the HIATUS


俺はおまえらを今に置いておきたいんだ。
過去の悲しい事やあるいはハッピーな事も
忘れて欲しいし
未来の不安も考えないでほしい。
今、この瞬間だけにいてほしいんだ。
さっきやった曲なんかも忘れて
今だけを楽しんでいってくれ。

うる覚えだけれど
そんな言葉を3曲やった後に細美くんが話してくれた。

2012. 2.29(日)晴のちくもり

南港のZepp OSAKAでの2日目
そして、彼らがこの場所でライブをする最後の日。

実はZepp OSAKAはもうすぐ移転するんだ。
なんばに。で、Zepp NAMBAになる。
だからもうZepp OSAKAという名前のライブハウスは
永遠になくなってしまうんだ。

なんて残念で寂しいのだろう。
このライブハウスでどれだけたくさんのライブを見て
思い出が詰まっていたことか。

ほとんどは洋楽だったけれど
日本のアーティストも何組か見た場所。

その思い出深いライブハウスでラストに見るバンドが
the HIATUSというのは私にとっては
Zepp OSAKAのトリ中のトリとして最高な気がした。

(まだ4月ぐらいまでは移転しないけれどね。)


ZeppっていうのはZeppelin号から来てたんだね。
あのレッドツェッペリンの名の由来でもあるでかい飛行船。

今ごろわかったんだけれど
ずっと昔、まだ細美くんがエルレだった時代に
滋賀県のハックルベリーっていう小さなハコを
「ミニゼップだ!」って言ったのはそういうことから
だったんだって。今日わかったよ。
そのハックルベリーって外観的にそういう感じなんだ。

そういえば細美くんをZepp OSAKAで見るのって
初めてだ。

今回のチケットは先行ではことごとく
いつものごとく抽選で外れまくって
最後の一般発売の日に
ずっと繋がらなくて、
繋がって、途中までいけて
最後のボタンのところで
エラーが出て、また繋がらなくなって
のくりかえしで、
うそのような本当の話だけれど
「あ、私ってthe HIATUSに嫌われているの?」って
ひとりごとを言った時に突然ページが開いたんだ。
で、まだ△で、そこからは慎重に進めて
最後にenterを押したら、チケットゲットできたんだ。
奇跡だと思った。

その後はまた繋がらなくなって次見たらソールドアウトだった。

だからチケットのナンバーはほとんど最後の方だ。
でも、しっかり彼らの表情も見れる場所でライブを
楽しめた。ほんと最高のポジションで。


えっと、何から話したらいいんだろう。
あまりにも素晴しい夜過ぎて
それこそなんだかわかんないけれど
叫びたい感じ。

そういえば細美くんも何度も
「ウォ~」とか叫び声をあげて
「楽しい!」と言ってくれたよね。

そう、言葉になることさえままならぬ
感情が吹き出てとまんないライブだった。

セットリストはまだツアー中だから
書けないけれど、数曲だけ書かせてくださいね。

今回もRADIO CRAZYの時と同様に細美くんが
アコギを弾く曲から始まった。

でも、同じ曲でもあの時はその中で心に響くと思ったけれど
やっぱりライブを前提に作られた音響設備のある
ゼップはインテックスの数倍も素晴しかった。

今になって思うけれどエルレの時って
彼がアコギ弾いてるのって見たことなかった。
(まあ、私が見たライブではね。)

もともと弾けたんだと思うけれど
それにしてもthe HIATUSの初期に比べて
どんどんアコギが彼に同化していくのを
感じる。そこに彼の音っていうのが
感じられて、それがものすごくあったかくて
そういう音はもしかしたら、東北での
無料ライブとかで彼が弾きがたりをした時に
集まった魂や思いを彼の思いといっしょに
どんどん吸い込ませてきているのかもしれないね。

ほんと寒い雪の降る夜でもこのギターの音色と
彼の歌があれば、まるで暖炉にあたっているような
ぬくもりを感じられる気がする。
少なくても私は。

あと、シンセももうふつうに使って、
その鍵盤を叩いているシルエットが
なんか胸を打つというか、細美武士がそこにいるんだと
今ここにいるんだと思っちゃうんだ。

ライティングも今回すごいな~って何度感動したことか。
ステージがそれこそメンバーが影絵っぽくなったり
立体的になったり、なんて表現していいのか
わかんないけれど、アートだ!ってびっくりした。

