横浜・関内で会社の行事があり、それなりに十分飲んだ後ではありましたが、料理が少なめだったということもあり、横浜市営地下鉄・関内駅から徒歩2~3分のところにある『蕎麦・酒・料理 壱(いち)』さんで蕎麦をいただいてから帰宅することにしました。
暖簾を潜ったのは夜21時頃でしたが、ゆったりした店内はカウンター席にもテーブル席にも空席が見られ、程好い混み具合と賑わいが心地良い、憩いの一時をのんびり過ごすことができそうな雰囲気です。
さて、カウンター席に着いて「軽いつまみとビール1本」と思いながらメニューを開いてみると、「神奈川の地酒」が並んでいる日本酒のページに目が止まります。そして、冊子になっているメニューとは別に「本日の刺身」という紙に書かれたメニューがあり、地元神奈川(走水と三崎)で水揚げされた地魚が並んでいます。
ということで、「軽いつまみとビール1本」という思いはあっけなく崩れ、三崎港で水揚げされた「松輪鯖」と蕎麦屋の定番メニューから「蕎麦屋の玉子焼き」をお願いし、そして止めときゃ良いのに地元神奈川の地酒「防空壕特別純米・天晴」をついつい一緒にお願いしてしまいました。
待つことも無く運ばれてきたお通しの「板わさ」を肴に、防空壕で熟成させた「天晴」をいただきますが、穏やかで飲みやすい口当たりとしっかりしたまろやかな味わいがなかなか旨いです。
また、お通しとしていただいた「板わさ」は、お通しの域を超えた立派な一品で、弾力のある歯応えと食べ応えのある厚みがなかなか良い感じです。なお、添えられているワサビは生ワサビでは無いと思いますが、それだけで酒の肴になる実に美味しいワサビでした。
「板わさ」を肴に「天晴」をいただいていると、キラキラ輝く「松輪鯖」の刺身が目の前に置かれ、「ほ~、なかなか旨そうだ!。」と思いながら1切れいただいてみると・・・。
な、な、なんと、まるで鮪のトロでも食べているかのようなトロミと旨味が感じられ、「これが鯖か?。」と思ってしまう、想像を超えた驚きの「松輪鯖」でした。
続いて、ホンワカした湯気を昇らせながら運ばれてきた「蕎麦屋の玉子焼き」は、焦げ目の無い綺麗な玉子焼で、「少々薄味かな?。」という印象でしたが、大根おろしとネギを絡めて美味しくいただきました。
この時点で、1軒目から合わせるとそこそこの量を飲んでいることから、「そろそろまずい。」と気付いて大人しく蕎麦をお願いすれば良いものの、居心地の良さと美味しい料理に気分も良くなり、「きっと天婦羅も美味しいはず。」との思いから「インゲンの天ぷら」を追加でお願いしてしまいます。そして、止めときゃ良いのに神奈川県の地酒「純米・昇龍蓬莱」をお願いしてしまいます。それもグラスでは無く一合で・・・。
柔らかい口当たりの「純米・昇龍蓬莱」を飲みながら「インゲンの天ぷら」をいただいてみると、サクサクッとした食感とインゲンの甘みがなかなか良い感じの、期待を裏切らない美味しい天麩羅でした。
十分過ぎる料理とお酒をいただき、蕎麦を食べる前に満腹かつ薄い記憶になってしまいましたが、蕎麦を食べない訳にはいかないことから最後に「もり」をお願いします。
いただいた「もり」は、スマホにメモったことすらよく覚えていないメモによると、コシのある少々硬めの食感ですが、出汁の効いた蕎麦汁との相性が良く、満腹でありながら美味しくいただくことの出来る蕎麦でした。
今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦・酒・料理 壱』さんは、お店を切り盛りしている若い(?)男性の柔らかい接客がとても好印象のお蕎麦屋さんでした。そして、ゆったりした空間とジャズの流れる静かでお洒落な佇まいがとても心地良く、仕事帰りに一人でフラッと立ち寄って、美味しい料理とお酒と蕎麦をいただきながらのんびり憩いの一時を過ごすことの出来るお蕎麦屋さんでした。
そんな好印象のお蕎麦屋さんだっただけに、終盤の記憶が薄くなってしまったことが少々残念でした。
ごちそうさまでした。