風月庵だより

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空の雲大好きです

2022-07-24 21:26:53 | Weblog

7月24日(日)晴れ【空の雲大好きです】

今日は空の雲がとても素敵でした。肉眼に見えるように写真に撮れないのが残念ですが、一コマを。私はこの空の下が大好きで、どこにも出かけなくても気になりません。

 


胃瘻の判断について

2022-07-24 13:32:01 | Weblog

7月24日(日)晴れ【胃瘻の判断について】

久しぶりに法事のない日曜日を過ごしています。住職になりましてから、なかなかのんびりと過ごせることが少なくなりました。さて、先日、子供の時から、交流のある女性から電話がありました。

長い間病気で寝込んでいたお父さんでしたが、いよいよ最期の時になり、入院したのだそうです。何も食べられなくなりましたので、「胃瘻にしますか」と言われたそうです。しかし、彼女は決然と断ったそうです。私の母からも、「延命治療はしないほうがよいよ」と聞かされていたそうです。胃瘻にしてもお父さんのQOLはもどらないことははっきりとしていたのです。

その選択をしましたところ、それまで同情的な優しい扱いをしてくれていた看護婦さんが、「早く出ていきなさいよ」という感じの扱いに変わったそうです。いずれにしましても、自宅に連れ帰りまして、お父さんは、静かに自宅で息を引き取ったとのことでした。

「それでよかったのじゃない。」と私は言いました。

最近、檀家さんで、やはりお父さんの胃瘻もやめにして、自宅に引き取って、お見送りをしたご家族がいました。「それでよかったと思います、私は。よくみんなで決心してくれて、お父さんも喜んでいると思う。」とさえ私は言いました。長い間、脳梗塞の後遺症で苦しんでいましたし、90歳に近い高齢ですし、意識もなかった、ということですから、胃瘻にして延命しても、死期を延ばすだけのことでしょう。

ご葬儀の時、「元気で行ってくださいね」と私は声をかけました。ほとんど命が終わろうとしているとき、無理やり延命されてあの世に帰るエネルギーが萎えてしまわないうちに、この世の命を閉じれるほうがよいのではないかと、私は考えています。

昨日、あの世に帰られた檀家さんも、ご本人が延命を望んでいませんでしたし、一週間ほどなにも食べられなくなりましたが、最期まで意識もあり、話もできたそうですで、それこそ、元気にあの世への旅に出発してくださいました。4年前に入院したとき、お見舞いに行きました。いろいろと話をして別れ際に「また来てね」と手を振ってくれました。また行きたかったのですが、コロナ禍になってしまい、叶いませんでしたが、また会いたかったですね。あの世で会えるかしらね。

私の母も、延命治療無しで、点滴もしませんでしたが、最期の前の日まで意識もあり、よく話しましたが、なんとか食べさせたかったのですが、嚥下の力が全くありませんでした。これはあの世に帰る準備と思えばよいのだと、と今ははっきりと思っています。

しかし、胃瘻の手術をしてよい場合もあるでしょう。ケースバイケースで家族の判断の苦しむところでしょう。私はしないほうがよいだろうという考えです。経験からもそう思っています。

皆さんはいかがお考えでしょうか。ご自分のこととしても考てえおくことは、家族に苦しみを与えないで済むのではないでしょうか。母は、一筆書いておいてくれました。印鑑さえ押してくれました。私もそろそろそんなことを書いたほうがよいかもしれません。明日はだれにもわかりません。確かな今をしみじみと生きましょうか、お互いに。

風よ
 つれ去りましたね
 また一人
 誰でも
 いつの日か」(当寺の掲示板)