後ろの幕も素晴しいもので、アルバムジャケットの
その拡大版というか少しは違うんだろうけれど
まるで大理石に絵が描かれた壁のように見えたりして、
イタリアのどこかの近代美術館にでもいる感覚になった。

それはライティングの効果もあるだろうし、
描き方にも秘密があるのだろう。

とにかく一番感動したのが
「Twisted Maple Trees」の時だ。
ステージの演奏も今までのこの曲の中で
最高のアレンジだったし、後ろの映像も
ライティングも観客もすべてにおいて
総合芸術ってこういうのを言うんだなって
思った。

感動で震えるってこういうのを言うんだって
ほんとに感じたよ。


この曲はthe HIATUSになっていろんなフェスとか
ライブとかでも聴かない時はなかった。
いつも必ずやってくれる曲。

この曲に対する細美くんの思い入れっていうのが
すごく感じられる。

♪You can not forgive me

というフレーズに彼のかつてのバンドのファンに
対して「忘れちゃいけない」っていう何かが
あるんじゃないかっていつも思うんだ。
もちろん、私の勝手な解釈で
ご本人はそんなことこれっぽっちも思って
唄ってないぜって言われるかもしれない。

でも、この曲はELLEGARDENとthe HIATUSを
繋ぐ歌なのかな~って思ってしまうんだ。

絡み合って、離れようにも離れられない2本の木。

楓の花言葉は「大切な思い出」
そして、メイプルはギブソン・レスポールにも
使われている木材。これが何を意味するのか。
なんかすごく深い意味があるように感じる。

ウブさんが使っていたのはGibson ES-335
そして、細美くんが使ってたのはレスポール
両方メイプルが使われているんだよね。

なんか私のセンチメンタリズムから来てるものだから
あくまで想像の世界だからね。

でも、一方でこの曲はmasasucksの色も結構出てて
そっち側から聴くのも私は好きなんだ。

で、今回もだけれど、この曲のラストにマサが
仰々しくお辞儀をするんだけれど、
そこがまた大好きなんだ。

まるで素晴しいクラシックコンサートを終えた
指揮者のように彼がお辞儀するところ。

このシーンというか
この演奏と歌のすべてを一生心に留めたいって
思った。真底。

外国ならブラボーって言うんだろうけれど
日本だとそれに当てはまる言葉ってないんだよね。

最高!ぐらいで留まっちゃうかんじで。

そんなんじゃなくて
もっとすごい感じ。

生きててよかったって感じ。

ホリエさんもフェスと違ってあんなに激しく動くんだって思ったし
タカシくんも相変わらず痺れるドラムをやってくれたし
コウジさんの抱きしめるベースの姿も見れたんだけれど
このメンバーすべてがまるでひとつの芸術作品の
重要なパーツのようにどしんと重みをもってそこに存在して
ひとりでも欠けては成り立たないってことを
思い知らせてくれたよ。

そしてこの5人の立つステージは、モーツアルトのオペレッタのように
時として下側から写し出す光に浮き上がって見えて、怪しげな色合いが
「ここはどこ?」って思える異空間を作り出した。


私の人生の中で
マイケル・ジャクソンや
クイーンが海外のアーティストとして
やっぱり神がかかってて
音楽史にバッハやベートーベンクラスで
残るって思っているように
この日のthe HIATUSを見て
彼らもそれに匹敵するなって思った。
世界中をひっくるめてそういうクラスに
入れるって。
いわば、彼らはモーツアルト級だ。


このライブのチケット代いくらだと思う?
2500円だよ!


こんなに最高峰に近いライブなのにさ。
日本の他のメジャーバンドやアーティストで
6000円とかあるけど、
正直、そんなバンドよりも豪華で素晴しい
音楽がそこにあったよ。

