HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

灯台へ

2005年08月03日 | 音楽・映画・本
もうずいぶん前の話。そうイギリスへ行く前のこと。私は海外へ一人で旅立つ前に日本で一人旅を敢行した。そこで選んだのが和歌山(かなり近場といえば近場かな?同じ近畿だものね)。なぜに和歌山を選んだか?それはその時読んでいた中上健次の「枯木灘」という小説の舞台が新宮市だったからだ。彼の小説は結構どろどろとした人間の苦悩を描いていて、人によって好き嫌いがはっきりすると思う。私はなぜか惹かれた。アメリカの小説家フォークナーとどこか似ている気がしたからだと思う。そう私は「八月の光」というフォークナーの小説が好きだったから。

さて、私はとにかく格安旅行をしたかった。ゆえに泊まるところはユースホステルにしていた。最近でもあるのかな~?ヨーロッパではふつうにあるけど、日本では最近の若者はリッチだから、そんなところにはいかないんだろうな。

一日目は新宮市の昔宿屋だったらしい家みたいなユースホステルでやや不気味だったけど、安くいくにはそんなこと構ってられない(笑)でも食事は家庭料理でまあまあだった。なんと私とあと1名の男の子だけだった。でもいろいろ話ができて楽しかったよ。
その新宮市の町でも一人旅というのは目立つのか町の人にもいろいろ親切にしてもらって、その町がすごく好きになった。一人旅はそういう楽しさがあるよね。

2日目は潮岬という日本で最南端という場所にいった。そこのユースは女子は私だけだった。あと5人は男の子たちで一人旅のライダー達だった。夕食はとれたてのカツオのタタキ。それがすごくおいしかった。ユースは食事の用意はしてくれるけど後始末は自分達でしなければならないから、食事の後皆でわいわい言いながら楽しくかたずけたことが甦る。そしてその後も食堂でいろいろ話しているうちに皆で灯台を見に行こうってことになり、私だけバイクじゃなかったから、一人の人のバイクに相乗りさせてもらって、皆で灯台へ・・・そして夜の灯台の下に立って、その光が射す海を皆で見つめた。空もすごくきれいで星が瞬いていた。その灯台での光景はほんと言葉にできないぐらいの美しさだった。

女の子が一人で・・・って心配される方もいるでしょうが、ユースに泊まる一人旅のライダーになんか悪い魂胆の人はいない気がする。だって、女の子なんてめったに泊まりにこないし(笑)純粋に旅が好きな人が集まる場所だと私は思う。

次の日の朝は早起きして、一人海辺の岩に腰掛けて(これも危ないかも・・・まねしない方がいいかも)持ってきたフランスパンとチーズと缶コーヒーで海を見ながら朝食を・・・すごく気持ちよかった。海のず~っと向こうはアメリカか~なんて思いながら、フランス人でもないのにフランスパンとチーズを食し、ウォークマンで聴いているのはすべてセレクトしてきた洋楽。その中にあの「Don't dream it's over」も入っていた。懐かしいな~。本当に至福の時だった。豪華なホテルでの朝食よりずっと私には価値があるように思えた。

その後ユースに戻り、ライダー達はそれぞれの町(東京だったり、広島だったり・・・)へ帰りの途につき、私は我が町へ。それはある夏の日の思い出だ。

彼らは今どうしているんだろう。その時は手紙のやりとりがあったんだけど、私はイギリスにいってしまって・・・もう2度と会えないんだろうな。

ほんと私にとっての大事な思い出の中の1つだ。ゆえに和歌山は私にとって大切な場所でもある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DON'T DREAM IT'S OVER

2005年08月03日 | 音楽・映画・本
これはオーストラリア出身のバンド「クラウデッドハウス」の名曲。もう解散しているけど、リーダーでソングライティングしていたニール・フィンは今でも健在だ。この曲はアメリカで、もちろん本国オーストラリアでも大ヒットした。そして今だに日本でもよく流れる。ゆえにどこかで聞いたことがあるはず。さっきスカパーのスペースシャワーTVの番組のスペシャ中学ライブというもの(いろんなミュージシャンが渾然一体となっていろんなことをやるおもしろい番組のメンバーのライブ)でこの曲をやっていた。たとえば、ジャクソンバイブのグローバーとかスネオヘアーとかいるわけ。そんなメンバーによる「Don't Dream It's Over」はちょっとびっくりしたけど、この曲を選曲してくれてうれしかったな~。

 もう終わってしまったなんて夢にも思わないで
 世の中が押し寄せてきて
 彼らは僕たちの間に
 壁を打ち立てようとするけど
 彼らを勝たせてはならないんだ

反戦的でありつつ、人の生き方にも置き換えられる歌詞はやさしいメロディとともに心にぐっと入って来る。聞けばきっと好きになるよ。聞いた事の無い人は是非一度聴いてほしいな。

ニール・フィンのソロバージョンは故ダイアナ姫のトリビュートアルバムに入っている。是非レンタルしてでも聴いてみてください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする