自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★土砂崩れ国道249号 隆起した海岸にバイパス道路が完成

2024年05月03日 | ⇒ドキュメント回廊

  きょう能登半島地震で震度6強の揺れに見舞われた被災地の輪島に友人と2人で出かけた。友人の知り合いの自宅が輪島にあり、一度現場を見ておきたいとの話が出たので、こちらから誘った。自身も、海岸沿いの大規模な土砂崩れで通行止めになっていた国道249号が、隆起した海岸線にバイパス道路を新設し、きのう2日に開通したことをニュースで知り、現場を見たいと思っていた。

  金沢から能登に行く主要道路「のと里山海道」は半島の奥に行けば行くほど道路側面のがけ崩れがひどく、道路の盛り土の部分の崩落個所が多くある。この里山海道の修復は国直轄で行われ、大きく崩落した個所は盛り土で修復するのではなく、新たに鉄橋を架ける工事が進められていた。

  金沢から1時間半余りで輪島に到着。倒壊した漆器製造販売会社「五島屋」の7階建てのビルを見た。この現場を初めて目にしたのは2月5日だったが、当時とほとんど状況は変わっていないように見えた。続いて千枚田を見に行った。一部田起こしが行われていたが、ほかに地割れが入った田の修復作業も行われていた。

  隆起した海岸に新設された国道249号の迂回路は千枚田の近くにある。迂回路は幅5㍍の1車線で、長さは430㍍ほど=写真=。近くにはすれ違い用の待避所も設けられている。ただ、「緊急車両等・地域住民以外 通り抜けできません」と看板があった。そこで近くで車を止めて歩いて周囲を撮影した。印象的だったのは、地震で隆起した海岸の岩場は白く、そこを走るアスファルト道路は黒く、そして海と空は青く、じつに絶妙なコントラスが描かれていた。

  迂回路の入り口には別の看板もあり、地震や大雨、波の高いときなどは通行止めになると書かれてあった。梅雨時期の大雨で再び土砂崩れが起きるかもしれない。そして問題は冬の海だ。強烈な寒波で海岸線には高波が押し寄せる。道路を設置した国交省では道路脇に積まれた土のうをさらに積み上げることで高波の対策を講じるようだ。今回の迂回路の完成が復旧・復興への弾みになることを願う。

⇒3日(金)夜・金沢の天気   はれ


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