この日の細美くんはずっと笑ってて
それは微笑んでっていうのじゃなくて
「ほんとおかしい。」っていう笑い方を
していた。

俺今日はしゃべりだめだな。ってそんな事いいつつ
笑っていた。

ある意味小さな子どもがなんかハイになって
笑いが止まらないあの雰囲気に似てた。

なんか楽しくて頭ん中真っ白なんだ。
変な不法薬物なんて俺の体にはいっさい入ってないからな!
でも、なにがなんだかわかんないほど楽しいんだ。
って言ってたよ。

そんな流れから、ラストの曲の前に

今年は俺はいっぱい人を笑わせに行く。
だから、俺がお前らに言いたいのはひとつだけ。

「笑える時は心の底から笑え!」

私もふと自分を振り返った。
笑うことはある。微笑むこともある。
でも、心の底からお腹をかかえて笑うことって
そうないような気がした。

私も思った。
今年は心の底から、
お腹がねじれるほど
涙ながして
たくさん笑ってやろう!って


そして、アンコールの時。

マイクが新しくなったんだ。
っていいながら、自分用のマイクと他のマイクの
音の違いをちょっと聴かせてくれた。

そして笑いながら「新しい翼を手に入れたみたいな。」
って言う、その表現が彼らしいなって。

彼はthe HIATUSになってから、もちろんギターも
弾くけれど、時々ボーカリストに徹することがある。
まるでパントマイムをするかのように
手を動かし、空中をつかむような
そんな仕草をしながら歌う。

彼が自分の歌を体で表現している。
それを見るのがとても好きになってきてしまった。
全身で歌っている彼は輝いている。
そこに新しい性能の高いマイクがやってきて
それはさらに彼にパワーを与えるに違いない。
って、実際この日のライブはそうだった。

さらに、彼はこんな事を言った。

夢について話します。
って俺個人の夢なんて自分で頑張って叶えればいいだけで
この国に対してのです。

俺らは小さい頃からあーしろこーしろとか、
欲しい物もほしくないと言えとかいわれてきたじゃん。
ライブでも誰かが言わないとイェーイとかできなくて
本当は自分の中ではイェーイとかやってたりするじゃん。
誰かの合図とかじゃなくて、自分で自由にしたい時に
できる国にしたいです。

だから、俺はこれからもまともにならないことにしました。

まさに細美くんらしい言葉。

その流れで、なぜかその前の日にテレビで見たという
美輪さんの話が出て来て、
美輪さんってかっこいいよねって笑顔で話してた。

まさにある意味「まともにならなかった大人の見本」が美輪さんなのかも
しれない。でも彼にはポリシーや温かい心やシビアな人生観がある。
私も美輪さんはすごい人だと思ってる。

最後に天井を見上げながら
Zepp Osaka ありがとう!って言った言葉には
今まで幾千もの音の輪を繋げて行ったこの
ライブ会場Zepp Osakaに、その建物自体に
言った感謝の言葉だと感じた。

私も心で「ありがとう!」って言った。
ASH, NIN, グッドシャーロット,サリュ,
abstract mash, NiCO Touches the Wallsなど
いろいろな素晴しい音楽を聴かせてくれて
夢を見させてもらった場所。

長々と書いてしまったけれど

2011年のラストはthe HIATUSのライブで
そして、2012年の最初のライブはthe HIATUSで
始まれて本当に幸せです。

そして、改めて思ったけれど
the HIATUSのファンっていうのは本当に
the HIATUSを愛してるんだなって。
とりわけ、男子ファンたちのうれしそうな
幸せそうな顔、私が行く他のライブでは
あまり見れない顔なので
それを見ているだけで幸せになれるよ。

もう、かっこつけるのなんてどこか
いっちゃって「俺好きなんだ~!」って
全身で表現してるの。

みんなが目をキラキラして開演前に
語り合ってるの。

ほんと細美くんが大好きなんだ。

もちろん女子ファンもね。

大好きがあんなに集結すると
そりゃあ幸せはピークになるよ。

正直、ELLEGARDENはまたいつか
始まるとは思うけれど、それは
the HIATUSやNCISのアナザーバンドとしてであって
メインにはもうなれないだろうなって
この日思った。

このレベルに達してしまった今、
このthe HIATUSのメンバーの
それぞれの凄さを知ってしまった今
そこからエルレへの全面回帰はないように
思った。

ただ、細美くんは絶対に忘れてない。
いつか必ずELLEGARDENのライブは
やってくるって思っているし、
今、彼がソロでいろいろ活動しているのも
ある意味、ホリエ君みたいにストレイテナーと
entをうまくやってきているように
彼もそういう方法を掴もうとしている気もするんだ。

そこにエルレの復活の日も見えるような気がする。

なんてすべて私の憶測に過ぎないので
鵜呑みにしないでくださいね。

あくまで個人の妄想ですからね。

それではあまりレポになってない
レポを読んで下さった皆様

ありがとうございました☆









































コメント (8)
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